【四字熟語】
以魚駆蠅
【読み方】
いぎょくよう
【意味】
蠅がたかる魚を振り回して蠅を追い払おうとしても、蠅はかえって寄ってくる。
このように、物事の対処方法を間違えると、かえって悪化するというたとえ。
物事の処理・解決に間違えた手段を使うこと。
【語源・由来】
『魚を以って蠅を駆る』とも読む。
蟻が好む肉で蟻を追い払おうとしても、蟻はますます増えるばかりである。
魚にたかる蠅を魚で追い払おうとしても、蠅はかえってたかってくるであろう。
【典拠・出典】
『韓非子』「外儲説・左下」
【類義語】
・以肉去蟻(いにくきょぎ)
・救火揚沸(きゅうかようふつ)
【英語訳】
・If you make a mistake in coping, it will get worse.
・They take the wrong solution
以魚駆蠅(いぎょくよう)の使い方
何でA君を無視するの?
僕が怒っているんだっていうのをA君に知ってもらいたくてね。無視していれば、謝ってくると思うんだ。
それは逆効果。以魚駆蠅だわ。A君は健太君を怒らせた理由を分かってないんじゃないかしら? 無視されたら、ますますこじれちゃうわよ。
そうか。ちゃんと話し合いをして、なぜ怒っているのかを伝える必要があるね。もしかしたら、僕にも悪いところがあるかも知れないね。
以魚駆蠅(いぎょくよう)の例文
- 自分を正当化させるために、相手の悪口を言いふらしているのは、まさに以魚駆蠅。あいつは男を下げたな。
- 全然進んでいない夏休みの宿題を皆でしようと集まったのは、以魚駆蠅だった。結局、皆で遊んでしまったな。
- 野生の猿を追い払おうとして、必死の形相で睨んだのは以魚駆蠅。逆に襲われてしまった。野生の猿と目を合わせてはいけないと、後日知ったよ。
- 何を言い訳しても以魚駆蠅のような気がしたので、私は黙っていた。
- 帰宅が遅い娘の門限を早めに設定したのが以魚駆蠅であった。遅く帰るならまだしも、帰ってこなくなってしまった。
まとめ
間違った固定観念で良かれと思ってしたことが、逆効果になることがある。
それをあらわす四字熟語が以魚駆蠅である。魚を物事、蠅を災難にたとえたわけだ。
対処の仕方を間違えたと思ったら、すみやかに方向転換をして正しい対処方法を探りたい。