【四字熟語】
眼光紙背
【読み方】
がんこうしはい
【意味】
書物などの読解力が高いこと。
書物や文字の表面だけでなく、深い内容・意味まで鋭く洞察力を働かせて読むたとえ。
【語源・由来】
「眼光紙背に徹す(がんこうしはいにてつす」という慣用句の略。
「眼光」は、目の光。ひいて、物事の真相を見分ける力。
「紙背」は、紙の裏・文書の背面。転じて、文章の奥底に含まれている真実の意味をさす。
書物を読むのに目の光が紙の裏まで通るということから、書物を読んで、字句の表面の解釈だけでなく、深くまで理解する。
理解力の鋭いたとえ。
【典拠・出典】
-
【類義語】
・紙背之意(しはいのい)
・熟読玩味(じゅくどくがんみ)
・韋編三絶(いへんさんぜつ)
・眼光炯炯(がんこうけいけい)
【英語訳】
・read between the lines
・Deep and sharp reading comprehension
・The deep content behind the character of the surface is read by a sharp insight.
眼光紙背(がんこうしはい)の使い方
健太君の読書感想文、素晴らしかったわ。
あの小説の新しい解釈と言えるよね。作者の気持ちになったら、先の展開も読めてきたんだ。
まさに眼光紙背だわ。すごい!
読書感想文としてどう評価されるかは別問題だけどね・・。
眼光紙背(がんこうしはい)の例文
- あの脚本を単なるアドベンチャーストーリーと思っては、まだまだだね。
眼光紙背に徹するまで理解を深めると、人間の良心と自然環境の関係について考えさせられる内容だとわかるだろう。 - ファンからの眼光紙背が筆者の心を揺り動かした。
- 名作といわれる作品を改めて眼光紙背に徹し、以前とは違う解釈を持った。
- 彼女の眼光紙背に徹する読解力は、徹底的に読み通すという習慣により養われたものだ。
<東洋的な見方/鈴木大拙>より
それは知性の外面的光彩のまばゆきまでなるに眩惑せられた結果である。畢竟ずるに、眼光紙背に徹せぬからだ。
それは知性の外面的光彩のまばゆきまでなるに眩惑せられた結果である。畢竟ずるに、眼光紙背に徹せぬからだ。
まとめ
「行間を読む」という言葉がある。
書いた人が隠した意味を読み解く。果たしてどのような思いが託されているのか。
すでに読んだ本でも、もう一度読み返して眼光紙背に徹してみよう。