【四字熟語】
惻隠之心
【読み方】
そくいんのこころ
【意味】
他人に対するあわれみと同情心。かわいそうに思うこと。思いやりの心のこと。
【語源・由来】
「惻」は、いつも心に気にかけること。「隠」は、相手の身になって心配すること。
「惻隠」は、孟子の性善説の四端の一つで、他の三つには「羞悪(恥じ入る心)」「辞譲(人にへりくだって譲る心)」「是非(善悪を判断する心)」がある。それぞれ義・礼・智の糸口とする。
【典拠・出典】
『孟子』「公孫丑・上」
【類義語】
・惻隠之情(そくいんのじょう)
惻隠之心(そくいんのこころ)の使い方
ともこちゃん。明日は始業式だというのに、夏休みの宿題が終わっていないんだ。去年のように助けてー。
去年は惻隠之心で助けたけれども、今年は助けないわ。だって健太くんの将来のためにならないんですもの。
そんなことないよ。今年助けてくれたら改心して来年から頑張るよ。
きっと来年も同じことを言いそうだから手伝ってあげなーい。
惻隠之心(そくいんのこころ)の例文
- 健太くんの境遇を憐れんで、惻隠之心で彼を採用しました。
- 惻隠之心をもって接すれば、世界から争い事はなくなるでしょう。
- ともこちゃんは、だれにでも惻隠之心で接する心優しい女の子です。
- 忙しいときでも心の余裕を失わず、惻隠之心を忘れてはいけません。
- 子供たちの惻隠之心を育てて、いじめを撲滅していきたいです。