一弛一張の意味(語源由来・出典・類義語)
【四字熟語】
一弛一張
【読み方】
いっしいっちょう
【意味】
弦を強く張ったり、ゆるめたりすること。転じて、人に厳しく接したり、やさしく接したりすること。政治家・上司、また教育者の心得で、時には厳格に、時には寛大に程よく人に接するべきことをいう。また、現在では取引所の用語として、相場が小幅に高下を繰り返すこと。
【語源由来】
聖天子といわれる周の文王や武王が政治を行う際に、人民に、時には厳格に接し、時には寛大に接して心を緩やかにさせ、程よく人民に接して太平をもたらした故事から。
【典拠・出典】
『礼記』「雑記下」
【類義語】
・緩急自在(かんきゅうじざい)
・緩急剛柔(かんきゅうごうじゅう)
・一張一弛(いっしいっちょういっし)
一弛一張(いっしいっちょう)の解説
カンタン!解説
一弛一張(いっしいっちょう)の使い方
健太くん。悩み事がありそうな顔をしているわね。
空手部の部長になったんだけど、どうやって後輩を指導すべきか悩んでいるんだ。
一弛一張するよう心がけるといいわよ。
なるほどね。やる気がわいてきたよ。
一弛一張(いっしいっちょう)の例文
- 一弛一張しないと、締め付けてばかりじゃ、息が切れてしまうだろう。
- 株価が一弛一張している。
- 健太くん先生は、一弛一張の人心掌握で定評がある。
- 一弛一張の指導で、ともこちゃんは、後輩達を全員入賞させた。
- 教員採用試験に合格した健太くんは、一弛一張を心に誓ったそうだ。
「一弛一張」という言葉は、もともとは、糸や弦を強く張ったり、ちょっとゆるめたりすることを意味しているんだ。けど、今では人との関わり方にも使われていて、人に対して時には厳しく、時には優しく接することを示しているよ。政治家や先生、上司なんかが、人との関係でバランスよく、時には厳しい一方で、時には優しい態度をとることが大事だってことを教えてくれる言葉なんだ。
そして、もう一つの意味として、取引の世界で、株価や商品価格がちょっと上がったり下がったりすることを指すんだよ。
この言葉の背景には、昔の中国の有名な王、文王や武王が、国を治めるときに、国民との関係で、ちょうどいいバランスをとって、国が安定するようにした話があるんだよ。彼らは、時には厳しく、でも時には優しく国民に接したことで、国が平和になったんだって。