【四字熟語】
応病与薬
【読み方】
おうびょうよやく
【意味】
病状にあわせて、それに適した薬を与えること。人に応じて法を説くたとえ。
【語源・由来】
人の性質や素質、理解力など状況に応じて適切な指導をすること。また、状況に応じて適切な措置を講じること。
「病に応じて薬を与える」とも読み、仏教語で症状に合う薬を与えると言う意味から。
【典拠・出典】
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【類義語】
・因機説法(いんきせっぽう)
・応機接物(おうきせつもつ)
・善巧方便(ぜんぎょうほうべん)
・対症下薬(たいしょうかやく)
【英語訳】
I give medicine depending on illness. 病に応じて薬を与える。
応病与薬(おうびょうよやく)の使い方
健太くん、今日は仏教語で応病与薬というのを勉強したんだ。
そうなんだ、薬をいただけるという意味なの?
そう、処方とは「処置する方法の事」で、物事をさばくことや、人に薬をあてがうことを言います。と仏典に書いてあったよ。
病も仏様の教えを携わっているんだね。
応病与薬(おうびょうよやく)の例文
- それは医家の所謂応病与薬であって、今日の如く天下治安、海内無事の場合には適せぬとわしは思う。(海音寺潮五郎「吉宗と宗春」)
- 心を安住の境地に処分できるよう処方調剤する「薬師」のやり方は、応病与薬でなければいけない。
- 病院で処方されたお薬は、自分の判断で勝手に中止しない。応病与薬、コップ一杯の水またはぬるま湯で服用する。
まとめ
仏陀は古くから、人の心の病をなおす医王、大医王といわれている。人の怒り、貧りなどを病とし、教えを受けている人びとの素質、要求などに応じてそれぞれに法の薬を与えることをいう。
仏の教えをまだ聞いたことのない人には、その人の悩み事について、たとえを用いて話をし、 仏の教えをもっと知りたいと思っている人には、法についての話をするというように、その人の性質や 能力に応じて、適切な話を聞かせ、心の病気を癒していくことだと思います。