【四字熟語】
危急存亡
【読み方】
ききゅうそんぼう
「危急存亡の秋(とき)」と使用します。「秋(とき)」は「大事な時期」を表します。「あき」と読むのは間違いです。
【意味】
危険が迫っていて生きるか死ぬかの局面に立たされていること。危機が差し迫り、生き残れるか滅びるかという重大な瀬戸際のこと
【典拠・出典】
『文選』諸葛亮「前出師表」
【類義語】
・生死存亡(せいしそんぼう)
・国歩艱難(こくほかんなん)
・国家存亡(こっかそんぼう)
【英語訳】
・critical hour
・critical moment
危急存亡(ききゅうそんぼう)の使い方
あー! 一体どんな展開になるんだろう?
どうしたの? 興奮して。
この連載小説、いよいよクライマックスなんだけど、来週が待ち遠しいよ!
ああ、それね! 私も楽しみだわ。危急存亡の秋を、どうやって戦うのか見物よね。
危急存亡(ききゅうそんぼう)の例文
- 「スーパーマン」は危急存亡のアメリカを救うヒーローだ。
- 今この危急存亡の秋(とき)に、自己保身など見苦しい。
- 危急存亡をかけた大戦に男たちは赴いた。
- まさに危急存亡の大一番、一手一手が抜き差しならない。
- その大企業は今、危急存亡の秋を迎えていた。
まとめ
【危急存亡の秋】は三国時代に魏との戦いに出征する諸葛亮が後の主劉禅に奉った『出師表』に記されている言葉で、「今天下三分して、益州疲弊す。此れ誠に危急存亡の秋なり」を由来としています。
ここでの「秋」は「とき」と読みますが、さらに一年で最も重要な時期でもある穀物の収穫期を示すことから、重大な時機・局面であることを表しています。
「ききゅうそんぼうのとき」を「危急存亡の時」と書くのは間違いとは言えないまでも、出典の「前出師表」に従って「危急存亡の秋」と書くのが望ましいですね。本当のインテリジェンスとは、ちょっとしたこの違いにあらわれるのではないでしょうか。