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一字褒貶【いちじほうへん】の意味と使い方や例文(語源由来・出典・類義語・英語訳)

【四字熟語】
一字褒貶

【読み方】
いちじほうへん

【意味】
文章を書くさいに、わずか一字を使い分けることで、人をほめたり、けなしたりすること。

【語源・由来】
「褒」はほめる意。「貶」はけなす意。
孔子が手を加えたとされる、歴史書「春秋」(儒教の経典のひとつ)の表現様式を評したことば。

【典拠・出典】
杜預『春秋左氏伝集解(しゅんじゅうさしでんしっかい)』「序」

【類義語】
・春秋筆法(しゅんじゅうのひっぽう)
微言大義(びげんたいぎ)

【英語訳】
change praising or speaking ill by one word

praisingは「ほめる」という意味の名詞。speaking illは「けなす」という意味の名詞。
英文例
彼は一字褒貶ができる。He can change praising or speaking ill by one word.

一字褒貶(いちじほうへん)の使い方

ともこ
この間の学級新聞で、ずいぶん先生のことをほめていたわね
健太
まあね、でも一字褒貶もできるから、ちょっと表現を変えればけなすこともできるよ
ともこ
健太くんって、文才あったのね
健太
あまりいばれることでもないけどね

一字褒貶(いちじほうへん)の例文

  1. 彼は巧みに文章を操るので、一字褒貶もお手の物だ。
  2. 一字褒貶も、あまりやりすぎると意味がわからない文章になる。
  3. 彼女があまりに一字褒貶巧みなので驚いた。
  4. 一字褒貶に長けているといっても、あまり自慢にならない。
  5. 私は一字褒貶が得意だが、それを乱用しようとは思わない。

まとめ

一字褒貶(いちじほうへん)は、読んで字のごとく、「一字」を変えるだけで「褒」ほめたり、「貶」けなしたりすることを意味します。つまりは文章が達者な様を表しているのですが、そこには若干の戒めも含まれていると思います。つまり、文章というものは少し言い方を変えるだけで、人をほめたりけなしたり、どうにでも変わる不安定なものだということです。ちょっとうがった見方をすると、恣意的に人のことを悪く書くこともできる、ということです。ペンは剣よりも強し、とも言いますが、インターネットで自由に自分の考えを発信できる時代だからこそ、書く文章は一字褒貶のようなテクニックを使うのではなく、中身で勝負したいものです。そうしなければ、自分の文章で不用意に他人を傷つけることになるかもしれません。


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