【四字熟語】
蝸角之争
【読み方】
かかくのあらそい
【意味】
つまらない、ささいなことで争うこと。また、力のない者同士が争うこと。
【語源由来】
かたつむりの角の上での争いということから。
「蝸の左角に国する者有り、触氏(しょくし)と曰(い)う。蝸の右角に国する者有り、蛮氏(ばんし)と曰(い)う。時に相与(あいとも)に地を争いて戦い、伏尸(ふくし)数万、北ぐるを逐(お)いて旬有五日(じゅんゆうごじつ)にしてしかる後に反(かえ)る。」
蝸牛の左の角には触氏という者の国があり、右の角の上には蛮氏という者の国がある。あるとき、両者が領土を争って戦って、数万人もの戦死者が出て、逃げるものを十五日も追いかけて、そのあとに引き上げた。
という、寓話が由来とされている。
この話を聞いた梁(りょう)の恵王(けいおう)は、ばかばかしい作り話だと笑ったけれど、限りなく広い宇宙に比べて、他国への攻撃に悩む自分の状況と変わりないと気づいたことに基づくとされる。
【典拠・出典】
『荘子』「則陽」
【類義語】
・蛮触之争(ばんしょくのあらそい)
・蝸牛角上(かぎゅうかくじょう)
【英語訳】
A storm in a teacup.
Storm in a tea cup. Meaningless argument.
蝸角之争(かかくのあらそい)の使い方
ぼくは絶対に、そんなこと言ってないよ。
彼は健太くんに言われたと話していたわよ。
そう言われても、ぼくは言っていないんだよ。
言った、言わないでケンカをするなんて、蝸角之争をしているのね。
蝸角之争(かかくのあらそい)の例文
- 父と母は昨日からずっと、どちらがドアを閉め忘れたか争っている。蝸角之争をくり返していて、聞いている私が疲れてしまった。
- 君たちは毎日、蝸角之争ばかりをしているじゃないか。
- 蝸角之争をしていないで、結果を残せるような行いをしてみたらどうだと、先生に忠告されてしまった。
- そんなつまらないことで、蝸角之争をしている場合じゃないよ。
まとめ
本人同士は重要なことを話しているつもりでも、冷静になって確認すると蝸角之争をしていることがあるのではないでしょうか。
ささいな争いをせずに、実のある話し合いをして、知識を増やしたり、成長したりしたいものですね。