官尊民卑の意味(語源由来・英語訳)
【四字熟語】
官尊民卑
【読み方】
かんそんみんぴ
【意味】
政府・官吏を尊く、民間・人民を卑しいとすること
「官尊民卑」という四字熟語は、政府や役人、官営事業を重視し、一方で民間人や民間事業を見下すという考え方や風潮を表しているんだよ。
なるほど、それはつまり「政府や役人をえらいと思って、普通の人や民間の仕事をちょっと軽視する」ってことやな。
公務員や政府の仕事を大切にしすぎて、民間の人々やその仕事を忘れちゃう風潮を言うんやな。
これは、「すべての人と仕事を大切にするべきだ」って教えてくれる言葉やで。
公務員や政府の仕事を大切にしすぎて、民間の人々やその仕事を忘れちゃう風潮を言うんやな。
これは、「すべての人と仕事を大切にするべきだ」って教えてくれる言葉やで。
【語源・由来】
「官尊」官吏、官庁を尊ぶ
「民卑」官位などのない一般の人を、身分が低いといやしめる
【典拠・出典】
-
【英語訳】
the preponderance of official power
putting government above people
the exaltation of official above private life
例文
There still remains the lamentable custom of making much of the government and nothing of the people.
今だに官尊民卑の悪習が残っている。
There still remains the lamentable custom of making much of the government and nothing of the people.
今だに官尊民卑の悪習が残っている。
官尊民卑(かんそんみんぴ)の解説
カンタン!解説
「官尊民卑」というのは、政府や公務員、つまり「官」のことをすごく大事にし、一方で普通の人々や、民間の仕事、つまり「民」のことを見下すような考え方や態度のことだよ。「尊」は尊び、価値が高いと認識すること。「卑」は見下す、低い位置にあると考えること。だから、「官尊民卑」は政府や役人を高く評価し、一般の人々やその活動を見下すような考え方や行動を指すんだ。
これはあまり良いことではないよ。なぜなら、社会は様々な人々や活動が集まって成り立っているからだよ。公務員だけが大切で、一般の人々がそれほど大切ではないという考え方は、社会全体を公正に評価することができないからね。それに、公務員も一般の人々から選ばれ、一般の人々を代表して仕事をしているわけだから、一般の人々を見下すことは公務員の役割を忘れることになるよ。
だから、「官尊民卑の風潮が残っている」と言われると、その社会や組織は公務員や政府の仕事を過剰に評価し、一般の人々や民間の活動を十分に評価していないという意味になるんだ。これは公平さが欠けているとも言えるし、結果として社会全体の成長を妨げる可能性もあるんだよ。
官尊民卑(かんそんみんぴ)の使い方
国会議員てさ、口では公僕として働くとか言って有権者に頭下げてるけど、本音はどうなんだろね。
そりゃあ常日頃から先生と呼ばれてちやほやされてるんだから、本心は官尊民卑なんじゃないの?
だよねー。おまけに小さい頃からお勉強できたんだろうし、いい大学出てるし。世襲なんてことになったらお坊ちゃまお嬢様だしね。
そうそう、もしかしたら下々の者達は投票用紙くらいにしか思ってないかもね。
官尊民卑(かんそんみんぴ)の例文
- かつて一般の人が学問に触れる機会が少なかった頃は、政治家や医者、教師といった、いわゆる先生と呼ばれる人たちは本当に特別な人達だった。彼らも自分たちが特別であるということをわかっていたから官尊民卑という言葉も生まれたのだろう。今もそういった人たちが特別であることに変わりはないが、昔よりも確実に地位は下がっている。
- 都会と地方を比べると、議員の先生が地元に密着している割合の高い地方の方が、官尊民卑の考えが根強く残っているかもしれない。
官尊民卑の文学作品などの用例
- この土地は凄い官尊民卑の風が強いから、ちょっとばかし、あなたのお父さまの地位をいってやったのよ。<瀬戸内晴美・青鞜>
- 漱石は日本の伝統である官尊民卑が文学の領域にまで浸潤することを快く思わなかったのであろう。〈宮本百合子・文学における今日の日本的なるもの〉