【四字熟語】
海千山千
【読み方】
うみせんやません
【意味】
経験豊かで、悪賢いこと。裏も表も知り抜いた、したたかでずるがしこい人をさしていう。
世間の裏も表も知りつくしていること。
【語源・由来】
「海に千年、山に千年」の略。海と山に千年ずつ住んだ蛇は、竜になるという言い伝えから。
【典拠・出典】
-
【類義語】
・海千河千(うみせんかわせん)
・千軍万馬(せんぐんばんば)
・百戦錬磨(ひゃくせんれんま)
・飽経風霜(ほうけふうそう)
【英語訳】
old fox
英文例題
彼は海千山千のしたたか者だ。He’s a cunning wily old fox.
彼は海千山千のしたたか者だ。He’s a cunning wily old fox.
海千山千(うみせんやません)の使い方
本当によく頭の回る生徒で、あまりいいことではないけど、ずる賢いとしかいえない。
彼はまだ若いのに、世間の裏も表も知りつくしているような雰囲気があるね。
そうね。ただ結果をまつのはきらいなんでしょう。いろいろ思考をかさねて結果を残したいんでしょうね。
海千山千とまではいかないけど、さすがにやり手だよね。
海千山千(うみせんやません)の例文
- 海千山千の相手だけに交渉を有利に進めるのは容易ではない。
- 着任当初は海千山千の人たちとどう交渉していくか悩んだ。
- 何といっても海千山千の彼は危ない橋を渡ってきた。
- 海千山千のあの政治家は、やっぱり今回の難局も乗り切った。
- 仕事相手の人は海千山千のベテランなので、気を引き締めてかかろう。
まとめ
竜になるという言い伝えには「立派な(竜になること)」といった意味がふくまれているが、海千山千は世の中を知り尽くしたことで、ずる賢くなった者をさすため、褒め言葉としては用いられない。
世の中の裏も表もわきまえた老獪(ろうかい)な人物を婉曲に指すのである。〈海のものとも、山のものともつかない〉など、海と山とが二項対立的、ないしは相互に融和したかたちで表現されることが多い。