【四字熟語】
片言折獄
「片言獄を折む」と訓読する。
【読み方】
へんげんせつごく
【意味】
ただ一言で人々の納得のいくような裁判の判決を下すこと。また、一方だけの言い分を信じて、裁判の判決を下すこと。
「片言」は一言での意。また、後者の意のときは、一方だけの言い分の意。「折」は「断」と同義で、善悪を折中して判決を下すこと。「獄」は訴訟のこと。
【語源・由来】
孔子の弟子である子路は、一度承諾したことを翌日まで延ばすようなことをしない責任感のある人物で、人々からの信頼が厚かった。孔子も、ただ一言で裁判の判決を下して人を納得させることができる者は、門人の中では子路だけであろうと称賛したことから。
【典拠・出典】
『論語』顔淵
【類義語】
・一言一句(いちごんいっく)
・一言半句(いちごんはんく)
・片言隻句(へんげんせきく)
・片言隻語(へんげんせきご)
・片言隻辞(へんげんせきじ)
片言折獄(へんげんせつごく)の使い方
大岡越前って知ってる?
片言折獄で有名だった人でしょう?
ああいう名裁きができる裁判官になりたいなあ。
じゃあ、学校の宿題が面倒くさいなんて言っている場合じゃないわね。もっともっと勉強しましょう。
片言折獄(へんげんせつごく)の例文
- 裁判官が片言折獄したせいで、冤罪をうんでしまった。
- 片言折獄とならないよう、感情に流されず両者の言い分をしっかり聞きましょう。
- 両親が喧嘩をすると、必ず健太くんが片言折獄し、おさめます。
- 遠山の金さんは片言折獄することで有名だが、史実として、名裁きをしたという話は存在しない。
- 科学が進歩し、事件が複雑化する一方で片言折獄することが難しくなっている。