【四字熟語】
衣繍夜行
漢文訓読では「繍を衣て夜行く」と読む。
【読み方】
いしゅうやこう
【意味】
功名を上げ、また出世しても故郷に錦を飾らなければ誰も知るものがいないたとえ。暗い夜に華やかな刺繍をした服を着て歩く意。「繍」は美しく縫い取りをした衣。
【語源・由来】
中国、楚の項羽が秦の都を攻略した時、「富貴な身分になって故郷に帰らないのは、錦を着て夜歩くようなものだ」と言った故事から。
【典拠・出典】
『史記』「項羽伝(こううき)」
【類義語】
・衣錦夜行(いきんやこう)
・夜行被繍(やこうひしゅう)
【対義語】
・衣錦還郷(いきんかんきょう)
【英語訳】
cloth embroidery night row
英語例文
錦を衣て夜行くがごとし。I will clothes Nishiki and go out at night.
錦を衣て夜行くがごとし。I will clothes Nishiki and go out at night.
衣繍夜行(いしゅうやこう)の使い方
健太くん、テニスで優勝して、学校ではみんなが祝福してくれた。
おめでとう、すばらしかったね。
でも、学校外では優勝したこともわからなくて、衣繍夜行でわかってもらえなかった。
なんのことにつけても、そばにいる人にはわかるけど、みんなにはわかってもらえないよ。
衣繍夜行(いしゅうやこう)の例文
- 成功を祝ってくれた人たちを遠ざけた衣繍夜行では、出世した甲斐がないと彼は思った。
- 出世をした彼は故郷で錦を上げたいと思ったが衣繍夜行で知ってもらえなかった。
- 彼女は美意識が高く常にファッション界のシンボルであったが、衣繍夜行で不満をいだいていた。
- せっかく立身出世したり、成功しても衣繍夜行で人に知ってもらえないこと。
- 陸上で優勝して、まわりではほめたたえてもくれたが、陸上競技に興味のない人は衣繍夜行で私を知らない。
まとめ
出典:『史記』項羽本紀の一節にあります。
「鴻門の会」の後、秦の都:咸陽を滅ぼして、故郷の楚に帰ろうかどうしょうか迷っていた時の心境を表した四字熟語でもあります。