【三字熟語】
禅問答
【読み方】
ぜんもんどう
【意味】
禅宗の僧(ソウ)がおこなう問答。何を言っているのかわからない問答。(多く、とぼけた返事などについて言う)
【語源由来】
禅問答とは、『景徳伝灯録』という書物が由来と思われる。これは、修行の指南書のようなもので修行僧らに読まれたとされる。そもそも、禅問答には答えはなく、自らの考えで導き出した答えが正解であるとされ、その考えを導き出す過程で悟りが開かれる、というのが真意なのだという。しかし、禅僧同士のこのような問いかけは一般の人間には抽象的で分かりにくく、現在では話の筋が分かりにくい、とんちんかんな会話のことを表わすのに用いられます。
【類義語】
公案・蒟蒻問答・押し問答
禅問答(ぜんもんどう)の使い方
ねぇ、健太くん。私たちの会話を禅問答だって吹聴してる人がいるのよ。
禅問答ってなあに?
何を言ってるのか分からない、とんちんかんな会話のことよ。
そうなんだ。僕はともこちゃんが分かってさえくれれば良いと思ってるよ。ものごと先入観で見れば、すべてが禅問答になるんじゃない?
禅問答(ぜんもんどう)の例文
- 幼子のケンカはまるで禅問答で要領を得ない。
- 上司の説教に嫌気がさし、禅問答で返してみると「面倒な奴だ」と思われ説教されることがなくなった。
- 一休和尚の禅問答の逸話を読んで、自分はどれだけ捻くれた人間であったか、と反省した。
- うちのおじいちゃんとおばあちゃんのケンカはまるで禅問答で周りの人間には勝敗の行方が分からない。
- 禅問答の書物を読んでみると頭が柔らかくなったように感じる。