薩摩守【さつまのかみ】の意味と使い方や例文(語源由来・類義語)

【三字熟語】
薩摩守

【読み方】
さつまのかみ

【意味】
薩摩守『=薩摩の長官』であった平野忠度(タイラノタダノリ)の名をしゃれて言ったことば。ただ乗り。無賃乗車(をする人)。

【語源由来】
本来「薩摩守」とは薩摩国の役職のことですが、隠語として無賃乗車をする人のこともこれに例えられています。その由来は『薩摩守』という狂言のなかで僧が「平家の公達、薩摩守忠度」と言って船賃を踏み倒そうとする場面があります。この頃から語呂合わせとして用いられていたのではないかと思われます。

【類義語】
ただ乗り・薩摩守忠度


薩摩守(さつまのかみ)の使い方

健太
昨日、お父さんが「初めて薩摩守を見たよ!!」って興奮してたけど、どんな所かなぁ?
ともこ
違うわよ、健太くん。無賃乗車する人のことを薩摩守って言うのよ。電車に乗る習慣がない人には分かりにくいわよね。
健太
へー、そうなんだね。僕はてっきりお芋がたくさん生えている森なのかなって思っちゃったよ。
ともこ
やーね、健太くんってば……。本気で言ってる?

薩摩守(さつまのかみ)の例文

  1. 治承四年 正四位下・薩摩守とは平忠度のことだ。
  2. 歌人でもあったからには新勅撰和歌集に晴れて「薩摩守忠度」と名が入ったのは忠度も納得できたことだろう。
  3. 車掌さんたちが口々に薩摩守だとざわついているが何のことやら。
  4. 病院への送迎は彼の好意だと思っていたのに陰で私のことを薩摩守だと吹聴していたので高級メロンを送り付けてやった。
  5. 乗車賃を間違えただけの子どもに薩摩守だと非難していた車掌をたしなめた。
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