【四字熟語】
起死回生
「死より起たしめ生に回らしむ(しよりたたしめせいにかえらしむ)」と訓読する。
【読み方】
きしかいせい
【意味】
死にかかった病人を生き返らすこと。転じて崩壊(ほうかい)や敗北などの危機に直面した場面を、一気によい方向に立て直すことをあらわす。
絶望的な状態が劇的に好転することをいう。
起死回生の一発などと表現する。
【語源・由来】
中国、戦国時代の名医・扁鵲(へんじゃく)は虢(かく)の皇太子をはじめ、たくさんの人々を瀕死の病から救った。人々は「死人を生かした」と称賛した。だが、彼はこう答えた。「ちがう、まだ生きていた。私は起こしただけなのだ」ここから起死の言葉が生まれる。唐の時代になり、『寓懐(ぐうかい)/李義山』に回生(廻生)の語が、生きかえるという意味で出てくる。これら二つの言葉が結びつくのは北宋時代の『太平広記 女仙伝』の中で、太玄女という仙女が起死廻生の術で多くの人命を救ったというくだりである。
「起死」は、死に瀕したものを生き返らせる。「回生」は、死んだものを生き返らせるという意味。
【典拠・出典】
『太平広記』「五九引『女仙伝』」
【類義語】
・還魂起死(かんこんきし)
・起死回骸(きしかいがい)
・起死再生(きしさいせい)
・回生起死(かいせいきし)
【対義語】
・再起不能(さいきふのう)
【英語訳】
resuscitation
起死回生(きしかいせい)の使い方
思い出すわ~、あの夏の甲子園。
ん?僕が奇跡を起こした決勝戦のことかい?
そうそう! 3点差で負けてて、もうダメかと思ってたけど・・・9回裏の我が校の攻撃でまさかの満塁! そして、あなたの登場!
起死回生の逆転サヨナラ満塁ホームラン!! あれで、我が校は甲子園優勝したんだよな~!
起死回生(きしかいせい)の例文
- 倒産寸前だった我が社だが、起死回生をかけて発売した新製品が大ヒット! お陰で会社の財政状況を立て直すことができた。
- アイドルとして歌を出しても売れなかったから引退も考えたけど、バラエティアイドルに路線変更して起死回生を目指すわ。
- 魔物に襲われ、窮地に陥った勇者を救ったのは、魔術師が唱えた起死回生の魔法攻撃だった。
さて名医と言えば、起死回生とくる。ところが、どこの病院の看板にも、そのように書いてあるから面白い
【朝花夕拾/魯迅】より
【朝花夕拾/魯迅】より