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四面楚歌【しめんそか】の意味と使い方や例文(故事・出典・類義語・英語訳)

四面楚歌

四面楚歌の意味(故事・出典・類義語・英語訳)

意味

【四字熟語】
四面楚歌

【読み方】
しめんそか

【意味】
周りを敵に囲まれて苦しい立場に陥ったこと。誰の助けもなく孤立すること。

四字熟語の博士
「四面楚歌」は、周りが全部敵や反対者で、一人ぼっちの状態を表すんだよ。
味方や応援してくれる人が一人もいない、そしてみんなから非難されるような状態のことを言うんだ。
助手ねこ
それはもう、「周り全部が敵で、ひとりぼっち」って状態やな。
助けてくれる人が一人もおらん、みんなから文句を言われるような状況やで。
これは、「一人ぼっちでも立ち向かう強さ」を教えてくれるんやな。

【典拠・出典】
史記』「項羽紀」

【類義語】
孤立無援(こりつむえん)
孤軍奮闘(こぐんふんとう)

【英語訳】
Find oneself betrayed by all of one’s countrymen.
Be surrounded by foes on all sides.
Be forsaken by everybody.
Have the whole world against one.

例文
He felt as if he had had the whole world against him.
彼はまるで四面楚歌になったように感じた。

四面楚歌(しめんそか)の解説

カンタン!解説
解説

「四面楚歌」っていうのは、どこを見ても敵だらけで、自分だけぽっかり孤立してしまって、助けてくれる人や味方が全くいない状態を表すんだよ。
例えば、クラスでみんなと意見が違って、自分だけが反対の立場になってしまったときなんかに使うよ。

この「四面楚歌」って言葉、実は昔の中国の話から来ているんだよ。
史記しき」っていう本に書かれている項羽っていう人の話だよ。
彼は一人で敵に囲まれて、大変な目に遭ったんだ。だからその話を思い出して「四面楚歌」って言うんだよ。

四面楚歌(しめんそか)の故事

【故事】
「史記」項羽本紀より。「項王の軍、垓下に壁す、兵少く食尽きぬ、漢の軍および諸侯の兵、之を囲むこと数重、夜、漢の軍四面皆楚歌するを聞きて、項王乃ち大いに驚いて曰く、漢皆己に楚を得たるか、是何ぞ楚人の多きやと。」楚の項羽が垓下に囲まれた時、夜更けて東西南北四面の漢軍の中から楚国の歌が聞こえ、楚の民が全て漢に降伏したのかと驚いたという故事から。

故事を簡単に説明!
カンタン!解説

昔々、楚(そ)という国の勇敢な戦士で項羽(こうう)という人がいたんだ。彼は一度は強大な秦(しん)という国を倒したんだけど、その後、別の強大な国、漢(かん)の国の劉邦(りゅうほう)という人に戦いを挑んだんだ。

ある夜、項羽の軍は劉邦の軍に囲まれてしまった。その時、劉邦の仲間である韓信(かんしん)が漢(かん)の兵士たちに、楚の国の歌を歌わせたんだ。

その歌を聞いた項羽は、自分の国の兵士たちが敵に降伏(投降)してしまったと思って、とてもショックを受けてしまったんだ。それはまるで、四方向(四面)どこを見ても楚の歌(敵)ばかり、という状況だった。

だから、「四面楚歌」は、どこを見ても敵ばかりで、全然助けてくれる人がいないような状況を意味するようになったんだよ。

四面楚歌(しめんそか)の使い方

ともこ
あんまりあちこちにいい顔してると、そのうちしっぺ返しにあうわよ。
健太
だって、愛ちゃんも幸ちゃんも圭子ちゃんも沙也加ちゃんも、みんないい子なんだよ。
ともこ
呆れた。いい子だったら余計に不実なことしたらいけないでしょうよ。気をつけないと皆んなに嫌われて四面楚歌になるんだから。
健太
えー、そんなあ。

四面楚歌(しめんそか)の例文

例文
  1. ワンマン社長が部下を信用せずにやりたい放題やった結果、優秀な部下はライバル会社に引き抜かれ四面楚歌となってしまった。
  2. 一つの判断ミスがこの四面楚歌の状況を作り出した。
  3. 人を受け入れず嫌味なことばかり言っていた彼は周りから四面楚歌となったが、実は精神を病んでいたらしい。
  4. この四面楚歌の状況を打ち破る策はないのだろうか、と考えれば考えるほど気ばかり焦って良い知恵が浮かばない。

四面楚歌の文学作品などの用例

  1. もちろん私が学会で四面楚歌だったことも、みんな知っていた。<西澤潤一・独創は闘いにあり>

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