和光同塵の意味(出典・類義語)
【四字熟語】
和光同塵
【読み方】
わこうどうじん
【意味】
自分の才能や徳を隠して、世間に目立たないように暮らすこと。
仏教では、大きな力を持つお方が、みんなを助けるために、自分を普通の人に見せて生活することがあるんやて。
それと一緒やねん。
これは、「自分がえらいことを誇らず、謙虚に生きる大切さ」を教えてくれる言葉やな。
【典拠・出典】
『老子』「四章・五六章」
【類義語】
・大智如愚(だいちじょぐ)
・韜光晦迹(とうこうかいせき)
・内清外濁(ないせいがいだく)
・被褐懐玉(ひかつかいぎょく)
・和光垂迹(わこうすいじゃく)
和光同塵(わこうどうじん)の解説
「和光同塵」っていうのは、自分が持っているすごい才能や良いところをわざと隠して、みんなと同じように普通に生活することを言うんだよ。
「和光」っていうのは、自分のすごい才能や知識を、目立たないようにすること。「塵」っていうのは、ほこりのことなんだけど、ここでは普通の世の中、つまり普通の人々の生活を指しているんだ。
だから、「和光同塵」をする人は、すごいことができるのに、それをわざと隠して、普通の人たちと同じように生活しているんだよ。それは、自分がすごいからと言って目立つのは恥ずかしいとか、人々が自分をすごい人だと思って期待するのを避けたいとか、そういう理由があるんだろうね。
ちなみに、これは仏教の教えにも出てくるんだ。「和光同塵」をする仏や菩薩は、人間界に現れて、自分のすごさを隠して、人間と同じように生活するんだ。それは、人々が仏教の教えを受け入れることができないとき、人々を助けるためにすることなんだよ。
この四字熟語「和光同塵」の出どころは、『老子』という古い中国の書物で、「自分の光り輝く才知を隠し、世の塵にまみれる」って書いてあるんだよ。
和光同塵(わこうどうじん)の使い方
和光同塵(わこうどうじん)の例文
- 和光同塵、僕は天才なんだとアピールするような嫌味な人にはなりたくない。
- 和光同塵、彼女は偉ぶらず、おごらず、うまくクラスに調和しています。
- 和光同塵、彼は知恵を持っているのに、尋ねられるまではひけらかさない。
- インスタ映えを狙う目立ちたがり屋なひとには、和光同塵の精神は分からないでしょう。
- 和光同塵、彼は、自分の功績を鼻に掛けない。
和光同塵の文学作品などの用例
- 老子の提唱した和光同塵という境地がある。虚脱に過ぎてかえって技巧のあとを感ずる。<石坂洋次郎・若い人>
これは仏教の考え方で、菩薩が人々を助けるために、自分の姿を変えて現世に現れることから来ているんだ。