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一挙両得【いっきょりょうとく】の意味と使い方や例文(故事・出典・類義語・対義語・英語訳)

一挙両得

「一挙両得」の意味とは?(出典・類義語・対義語)

意味

【四字熟語】
一挙両得

【読み方】
いっきょりょうとく

【意味】
一つの行動によって、同時に二つの利益やよい結果を得ること。

四字熟語の博士
「一挙両得」という言葉は、一つの行動で二つの良い結果を同時に得られるという意味だよ。
助手ねこ
ニャルほど! 散歩をしたら体を動かせて、きれいな景色も楽しめたというのも「一挙両得」なんだニャ。オラ、一度の行動で二つのよいことがあるなんて、うれしいニャン!

【典拠・出典】
『東観漢紀(とうかんかんき)』「耿弇伝(こうえんでん)」(一挙にして両得するという表現)
『晋書(しんじょ)』「束皙伝(そくせきでん)」(「一挙両得」の表現)
『戦国策(せんごくさく)』「秦策一」(以下の司馬錯と張儀の故事)

【類義語】
・一挙両全(いっきょりょうぜん)
・一石二鳥(いっせきにちょう)
・一箭双雕(いっせんそうちょう)
・一挙両利(いっきょりょうり)

【対義語】
・一挙両失(いっきょりょうしつ)

【英語訳】
kill two birds with one stone(一つの行動で二つの成果を得る)
achieve two goals with one action(一つの行動で二つの目的を達成する)

英語例文
英語例文
自転車で通えば、運動もできて交通費も節約できる。一挙両得だ。
By cycling to work, I can get exercise and save money. It’s like killing two birds with one stone.

「一挙両得」の故事・解説

【故事】
中国の戦国時代、秦の恵王けいおうの前で、将軍の司馬錯しばさくと張儀ちょうぎが、どこを攻めるべきか議論した。張儀が韓を攻める案を唱えたのに対し、司馬錯は西方の蜀しょくを先に攻めるべきだと主張した。

司馬錯は、蜀を手に入れれば領土が広がり、財を得て国力を強められるうえ、乱れた国を正したという名声も得られる、と説いた。『戦国策』「秦策一」には、この主張の中に「是我一挙而名実両附」(一度の行動で名声と実益をともに得られる)という表現がある。恵王は司馬錯の意見を採用し、蜀を攻めて攻略した。

なお、これは「一挙両得」と意味の通じる故事である。「一挙而両得」という表現は『東観漢紀』「耿弇伝」に、「一挙両得」は『晋書』「束皙伝」にも見られる。

故事を簡単に説明!
カンタン!解説

「一挙両得」の意味に通じる故事が、中国の『戦国策』「秦策一」にあるんだ。秦の将軍・司馬錯と、外交家・張儀が、秦の恵王の前で意見を交わした話だよ。

司馬錯と張儀はどちらの国を先に攻めるべきかについて、秦の恵王の前で議論をしたんだ。司馬錯は蜀を先に攻めるべきだと言ったが、張儀は韓を先に攻めるべきだと主張した。

議論を聞いた恵王はもっと詳しい説明を求めた。それぞれの考えをさらに詳しく説明すると、司馬錯は「秦はまず蜀を攻めてその領土と富を手に入れ、国力を増やすべきだ」と主張した。そして、一度の行動で「名声」と「実際の利益」をともに得られると説いたんだ。これは「一挙両得」の意味につながる考え方だよ。

恵王は司馬錯の意見を採用し、秦は蜀を攻略したんだ。ただし『戦国策』の表現は「一挙而名実両附」で、「一挙両得」の四字そのものが出てくるのは『晋書』など別の文献なんだよ。

「一挙両得」の使い方

ともこ
健太くん、図書館で調べ物をしてきたの。課題の資料が見つかったし、読みたかった小説も借りられたわ。
健太
一度図書館へ行って、二つの目的が達成できたんだね。まさに一挙両得だよ。
ともこ
うん! 課題も進められたし、好きな本も読めるからうれしいわ。
健太
一つの行動で二つのよい結果が得られるときに使う言葉なんだね。

「一挙両得」の例文

例文
  1. 旅先の町を歩くことで運動にもなり、地元の文化も学べたので、一挙両得だった。
  2. 学校へ自転車で通えば、運動ができて交通費も節約できるので、一挙両得だ。
  3. 庭の落ち葉を集めて堆肥にすれば、庭がきれいになり肥料も作れて、一挙両得だ。
  4. 使わなくなった段ボールを文化祭の工作に利用すれば、材料費とごみを減らせて一挙両得だ。
  5. 荷物運びのアルバイトをすれば、収入を得ながら体を動かせるので、一挙両得だ。

まとめ

一挙両得(いっきょりょうとく)は、一つの行動で同時に二つの利益を得ること。日常生活では、徒歩で移動して交通費を節約しながら運動もするなど、一度に二つのよい結果が得られるときに使う。

ABOUT US
北澤篤史サイト責任者
ことわざ・漢字熟語の専門家、ことわざ学会理事。2025年度ことわざ研究奨励賞受賞。著書に『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』『〈試験に出る〉マンガでわかる すごいことわざ図鑑』『〈試験に出る〉マンガでわかる おもしろい四字熟語図鑑』(共に講談社)がある。ことわざ学会研究フォーラムでは、「備えあれば憂いなし:ことわざを通して意識づける災害時の命を守る知恵」「WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか」などをテーマに研究報告を行う。

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