【四字熟語】
夷蛮戎狄
【読み方】
いばんじゅうてき
【意味】
昔の中国の都から遠く離れた四方の異民族の総称。
【語源・由来】
漢民族が自らの国を世界の中心で花開く所という意の「中華」と自称し、一方、文化や習俗の異なる周辺の異民族を卑しんで用いた呼称で、東・南・西・北の異民族という意の「東夷」「南蛮」「西戎」「北狄」の略。
【典拠・出典】
『礼記』「王制」
【類義語】
・禽獣夷狄(きんじゅういてき)
・西戎東夷(せいじゅうとうい)
・南蛮北狄(なんばんほくてき)
【英語訳】
the barbarians beyond the borders of old China
barbarianは「野蛮人」という意味の名詞。
英語例文
彼の思想はまるで夷蛮戎狄だ。His ideology is like the barbarians beyond the borders of old China.
英語例文
彼の思想はまるで夷蛮戎狄だ。His ideology is like the barbarians beyond the borders of old China.
夷蛮戎狄(いばんじゅうてき)の使い方
明治維新の本を図書館で借りたんだけど、すごくおもしろいわ
どんな内容なの?
ある思想家が、当時の攘夷論についてアメリカ、イギリス、ロシアをいっしょくたにしてまるで夷蛮戎狄だって怒ってるのが印象的ね
こんどぼくも借りてみるよ
夷蛮戎狄(いばんじゅうてき)の例文
- 彼の思い上がった考え方は、まるで夷蛮戎狄だ。
- 夷蛮戎狄な考え方では、現代の世界情勢を語ることはできない。
- 私の父はいつも尊大な態度で、夷蛮戎狄と言わんばかりだった。
- 私は夷蛮戎狄な態度で事業を失敗した。
- 彼女は根はいい人だが、夷蛮戎狄なところが欠点だ。
まとめ
夷蛮戎狄(いばんじゅうてき)はそれぞれ夷=東夷、蛮=南蛮、戎=西戎、狄=北狄の意で、昔の中国で、周囲の異民族を卑下した呼称です。中華思想においては、漢民族が世界の中心で、それ以外の周辺の国々は全部自分たちより下と見下していました。現在で夷蛮戎狄(いばんじゅうてき)という言葉を使うとすれば、周囲を見下し、思い上がった尊大な態度の例えとしてでしょう。無理にへりくだる必要はありませんが、夷蛮戎狄(いばんじゅうてき)と例えられるような尊大な態度は、とらないように気をつけましょう。