【四字熟語】
雲行雨施
【読み方】
うんこううし
【意味】
雲が空に流れ動いて雨が降り、万物をうるおして恩恵を施すこと。万物に恵みを施すこと。天下が太平なこと。
【語源・由来】
「大いなるかな乾元、万物資りて始む。すなわち天を統ぶ。雲行き雨施し、品物形を流く」から。「乾」は、大地と対にした時の天。天の働きは偉大で、万物はこれによって始まる、雲が流れ雨が降り、よろずのものはその形体を整える、の意。
【典拠・出典】
『易経』「乾卦」
雲行雨施(うんこううし)の使い方
貧富の差があっても、お恵みがあれば、みんななんとか生きていけるのかしら?
そうだね~。僕は争いがなく、みんなが幸せになれるような平等な世界、雲行雨施こそ理想の世界だと思うな。
私もよ。ただ・・・。平等とはいっても、いったい何が平等で何が不平等なのかしら?
等しくお金を分け与えられるっていうのは一見平等に見えるけど、役職について働いてばかりの裕福な人と特別な事情もなく、働くことができるはずなのに働かない貧乏な人の収入がある日突然同じになってしまったら・・・。
これって不平等なことだと思わない?
等しくお金を分け与えられるっていうのは一見平等に見えるけど、役職について働いてばかりの裕福な人と特別な事情もなく、働くことができるはずなのに働かない貧乏な人の収入がある日突然同じになってしまったら・・・。
これって不平等なことだと思わない?
そ、そうだね・・・。平等について考えることは難しいね。(ともこちゃん、考え出すと話が止まらなくなるんだよなあ~。いつまで続くかな、この話…。)
雲行雨施(うんこううし)の例文
- 一週間ほど前に、日照りが続いたせいで農作物が枯れていた。しかし、ここ数日間、夏だというのに雨が降ってくれたおかげで枯れていた農作物が生き返り、すくすくと育った。これはもしかすると、雲行雨施なのではないだろうか。
- 苦しんでいる私を助けてくださるかのように次々と良いことが起こった。雲行雨施なのだろうと信じた。
- 私たちは争いがなく平等な世界を願い、「雲行雨施」という言葉を信じ続けている。
- 父は数日前にリストラされ、途方に暮れていたが、今日宝くじの1等が当たっていたことに気づき、これから1等の額を受け取りに行く予定だ。この1等の額があれば、当分は生活していくことが可能である。これこそまさに、雲行雨施だと父は思った。
- 被災者の生活はある程度は守られる。しかし、それを雲行雨施と例えて表現したとしても、被災者の心は簡単に癒えるものではない。