【四字熟語】
黍離之歎
「黍離之嘆」とも書く。
【読み方】
しょりのたん
【意味】
祖国が滅亡したことを嘆くこと。東周の大夫が西周の宮殿に黍が生い茂っているのを見て嘆いた「黍離」という詩から。
【典拠・出典】
『詩経』「王風・黍離」
【類義語】
・麦秀之嘆（ばくしゅうのたん）
黍離之歎（しょりのたん）の使い方
「夏草や 兵どもが 夢の跡」という松尾芭蕉の俳句は、黍離之歎なのかな。
人間の夢や人生ははかなく消えていくけれども、夏草、つまり自然は今も生い茂っている。だから私は、無常やはかなさを詠っているのかなと思っていたんだけど。
なるほど。そうかもしれないね。
正解は松尾芭蕉に直接聞いてみないとわからないわよね。
黍離之歎（しょりのたん）の例文
- 空襲にあって廃墟となったこの街を見て、祖父は黍離之歎を感じたそうです。
- 一夜にして火山灰に埋もれたボンペイの街、生き残った人は黍離之歎を感じながら、火を噴く火山を眺めていました。
- 温暖化の影響で海面が上昇し、海の底に沈んだ町を思い、黍離之歎を感じずにはいられません。
- あんなに美しかった都が、と黍離之歎にくれました。
- 生きていくためには、廃墟になった都市を眺めて黍離之歎を感じている場合ではありませんでした。
