抜山蓋世の意味(語源由来・出典・類義語)
【四字熟語】
抜山蓋世
【読み方】
ばつざんがいせい
【意味】
山を引き抜くほどの強大な力と、世を覆いつくすほどの気力があること。圧倒するほどの威勢がきわめて盛んなさま。
山もひっぱたき出すほどの力があって、そのパワーが世界じゅうに広がるほど元気やな。
これは、「すごい力と元気」を教えてくれる表現やな。
【語源・由来】
もとは漢の劉邦と天下を争った楚の項羽が、寵愛の虞美人と最後の酒宴を催した折に、自分を奮い立たせるために作った語。
【典拠・出典】
『史記』「項羽紀」
【類義語】
・抜山倒河(ばつざんとうか)
・抜山倒海(ばつざんとうかい)
・抜山翻海(ばつざんほんかい)
抜山蓋世(ばつざんがいせい)の解説
「抜山蓋世」っていうのは、めちゃくちゃ力が強くて、パワフルな気持ちで何でもできちゃうことを表すんだよ。たとえば、「この力で山をひっぱり出せるよ」とか、「この気持ちで世界を覆い尽くせるよ」っていうくらいの元気な様子を表してるんだ。
この言葉の出どころは、昔の中国の話に出てくるんだ。その話では、楚という国の項羽という人が、大好きな女性との最後の飲み会で、自分の力と元気を表すために使った言葉なんだ。
「抜山」って部分は、「山を引っ張り出す」くらいのすごい力を持ってるってこと。一方、「蓋世」って部分は、「世界を覆い尽くす」くらいの強い意気込みを持ってるってことだよ。
「抜山蓋世」の具体的な意味は、「力が山を引っ張り出すほど強く、気持ちが世界を覆い尽くすほど大きい」ってことなんだ。このフレーズは、人がすごく元気で、何にでも挑戦できるくらいパワフルな時に使うんだよ。
この言葉の詳しいエピソードは、『史記』という本の「項羽紀」という部分に書かれているよ。
抜山蓋世(ばつざんがいせい)の使い方
抜山蓋世(ばつざんがいせい)の例文
- 生徒会長になったともこちゃんは、抜山蓋世の意気です。
- 混沌とした現代に、抜山蓋世の英雄の登場が望まれています。
- 西郷どんは抜山蓋世の豪傑でした。
- 三国志の時代のように抜山蓋世の英雄がたくさん闊歩する世の中はまた来るだろうか。
- 抜山蓋世の英雄と言われたこともあったけれども、寄る年波にはかなわない。
抜山蓋世の文学作品などの用例
- 抜山蓋世の雄、此に坐して身を亡ぼし国を喪うしない、繍口錦心の士、茲に因りて節を敗り名を堕す、<幸田露伴・対髑髏>
- 裁縫は知らざるも、庖丁を学ばざるも、卿等が其美を以てすれば、天下にまた無き無上権を有して、抜山蓋世の英雄をすら、掌中に籠するならずや、百万の敵も恐るゝに足らず、恐るべきは一婦人といふならずや、そもそも何を苦しんでか、紅粉を措いてあくせくするぞ。〈泉鏡花・醜婦を呵す〉
これは、強大な力と、その力がどこまでも広がっていくような勢いを持つことを表しているんだ。