【三字熟語】
桃源郷
【読み方】
とうげんきょう
【意味】
俗世間(ゾクセケン)をはなれた、平和でのどかな別世界。理想郷。
【語源由来】
「桃源郷」とは中国の詩人 陶淵明(トウエンメイ)の「桃花源記」という物語の中で登場します。その内容は、武陵・現在の湖南省の、とある漁師が、舟で谷川を渡り道に迷うなか桃の林を見つけました。そこを覗くと光がさしていたので歩いて進んでいくと、とても豊かな村が見えました。そこの村人たちは漁師の出現に驚きましたが、酒やご馳走を振る舞い歓迎してくれました。話を聞くと村人たちは戦乱を逃れ今の地に辿り着き暮らしているとのことでしたが、なぜか、世間から隔たってしまったと言います。漁師は世の現状を村人たちに聞かせ数日滞在しました。そして村から帰るときに村人からはこの土地のことは言わないでくれと頼まれました。しかし漁師は役人に話してしまうのです。役人たちは漁師を伴いその地に向かいますが、目印を付けたというのに一向に辿り着けませんでした。その後 何人か目指すものがいましたが、すべて叶うことなく とうとう その地を探す者はいなくなった、というお話です。その地が『桃源郷』と記されていたことから、俗世間を離れた豊かな理想の土地を指すことばとして用いられるようになりました。
【類義語】
パラダイス・ユートピア・エデン・フェアリーランド・楽天地・武陵桃源
桃源郷(とうげんきょう)の使い方
なんだか最近の天候の変化についていけないわ。これから暑くなるのに耐えれるかしら。
何おばさんみたいなこと言ってるのともこちゃん!!夏だよ!バカンスの季節だよ!
はい、はい。健太くんにとっての桃源郷は夏の海ですものね。私は暑苦しくて無理だわ。
何言ってるの!僕の桃源郷はともこちゃんと一緒にいれるこの世界だよ!!
桃源郷(とうげんきょう)の例文
- 旅行で初めて来た土地があまりに幻想的でまるで桃源郷のようだった。
- 昨日の夢の中で桃源郷に行ったみたいだがたとえ夢でもいつまでも滞在していたいものだ。
- 桃源郷があるならばそこに暮らす人々はきっと穏やかな顔をしているのだろうな。
- この現実を桃源郷にする方法をみんな知っているはずなのに我欲ばかりで達成するには程遠いなぁ。
- パキスタンのミンゴラはこの世の桃源郷と言われてるらしい。