四面楚歌の意味(故事・出典・類義語・英語訳)
【四字熟語】
四面楚歌
【読み方】
しめんそか
【意味】
周りを敵に囲まれて苦しい立場に陥ったこと。誰の助けもなく孤立すること。
それはもう、「周り全部が敵で、ひとりぼっち」って状態やな。
助けてくれる人が一人もおらん、みんなから文句を言われるような状況やで。
これは、「一人ぼっちでも立ち向かう強さ」を教えてくれるんやな。
助けてくれる人が一人もおらん、みんなから文句を言われるような状況やで。
これは、「一人ぼっちでも立ち向かう強さ」を教えてくれるんやな。
【典拠・出典】
『史記』「項羽紀」
【類義語】
・孤立無援(こりつむえん)
・孤軍奮闘(こぐんふんとう)
【英語訳】
Find oneself betrayed by all of one’s countrymen.
Be surrounded by foes on all sides.
Be forsaken by everybody.
Have the whole world against one.
例文
He felt as if he had had the whole world against him.
彼はまるで四面楚歌になったように感じた。
He felt as if he had had the whole world against him.
彼はまるで四面楚歌になったように感じた。
四面楚歌(しめんそか)の故事
カンタン!解説
昔、中国・秦の時代の末(約1200年前)、楚の国王・項羽は漢の劉邦の軍と戦い続けていました。
しかし、楚の項羽は次第に追い詰められ、ついにはわずかな兵とともに城に立てこもりました。
食糧も尽き、形勢は絶望的でした。ある夜、漢軍は項羽をさらに追い詰めるため、ある作戦を実行しました。
自軍の楚出身の兵士に楚の民謡を歌わせ、ほかの兵士たちにも覚えさせ、一斉に大きな声で歌わせたのです。四方(=四面)から楚の歌声(=楚歌)が響き渡り、項羽は驚きました。
「これほど多くの楚の兵が漢に降ったのか。楚はもう滅んでしまったのか……」と絶望し、もはや戦う気力を失いました。
そして、最後の酒宴を開き、そばにいた恋人を自ら手にかけた後、自分も自害したということです。
四面楚歌(しめんそか)の使い方
あんまりあちこちにいい顔してると、そのうちしっぺ返しにあうわよ。
だって、愛ちゃんも幸ちゃんも圭子ちゃんも沙也加ちゃんも、みんないい子なんだよ。
呆れた。いい子だったら余計に不実なことしたらいけないでしょうよ。気をつけないと皆んなに嫌われて四面楚歌になるんだから。
えー、そんなあ。
四面楚歌(しめんそか)の例文
- ワンマン社長が部下を信用せずにやりたい放題やった結果、優秀な部下はライバル会社に引き抜かれ四面楚歌となってしまった。
- 一つの判断ミスがこの四面楚歌の状況を作り出した。
- 人を受け入れず嫌味なことばかり言っていた彼は周りから四面楚歌となったが、実は精神を病んでいたらしい。
- この四面楚歌の状況を打ち破る策はないのだろうか、と考えれば考えるほど気ばかり焦って良い知恵が浮かばない。
四面楚歌の文学作品などの用例
- もちろん私が学会で四面楚歌だったことも、みんな知っていた。<西澤潤一・独創は闘いにあり>
味方や応援してくれる人が一人もいない、そしてみんなから非難されるような状態のことを言うんだ。