【四字熟語】
思慮分別
【読み方】
しりょふんべつ
【意味】
物事に深く考えを巡らし、判断すること。
【語源・由来】
「思慮」は将来どうなるか、また自分はどう行動したらいいかについての判断力や、慎重に考えることを意味し、「分別」は道理をよくわきまえること、社会人として求められる理性的な判断を意味します。
この2つを重ねて用いることで、世の中の道理をわきまえた社会人としての考えという意味を強めています。
【典拠・出典】
-
【類義語】
・熟慮断行(じゅくりょだんこう)
【対義語】
・軽挙妄動(けいきょもうどう)
・軽率短慮(けいそつたんりょ)
【英語訳】
・discretion
思慮分別(しりょふんべつ)の使い方

ああ!今月も赤字! どうしたらいいんだろう・・・・・・

最近物価高だから、お小遣いが現状のままではつらいわよね。

こうなったら初音ミクのお宝フィギュア、お父さんIDでネットで売ろうっと。

そんなこと、思慮分別に欠けるわ! あとで後悔するわよ。
思慮分別(しりょふんべつ)の例文
- 彼女はそんな思慮分別に欠ける行動を断じてとったりしない。
- 彼には思慮分別などないと言っていいだろう。
- 立候補者には思慮分別ある行動をお願いしたい。
- 思慮分別なくそんなことするから痛い目に遭うのよ!
まとめ
「思慮」と「分別」、この2つの言葉は非常に似通っていますが、「思慮」が自分の行動などに反映されるもの、いうなれば、「内在する正義感・モラル」のことで、自分の内側から発生するものを意味し、「分別」は周囲のモラルの意識や他者から評価されるべき社会的通念を理解すること、「世の常識」「社会的ルール」のことで外側から影響などを受けることを意味します。これら2つを兼ね備えた人格こそを「大人」と言ったのでしょう。
最近ではそのどちらもが逸脱しているにもかかわらず、「個性的」という言葉で簡単に片づけられています。これって、「個性的」の言葉の意味を履き違えていないでしょうか?
「思慮分別」がある上で十分個性的で魅力的な人になりたいものですね。