【四字熟語】
怨親平等
【読み方】
おんしんびょうどう
【意味】
仏教のことばで、敵を憎悪せず、味方をえこひいきすることもなく、両者を平等に見ようとする心のあり方のこと。
【語源・由来】
「怨親」は自分を害する者と、自分に味方してくれる者の意。「平等」は別け隔てないことから。
【典拠・出典】
-
【類義語】
・一視同仁(いっしどうじん)
・兼愛無私(けんあいむし)
・博愛主義(はくあいしゅぎ)
【英語訳】
consider enemy and ally to equal
considerは「見なす」という意味の動詞。enemyは「敵」という意味の名詞。allyは「味方」という意味の名詞。
英文例
私は怨親平等であるようこころがけた。I tried to consider enemy and ally to equal.
英文例
私は怨親平等であるようこころがけた。I tried to consider enemy and ally to equal.
怨親平等(おんしんびょうどう)の使い方
健太くん、うちの野球部って、隣町の学校に必ず負けてない?
うん、相手が特に強いわけでもないんだけど、相性が悪いというか、絶対勝てないんだ
それって、相手のことが嫌になるでしょう?
いや、試合が終われば怨親平等だからね。さっぱりしたもんだよ
怨親平等(おんしんびょうどう)の例文
- 私の尊敬する先生は、差別をしてはいけないというのが口癖で、この世には敵などいないとよく言っていた。怨親平等な考え方の人だったのだなと思う。
- 最近の風潮は、敵を叩きのめして味方を利することばかりが先行しているように見える。もっと怨親平等の思想をもたなければ、平和な世の中にはならないと思うのだが。
- 私は母から、なにごとも平等に見なさいと教育された。そのせいか、怨親平等が基本で、誰のことも敵とは考えられない。
- 怨親平等の物の見方こそが、今の時代に必要なのだと思う。
- 私の父は怨親平等が信条で、誰のことも皆平等に扱うひとだった。
まとめ
「怨親」は自分を害する者と、自分に味方してくれる者の意で、「平等」は別け隔てないことから、怨親平等(おんしんびょうどう)は、敵を憎悪せず、味方をえこひいきすることもなく、両者を平等に見ようとすることを意味する言葉となりました。最近の世界情勢を見ていると、憎しみが憎しみを生むテロが横行し、とても悲しい気持ちになります。もっと怨親平等に見ることができれば、きっともう少しは平和な世の中になるのではないでしょうか。