先憂後楽の意味(語源由来・出典・類義語・英語訳)
【四字熟語】
先憂後楽
【読み方】
せんゆうこうらく
【意味】
常に民に先立って国のことを心配し、民が楽しんだ後に自分が楽しむこと。北宋の忠臣范仲淹が為政者の心得を述べた言葉。転じて、先に苦労・苦難を体験した者は、後に安楽になれるということ。
これは、「自分の楽しみよりも他人の心配事を先に考える大切さ」や、「先に苦労すれば後で楽ができる」っていう教えがあるんやな。
【語源・由来】
「憂」は心配すること。
【典拠・出典】
范仲淹「岳陽楼記」
【類義語】
・一労永逸(いちろうえいいつ)
・苟且偸安(こうしょとうあん)
・暫労永逸(ざんろうえいいつ)
・先難後獲(せんなんこうかく)
【英語訳】
hardship now, pleasure later; seeking pleasure only after dealing with difficulties; seeking pleasure only after the happiness of the people is assured [a precept to be observed by a ruler]
先憂後楽(せんゆうこうらく)の解説
「先憂後楽」というのは、自分のことよりもまずはみんなのことを心配して、みんなが幸せになった後で初めて自分が楽しむという考え方を表す言葉だよ。
これは昔の中国のお話から来ていて、范仲淹という名前の良い人が、「人をまとめる立場の人々は、まず自分のことよりも人々のことを心配しなくちゃいけない」という教えを残したんだ。
そして、この「先憂後楽」っていう言葉は、困難なことをまず先に経験して、その後で幸せになれるという意味にも使われるんだよ。「憂」っていうのは、「心配すること」っていう意味だから、「先に心配することを済ませて、後で楽しむ」っていう感じだね。
例えば、「先憂後楽を心掛ける」っていうときは、「まず困難なことを乗り越えて、その後で幸せを感じるように心がける」という意味になるよ。この言葉の元々の出所は、范仲淹が書いた「岳陽楼記」という文章から来てるんだよ。
先憂後楽(せんゆうこうらく)の使い方
先憂後楽(せんゆうこうらく)の例文
- 人の上に立つ者として、先憂後楽は理想なのではないだろうか。
- 先生はいつも先憂後楽をしていたと思うわ。
- 自分の楽しみばかりを優先してはいけないよ。先憂後楽ということを心掛けなさい。
- 先憂後楽ということを忘れてはいけないと、何度も教えられた。
先憂後楽の文学作品などの用例
- 大体において先憂後楽の方針で行かないと、部員は仕事はいっしょにやってくれるものではない。<扇谷正造・鉛筆ぐらし>
また、先に苦労すれば、後で楽ができるという意味でも使われるよ。