千篇一律の意味(語源由来・出典・類義語・対義語・英語訳)
【四字熟語】
千篇一律
【読み方】
せんぺんいちりつ
【意味】
作られた多くの文章や芸術作品などが、どれも同じ調子や体裁で変わりばえのしないこと。転じて、どのようなことでも機械的に一つのマニュアルに従って処理して、融通がきかないこと。また、平凡で何の特徴もないこと。
まるで詩が全部一緒で、新しいもんが出てこないみたいな。
これは、「新しいアイデアや変化を求める」っていう意味があるんやで。
【語源・由来】
「千篇」は数多くの詩文のこと。「一律」はすべて同じ調子で変化がないこと。「篇」は「編」とも書く。
【典拠・出典】
『芸苑巵言』「四」
【類義語】
・一本調子(いっぽんち”ょうし)
【対義語】
・千変万化(せんぺんばんか)
・多種多様(たしゅたよう)
【英語訳】
monotony
humdrum
grooviness
lack of variety
He always harps on the same string.
彼の説くところは千篇一律で何の変化も見られない。
千篇一律(せんぺんいちりつ)の解説
「千篇一律」というのは、たくさんの文章や芸術作品などが、全部同じ感じで、何も新しいことがない状態を表すんだよ。つまり、全部が似たり寄ったりで、特別なことが何もないってことだね。
また、何かをするときに、ひとつのマニュアル通りにばっかり動いて、その場その場で工夫したり、臨機応変に動けないことも「千篇一律」っていうんだよ。
「千篇」ってのは、たくさんの詩や文章のことを指すんだ。「一律」は、全部が同じ調子、つまり変化がないことを意味するんだよ。そして、「篇」って言葉は、「編」って書くこともあるんだ。
例えば、「千篇一律のあいさつ」と言うときは、みんなが同じような挨拶をして、何も個性がないとか新鮮さがない、という意味になるんだよ。
この言葉の出どころは、『詩品』っていう本にあるんだよ。
千篇一律(せんぺんいちりつ)の使い方
千篇一律(せんぺんいちりつ)の例文
- 子供がたくさんいると毎日何かしら事件が起きるからね、千篇一律なんていうのには程遠い生活だよ。
- 人は隣の芝生が青く見えるもので、波乱万丈な人生を送っていた者が千篇一律とも言える穏やかな生活に憧れて、いざ単調な暮らしになると今度は刺激が足りないとこぼすようになるものだ。
- 今回賞を取ったこの作品だけど、ストーリーが千篇一律で読んでいるうちに眠くなってきてしまう。まあ、私なんかには良さがわからないのかもしれないけれど、やっぱり読んでいてグイグイ引き込まれるような作品がいいと思うけどな。
- あの先生の講義は話し方が千篇一律なせいなのか、だらだらとただ単に言葉を並べているだけのように思えて、内容がちっとも頭に入ってこない。
千篇一律の文学作品などの用例
- 年がら年中同じような色里の女に溺れて、千篇一律の放蕩を謳歌している悪友どもの生活が、<谷崎潤一郎・人魚の嘆き>
そのイメージを使って、物事が全て同じで面白みのないこと、つまり、同じパターンが繰り返されることを指している。