多岐亡羊の意味(語源由来・出典・類義語・英語訳)
【四字熟語】
多岐亡羊
【読み方】
たきぼうよう
【意味】
枝道が多いため逃げた羊を見失うように、どれを選んだらよいのか思案にあまることのたとえ。道を求める者が末節にこだわり、真理に到達し難いこと。学問の道があまりに細分化しすぎ、真理が見失われがちになるたとえ。
ほんなら、これは「選択肢が多すぎて、どれをえらんだらいいかわからへん」ってことやな。
羊がどこに逃げたか探すけど、道がたくさんあるからどれを選んだらいいか迷っちゃうんや。
それと同じで、本当のことを求めるときは、細かいことにこだわらず、大きな視野を持つことが大事やなんて、教えてくれるんやな。
羊がどこに逃げたか探すけど、道がたくさんあるからどれを選んだらいいか迷っちゃうんや。
それと同じで、本当のことを求めるときは、細かいことにこだわらず、大きな視野を持つことが大事やなんて、教えてくれるんやな。
【語源・由来】
「多岐」は枝道・分かれ道が多いこと。「亡羊」は羊が逃げる意から。
【典拠・出典】
『列子』「説符」
【類義語】
・岐路亡羊(きろぼうよう)
・亡羊之嘆(ぼうようのたん)
【英語訳】
difficult to select the best way
difficultは「難しい」という意味の形容詞。
英文例
学問は多岐亡羊だ。The leaning is like difficult to select the best way.
英文例
学問は多岐亡羊だ。The leaning is like difficult to select the best way.
多岐亡羊(たきぼうよう)の解説
カンタン!解説
「多岐亡羊」っていうのは、選択肢がたくさんあって、どれを選んだらいいのか迷ってしまう状態を表すんだよ。もともとの意味は、道がたくさん分岐していて、そこから逃げ出した羊を見つけられない状況から来ているんだ。
考え方を少し変えてみると、これは「細かいところに気を取られて、大切な本質を見失ってしまう」という意味にもなるんだ。例えば、学問が細かく分けられていくと、全体像を見ることが難しくなってしまうよね。それを「多岐亡羊」という言葉で表しているんだ。
「岐」っていうのは、道が分かれているところを指し、「亡」は逃げる、つまり見失うという意味だよ。「岐が多いから羊を見失う」っていう意味を、直訳すると「多岐亡羊」になるんだ。
この言葉の出典は、「列子」っていう古代中国の書物の中の一部、「説符」から来ているんだよ。
多岐亡羊(たきぼうよう)の使い方
最近、自分の進路について悩んでいるのよ
まだ随分先のことじゃない?悩むのは早すぎると思うよ
そんなことないわよ。やりたいことを早く見定めないと、選択肢が多すぎて多岐亡羊になっちゃうわ
まあ、ぼくは野球選手になるのが夢だから迷わないけどね
多岐亡羊(たきぼうよう)の例文
- 子供の頃から数字遊びが好きで大学は数学科を選んだのだが、この世界は奥が深い。考えれば考えるほど答えが複数存在する気がして、多岐亡羊に陥りそうになる。
- 本当は絵を描く仕事につきたいのだが、両親からはもっと堅実な仕事を選びなさいと説得されている。絵にこだわるか、確実な道を行くか、多岐亡羊だ。
- もう5年も付き合っている彼女がいる。そろそろプロポーズをしようと思うのだが、うまいシチュエーションを思いつかない。一生の思い出に残るようにしたいと思えば思うほど多岐亡羊になる。
- 次の新製品のアイディアが複数あり、みんなで議論して候補を2つまで絞ったのはいいが、ここから先が決まらない。グループ内の意見も真っ二つに割れていて、すっかり多岐亡羊だ。
- 母から、そろそろ塾に行き始めたらと言われたので、どこにしようかと考えているが、友達が通っている大手塾が2種類あって、どちらを選べば良いのか迷う。いくら考えても多岐亡羊で決められない。
多岐亡羊の文学作品などの用例
- 世人をしてその帰着するところを知らず、多岐亡羊の感を起こさしむるに至れり。<正岡子規・獺祭書屋俳話>
逃げた羊を探すが、分かれ道が多すぎて見失ってしまう、という意味が込められているよ。
また、真理を追求するときには、細部に捉われず大きな視野を持つことが重要だという教えも含まれているんだ。