大器晩成の意味(故事・出典・類義語・対義語・英語訳)
【四字熟語】
大器晩成
【読み方】
たいきばんせい
【意味】
偉大な人物は、大成するまでに時間がかかる。また大きな器は、作り上げるのに長い時間がかかるということ。スケールの大きな人は、若い頃はあまり目立たないけど、ある程度年をとっていくと、本来の力が発揮されて、最後には大物になるということをいう。
大きな壺を作るのに時間がかかるように、すごい人がすごいって認められるまでには時間がかかるんや。
これは、「焦らずじっくりと自分を磨き続ける大切さ」を教えてくれる言葉やね。
【典拠・出典】
『老子』「四一章」
【故事】
崔林(さいりん)はあまり目立たず、人々からはおろか者と言われていた。しかし、いとこの崔えん(さいえん)という人だけは、「大きな鐘は、そうそう、やすやすとはできない。大きな才能もそれと同じで完成までに年月がかかる。」と言った。崔林は成人すると、その才能をりっぱに開かせ、地位の高い人物になった。(老子)
【類義語】
・大才晩成(たいさいばんせい)
・大本晩成(たいほんばんせい)
【対義語】
・栴檀双葉(せんだんのふたば)
【英語訳】
Rome wasn’t built in a day.
great talents mature late、great talents flower late、great minds mature late.
大器晩成(たいきばんせい)の解説・故事
「大器晩成」っていうのは、すごくすごい人でも、その才能が開花するのは時間がかかるっていう意味だよ。
大きな壷を作るのにも時間がかかるように、大人物になるのも時間がかかるんだね。
例えば、すごく才能があるけど、なかなか認められない人に対して、「大器晩成」って使うこともあるんだよ。
それは、「君はすごく才能があるから、時間がかかっても必ず成功するよ」というような励ましの言葉として使うことができるんだ。
「大器」っていうのは、すごく才能がある人のことを指していて、「晩成」っていうのは、たくさんの時間をかけて成功するっていう意味なんだ。
ちなみに、この言葉の出どころは、古代中国の哲学者、老子が書いた「老子」の四一章から来ているんだよ。
昔々、崔林という人がいて、彼はあまり目立たなかったんだ。だから、人々は彼を少し見下していたんだけど、彼のいとこである崔えんだけが彼を理解していたんだ。
崔えんは、「大きな鐘はすぐには作れないよね。大きな才能も同じで、すごくなるまでには時間がかかるよ」と言ったんだ。そして崔林が大人になると、彼の才能が花開き、高い地位につくことができたんだ。
それで、「大器晩成」っていう言葉が生まれたんだ。それは「大きな才能を持つ人も、その才能が開花するまでには時間がかかる」っていう意味があるんだよ。
大器晩成(たいきばんせい)の使い方
大器晩成(たいきばんせい)の例文
- 彼女は、不器用ではあるが、大器晩成するタイプだ。
- 自分が大器晩成するタイプだと思って今何もしないのは間違っています。
- 彼は大器晩成すると思っていたが、まさかこんな若くして成功するとは思わなかった。
- 大器晩成な彼が、賞を取ったのは、彼が還暦を過ぎた時だった。
- 彼はきっと大器晩成なんだよ・・・。
- 大器晩成するタイプだと思っていたが、その前に寿命が来てしまった。
- 若い頃には全く目が出なかったが、晩年は大人気の画家になった。大器晩成するタイプだったのだろう。
大器晩成の文学作品などの用例
- それに葛西候補はどちらかと云うと、大器晩成型でしてね、最近の仕事ぶりはめざましく、<山崎豊子・白い巨塔>
大きな壺を作るのに時間が必要なように、真の才能は時間をかけて磨かれ、人々が認めるようになることが多いんだ。