一口両舌の意味(語源由来・類義語・英語訳)
【四字熟語】
一口両舌
【読み方】
いっこうりょうぜつ
【意味】
前に言ったことと、あとで言うこととが違うこと。また前に言ったことと矛盾することを平気で言うこと。
二枚舌。
「さっきはこう言ってたのに、また違うこと言うてるやん!」っていう、ちょっと信用できへん状態やな。
これは、「言葉を信じる前に、ちゃんと確認する」ってことを教えてくれるわな。
【語源・由来】
「一口」は、一つの口、同じ人の口という意味で、「両舌」は、一つの事について違う二つの事を言うことの意味です。
「両舌」は、もともとは仏教用語から派生しています。
仏教では人間の行為を身・口・意の三つに分けています。
「身」の悪として殺生・偸盗(ちゅうとう)・邪淫(じゃいん)、
「口」の悪として妄語(もうご=嘘をつく)・綺語(きご=真実に反して言葉を飾りたてる・無駄なおしゃべり)・悪口(あっく=粗暴な言葉)・両舌(中傷の言葉・二人の人に対し異なることを言って仲たがいさせる)、
「意」の悪として貪欲(とんよく=むさぼり求める)・瞋恚(しんに=怒る)・愚痴(道理を解さない)としています。
合わせて十悪、人間が犯す不善行として最も慎むべきものとされました。
この中の「口」の悪である「両舌」が由来となっています。
【典拠・出典】
-
【類義語】
・舌先三寸(したさきさんずん)
・一口三舌(いっこうさんぜつ)
【英語訳】
equivocation
duplicity
double-dealing
double-tongued
tergiversation
fraudulence
一口両舌(いっこうりょうぜつ)の解説
「一口両舌」っていうのは、同じ人が前に言ったことと、後に言ったことが全然違うことを指すんだよ。要するに、「前にこう言ってたのに、後で全然違うこと言ってるよ!」っていう状態を指すんだ。イメージとしては、一つの口から二つの異なる意見が出てくるみたいな感じ。
だから「一口」は、一人の人の口を指して、そして「両舌」は、その口が二つの違うことを言ってるって意味なんだ。
この「両舌」という言葉、実は仏教からきてるんだよ。仏教では、人がやることを大きく3つに分けていて、その中に「口」でやる悪いこと、つまり言葉に関する悪いことがあるんだ。その中の1つが「両舌」で、異なることを言って人たちをトラブルに巻き込む行為を指すんだよ。
一口両舌(いっこうりょうぜつ)の使い方
明日、あの交差点で待っているよ!
そんなに一口両舌なことを平気で言うなんて信用なくすよ!
そんなつもりじゃなかったんだけど・・・。
ごめん!
一口両舌(いっこうりょうぜつ)の例文
- 前言ったことと違う一口両舌を追求すると「そう解釈されたのならどうしようもない」と言い返された。
- 信用したからこそ、今回の株式を購入しました。一口両舌の罪科は軽くはありません。
- いつもその場、その場の雰囲気で違うことを話しており、よく話を聞いていると一口両舌の人物だと気づかされた。
同じ人が言葉を変えて話すこと、つまり二枚舌とも言うんだよ。