著書『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』を講談社より出版

飲灰洗胃【いんかいせんい】の意味と使い方や例文(語源由来・出典・類義語・英語訳)

【四字熟語】
飲灰洗胃

【読み方】
いんかいせんい

【意味】
自分の過去を悔いて、心を改めて再出発すること。

【語源・由来】
灰を飲んで胃袋の中の毒素や異物を洗い流すように、自分の犯した罪・過ちを悔いて改めること。
「灰を飲んで胃を洗う」と書き下すこともできる。

【典拠・出典】
南史』「荀伯玉伝」

【類義語】
改過自新(かいかじしん)
呑刀刮腸(どんとうかっちょう)

【英語訳】
regret the past and regain it

英語例文
私は彼の心に反発していたが、飲灰洗胃で再出発する。I was rebelling against his heart, but I repent and start again.

飲灰洗胃(いんかいせんい)の使い方

ともこ
健太くん、隣のクラスのA君の話し聞いた?
健太
うん聞いたよ。同じクラスに多少障害のある子がいて、「なんでお前のような奴がこの中学校に来たんだ」といじめが始まったらしいよ。
ともこ
今回は相手に傷をおわせたらしく、警察に通報されて結構大変なことになっているよ。
健太
悪いことをしたとは思っているのだから、飲灰洗胃の改心をしてやり直してほしいね。

飲灰洗胃(いんかいせんい)の例文

  1. 彼は相手を負傷させてしまい、飲灰洗胃の改心をして、償いをしていくつもりである。
  2. 多大なミスを犯してしまい、飲灰洗胃で自分の人生をやり直すということが、いかに困難であるかを思い知らされた。
  3. 過去に間違いをして自己嫌悪におちいったが、飲灰洗胃の反省こそが大切である。
  4. 自らの悪事を悔いた彼は、飲灰洗胃の誓いを立てた。

まとめ

中国斉(せい)の高帝は、かつて過ちを犯して罰した笠景秀(りゅうけいしゅう)について、荀伯玉(じゅんはくぎょく)に問うたところ、荀伯玉は「彼は『もし悔い改めるのをお許しくださるならば、刀を呑んで腸を削り、灰を呑んで胃を清めましょう』と申しております」と答えた故事から。
出典:『南史(なんし)』荀伯玉伝。

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北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)

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