千人針【せんにんばり】の意味と使い方や例文(語源由来・類義語)

【三字熟語】
千人針

【読み方】
せんにんばり

【意味】
戦争に行く兵士のお守りにするため、一枚の布に、千人の女性が、赤糸を一針ずつさして、玉結びを作ること。また、その作った布。「―の腹巻き」

【語源由来】
千人針の慣習は明治時代に起こった日清・日露戦争のときに始まり、日中戦争のときには全国的に周知された。中国の故事「トラは千里を行って千里帰る」にちなみ、戦地に向かう大事な人が無事に帰ってこれるように願い、女の人が赤い糸で一針ずつ縫い玉留めした布のことをいう。

【類義語】
千人結び


千人針(せんにんばり)の使い方

健太
ともこちゃんは千人針って見たことある?
ともこ
各地の資料館にレプリカだったり存在するのは知っているけど、実際は見たことないわ。
健太
今度の校外学習で資料館に行くんだけど、そんなお守りを持ってても命を落とした人がいると思うと何だか悲しいよね。
ともこ
そうね。だけど、ちゃんと生きて千人針を持ち帰った人もいるはずだって信じたいね。

千人針(せんにんばり)の例文

  1. 人見知りだった祖母でも、さすがに千人針には進んで申し出ていたようだ。
  2. 当時はあちこちに千人針を持った女の人の姿を見たという祖父は、その光景が辛いものであったと話してくれた。
  3. なぜ千人針が始まったのかというと、社会的な不安を鎮静させる思いを込めて縫っていたのだ、と先生が教えてくれた。
  4. 祖母はお出かけのたびに「おじさんのために駅前で行きかう女の人に千人針を頼むのを手伝ったんだ」と話す。
  5. 千人針だけでなく縁起に紐づけて五銭玉を縫い付ける人もいたそうだ。
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