人面獣心の意味(語源由来・出典・類義語・対義語)
【四字熟語】
人面獣心
【読み方】
じんめんじゅうしん
【意味】
冷酷で、恩義や人情をわきまえず、恥を知らない人のこと。
人の顔をしていながら、心は獣のような人間ということから、破廉恥で無慈悲、残虐な人間に対して用いる。
感謝の心も、人の気持ちもわからへん、冷たい人のことを指すんやで。
この言葉は、「見た目だけで人を判断せんと、その心もちゃんと見なあかん」って教えてくれるな。
【語源・由来】
「人面」は人間の顔。また、それに似た形の意味。
「獣心」は道理をわきまえない、残忍なけだもののような心。
【典拠・出典】
『史記』「匈奴伝・賛」
【類義語】
・虎吻鴟目(こふんしもく)
・人頭畜鳴(じんとうちくめい)
【対義語】
・鬼面仏心(きめんぶっしん)
【英語訳】
・a brute with a human face
・a beast with a human face
・The face is human but the heart is ruthless like the brute.
人面獣心(じんめんじゅうしん)の解説
「人面獣心」っていうのは、見た目は人間なのに、心は怖いけものみたいに冷たい人のことを言うんだよ。つまり、見た目と中身が全然違う、外面だけは人間らしいけど、本当の性格は無情で、他人を思いやる気持ちや、恥ずかしいと思う感情がない人を指すんだ。
「人面」っていうのは、人間の顔のことだよ。「獣心」っていうのは、野生の動物のように何の理由もなく他の生物を攻撃する、そんな冷たい心のことだよ。
例えば、「彼は人面獣心だ」と言うときは、彼が外見は人間だけど、心は冷たくて無情な人だっていう意味になるんだ。ちなみに、この言葉の出どころは、『史記』の匈奴伝賛というところからきているんだよ。
人面獣心(じんめんじゅうしん)の使い方
人面獣心(じんめんじゅうしん)の例文
- 無差別テロは多くの人の人命を奪うという残虐非道なものです。犯人は人面獣心の人間なのでしょう。早く逮捕してほしいものです。
- 新皇帝は人面獣心の情け知らずだ。この国の行く末が懸念される。
- 自分をずっと擁護してきた人を裏切るとは、人面獣心の行為だ。
中にはあの男を罵(ののし)って、画のためには親子の情愛も忘れてしまう、
人面獣心の曲者(くせもの)だなどと申すものもございました。
恩を忘れたり、他人の感情を無視したりする冷酷な人のたとえだよ。