一文半銭の意味(語源由来・類義語・英語訳)
【四字熟語】
一文半銭
【読み方】
いちもんはんせん
【意味】
ごくわずかな金額のたとえ。
例えば、100円持ってる中で1円や2円しかない、みたいな感じか。
小銭しかないって言いたいときに使うんやね。わかりやすいな!
【語源・由来】
「文」「銭」は昔の小銭の単位です。「少しの金も…しない」という意で、金惜しみするときに用いられることが多くあります。
「一文」とは、銅貨の穴あき銭1枚、銭1枚から派生して、わずかな金、ほんのちょっとの金という意味となり、さらに安っぽいものの意味も持っています。
「半銭」とは一文銭の半分(5厘)の意味で、一文と同じで、ごくわずかな金銭、ほんの少しのお金という意味です。
これが派生してほんのわずかなもの、ごくわずかの量・程度を表現しています。
一文銭の直径が一寸(ひとき)であることから、半銭を”きなか”とも読みます。
【類義語】
・一紙半銭(いっしはんせん)
・一銭一厘(いっせんいちりん)
・二束三文(にそくさんもん)
【英語訳】
a small amount of money
meagre sum of money
一文半銭(いちもんはんせん)の解説
「一文半銭」の中の「文」と「銭」は、ともに日本の古い通貨単位を指すよ。これらは、かつての日本で使用されていた小さな額面の硬貨の名称。「文」は、江戸時代を中心に使用されていた硬貨の単位で、銅製の小銭として流通していたんだ。例えば、寛永通寳は一般的に知られている文銭の一つ。「銭」は、明治時代以降の通貨単位として使われたが、この場合の「銭」はより古い時代の小額の通貨を指すこともあるよ。現在の日本の通貨単位でいう「せん」の原型とも言えるんだ。「半銭」とは、その名の通り銭の半分の価値を持つ通貨を指すよ。「きなか」と読むのは、もともと「銭」が「きん」と読まれていたことに由来し、その半分を意味する「きなか」という読みが生まれたんだ。
「一文半銭」という言葉を使って表現すると、非常に少ない金額、またはその金額が示す僅かな価値を強調することができるね。そのため、この表現は「ごくわずかな金額」という意味で使われることが多いよ。
また、この表現は慣用句や成句としても使われるよ。例えば、「一文半銭も持っていない」といえば、「一切のお金を持っていない」という意味。また、「一文半銭惜しむ」という場合、極端にお金をけちることを指すことがあるよ。
このように、古い通貨の名前を使って現代の日常会話にも織り込むことで、言葉の持つ深いニュアンスや歴史的背景を感じ取ることができるのが日本語の面白さの一つだね。
一文半銭(いちもんはんせん)の使い方
いつ習ったの?
一文半銭も使わずに覚えることができたんだ。
私なんか音符も読むことができずに、音楽苦手なんだよね。
一文半銭(いちもんはんせん)の例文
- 外国人の友人と楽しい生活が過ごせただけではなく、英語は一文半銭もかけずに学ぶことができた。
- 一文半銭といえども金銭を無駄にしてはならないという教え。
- 少ない給料をやりくりして、一文半銭で暮らしている。
- 大小いっさいのことについて、一文半銭もここの世話にはならず出ていく。
- 一文半銭も持たないようなホームレスが少なくなることを望みます。
一文半銭の文学作品などの用例
- 是までだって妾が江南の家へ一文半銭注込んだ事があるかい。<内田魯庵・社会百面相>
ほんのわずか、という感じだね。