【四字熟語】
右往左往
【読み方】
うおうさおう
【意味】
右に行ったり左に行ったりして、あわてふためくこと。また、混乱して秩序がないたとえ。
どうすればいいのかわからず、オロオロとあちこち動きまわること。まごつく様子。
「往」は行くという意味。「左往」は「ざおう」とも読む。
「左往右往」とも言う。
【語源・由来】
古典『平治物語』上巻より
兵ども右往左往して馳せ違い、源氏兩家の軍兵が、京白河を行き来していたのです。
【典拠・出典】
-
【類義語】
・周章狼狽(しゅうしょうろうばい)
・紛擾雑駁(ふんじょうざっぱく)
【対義語】
・泰然自若(たいぜんじじゃく)
・冷静沈着(れいせいちんちゃく)
【英語訳】
・run about in confusion
・toing and froing
右往左往(うおうさおう)の使い方
あれっ?携帯がない!! ポケットにもカバンの中にも・・・
えっ? 大変! さっきのお店かしら? 私があなたの携帯、鳴らしてみるわね。
携帯ないと困るんだよ~! 明日、仕事だし・・・友達の連絡先は全部、携帯の中だし・・・。さっきのお店かな・・・?それとも、その前のカフェかな・・?あ~・・・タクシーかも!! どうしよう~!
落ち着いて、そんなに右往左往しないでよ。携帯、鳴ってるわ。上着のポケット。
右往左往(うおうさおう)の例文
- 火事や地震が起きた時には右往左往しないよう、事前に避難ルートを決めておきましょう。
- 男は堂々とした姿を見せていたいものだ。ちょっとのことで右往左往するのは体裁(ていさい)が悪い。
- 司令塔の指示が的確でなかったために、我がサッカーチームはグランドを右往左往するばかり。とうとう試合に負けてしまった。
- 主人ったら、私の出産の時、分娩室の前をひたすら右往左往していたんですって。
- 急な夕立のせいで、雨宿り場所を求める人が右往左往して大混乱。
- 得意先の不渡りは大打撃だが、いまさら右往左往しても解決されるものではない。それよりも、わが社の経営基盤をしっかりとして、優良な新規顧客を開拓することに尽力したい。
- トンネル内で起こった玉突き事故により、人々はトンネル出口を求めて右往左往した。
【天と地と/海音寺潮五郎】より
勝ほこっていた長尾方の先陣(せんじん)はたちまち乱れたち、右往左往してにげまどった。
勝ほこっていた長尾方の先陣(せんじん)はたちまち乱れたち、右往左往してにげまどった。