温厚篤実の意味(語源由来・出典・類義語・英語訳)
【四字熟語】
温厚篤実
【読み方】
おんこうとくじつ
【意味】
温かで情が厚く、誠実なさま。人の性質をいう語。
この人は、他人に対して優しく、すごく誠実に行動するんやな。
これは、「優しさと誠実さが大切な性格」って教えてくれる言葉やで。
【語源・由来】
「温厚」は穏やかでやさしく、情が深いこと。「篤実」は人情に厚く実直なさま。誠実で親切なことから。
【典拠・出典】
『易経』「大蓄」
【類義語】
・温厚質実(おんこうしつじつ)
・温柔敦厚(おんじゅうとんこう)
・温良篤厚(おんりょうとっこう)
・篤実温厚(とくじつおんこう)
【英語訳】
gentle and sincere
英文例
彼女は温厚篤実だった。She was gentle and sincere.
温厚篤実(おんこうとくじつ)の解説
「温厚篤実」っていうのは、優しくて思いやりが深く、さらに誠実でまっすぐな人のことを指す言葉なんだよ。「温厚」は二つの漢字から成り立っていて、「温」は「ぬくもりがある」、「やさしい」などの意味を持ってるんだ。「厚」は「深い」、「たくさんある」などの意味を持ってるよ。つまり、「温厚」は「心が深くてやさしい」という意味になるよ。何か困ったことがあった時に、落ち着いて話を聞いてくれ、相手の気持ちを理解しようとする、そんな人を指すんだ。
「篤実」も二つの漢字から成り立っているよ。「篤」は「深い」、「真剣な」などの意味を持っていて、「実」は「本当の」、「真実の」などの意味を持っているよ。つまり、「篤実」は「本当に真剣で誠実な」という意味になるんだね。偽りのない、人を騙すようなことはしない、常に真実を語り、行動に移す、そんな人を指すよ。
これらを合わせて、「温厚篤実」は、心が深くやさしく、本当に真剣で誠実な人を指す言葉になる。この人は、他人に対して優しさと理解を示し、自分自身にも厳しく、誠実に行動する。このような人は、自分のことだけでなく、周りの人々のことも思いやることができて、どんな状況でも正直さと誠実さを保つことができているんだよ。
たとえば、「彼は温厚篤実な人柄だから、困ったときはいつでも相談に乗ってくれるし、いつも正直な意見をくれるよ」という風に使うよ。
温厚篤実(おんこうとくじつ)の使い方
温厚篤実(おんこうとくじつ)の例文
- 温厚篤実な彼も、一緒に行っていた釣り仲間からの嫌味の数々を聞く内に、釣り竿をプルプルと震わせるくらい腹を立てはじめた。
- 私の母は温厚篤実な人で、父や私といった家族にはもちろん、勤め先でもその誠実さが高く評価されて部長まで出世した。まあ、そのせいで家のことが若干疎かになったのは否めないところではあるが。
- 彼女はとても優しくて、誰に対しても親切であり、どんなことにも誠実に対応する人だった。温厚篤実な人とは、彼女のような人のことを言うのだろう。
- 私の上司はとても優しい人で、仕事上のどんな悩みでも真剣に聞いてくれて、力になってくれたので随分と助けられた。温厚篤実な上司を持って私は幸せだ。
- 私たち兄弟は幼い頃から非常に中がよく、周囲からもよく褒められた。これもひとえに、兄が温厚篤実な性格だったからだと感謝している。
温厚篤実の文学作品などの用例
- 温厚篤実な庄吉さんも、日ごろに似合わず竿先をぶるぶる震わせていた。<井伏鱒二・黒い雨>
- それは温厚篤実をもって聞こえた人で世間ではだれ一人非難するもののないほどまじめな親切な老人…〈寺田寅彦・自由画稿〉
この言葉は人の性格を賞賛するときに使われるんだ。