【四字熟語】
閑雲野鶴
【読み方】
かんうんやかく
【意味】
何事にもとらわれず、のんびりと自然を楽しみながら暮らすこと。
悠々と自由に暮らす境遇。
【語源・由来】
「閑雲」は静かに空に浮かんでいる雲。「野鶴」は原野で気ままに遊んでいる鶴。大空を静かに流れる雲と、広い野に遊ぶ野生の鶴(つる)の意味から、世俗にわずらわされず、自由にのんびり悠々と過ごす境遇のたとえ。
【典拠・出典】
『全唐詩話』「僧貫休」
【類義語】
・閑雲狐鶴(かんうんこかく)
・琴歌酒賦(きんかしゅふ)
・孤雲野鶴(こうんやかく)
・悠悠自適(ゆうゆうじてき)
・野鶴閑雲(やかくかんうん)
【英語訳】
・Living in a natural environment that is not affected by the secular.
・To live slowly in nature.
閑雲野鶴(かんうんやかく)の使い方
あ~!忙しい! 授業が終わったら、すぐ家に帰って、ご飯を食べてから塾に行かなくちゃ!
私もよ~。バイオリンのお稽古が四時半からなの。たまにはゆっくりと過ごしたいわ~。
じゃ、僕そろそろ行くよ。迎えが来てるからね。
あっ! 健太君! 携帯電話を忘れてるわよ! は~~、のんびりと閑雲野鶴の生活をしたくても、私たちにはとうてい無理な話ね。
閑雲野鶴(かんうんやかく)の例文
- 仕事を引退した後は、妻とのんびり閑雲野鶴で暮らすのが望みだ。
- 和尚さんは山寺で閑雲野鶴の生活を送っていると思われていたが、実際のところはなかなか煩悩を断ち切れてはいないようだ。
- 人間関係のしがらみが多すぎて、未だ閑雲野鶴の境地にはいたっていない。
- プロジェクトを成功させたので、しばらく休暇をとります。閑雲野鶴の間は電話もつながらないので、あしからず・・。
<葬列/石川啄木>より
そして十幾カ月の間閑雲野鶴を友として暮したが、
そして十幾カ月の間閑雲野鶴を友として暮したが、
まとめ
現代社会では時間や通信、多くの約束事や決まりにしばられて生きている。
そのおかげで我々の暮らしは便利になり豊かにもなったが、その反面ゆとりというものを、どこかに置き去りにしているのかも知れない。
ぽっかりと浮かんだ雲を眺めながら、野に遊ぶ鶴のようにのんびりと暮らす。
心を解放できた時、新たな目標や自分に必要なことが見えてくるのだろう。