寸進尺退の意味(語源由来・出典・類義語・英語訳)
【四字熟語】
寸進尺退
【読み方】
すんしんしゃくたい
【意味】
すこし進んで、大きく退くこと。転じて、すこしのものを得て、多くのものを失うこと。
前に出ようとしても、逆に押し戻されること。
寸も尺も長さの単位で、一寸は約3センチ。一尺は約30センチをさす。尺は寸の十倍にあたる。
「寸進」は寸を進むで、一寸ほど進む・少しだけ進む。
「尺退」は尺を退くで、一尺も退く・大きく退くこと。
うまくいったつもりでも、結局はもっと大きなことでつまずいてしまうんやな。
これは、「頑張っても結果が出ない時」の難しさを教えてくれる言葉やで。
【語源・由来】
敢えて少しの距離を進もうとせず、むしろ大きく後退する。という兵法の言葉。
【典拠・出典】
韓愈「上兵部李侍郎書」
【類義語】
・一進一退(いっしんいったい)
・寸善尺魔(すんぜんしゃくま)
・進寸退尺(しんすんたいしゃく)
・尺進尋退(せきしんじんたい)
【英語訳】
・There are many things to lose but few to get.
・It to do big retreat though advances a little.
寸進尺退(すんしんしゃくたい)の解説
「寸進尺退」っていうのは、ちょっと進んだかと思ったら、もっと大きく後ろに下がってしまうことを表すんだよ。これは、ちょっとだけ得ることができても、それよりもっとたくさん失ってしまうという意味でも使うんだ。
ここでの「寸」とは、昔の長さの単位で、今の約3センチくらいを表していて、「尺」はそれの10倍、つまり約30センチを表すんだ。だから、「寸進尺退」って言うと、3センチ進んだかと思ったら、あっという間に30センチも後ろに下がってしまった、というイメージがあるんだ。
「尺退」は、「せきたい」とも読むことができるよ。そして、「進寸退尺」っていうのが元々の形なんだけど、今は「寸進尺退」って言うのが一般的になってるんだよ。この言葉の出どころは、古代中国の哲学者である老子が書いた『老子』の中にあるんだよ。
寸進尺退(すんしんしゃくたい)の使い方
寸進尺退(すんしんしゃくたい)の例文
- 新エンジンの開発は寸進尺退として、まるで進まない。
- 単価の安い売上げを繰り返しても、大きな経費で寸進尺退となる。雑貨店の経営は難しいのだ。
- 無理をして競合相手とぶつかり、少しの利益を得るよりも寸進尺退、競合相手を避けた方が大きな市場を手に入れられる。
- 睡眠不足の時に仕事をするとミスが多発し寸進尺退で、まるきりはかどらない。
つまり、得ることよりも失うことが多いという状況を指しているんだ。