著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024)好評発売中!

一縷千鈞【いちるせんきん】の意味と使い方や例文(語源由来・出典・類義語)

一縷千鈞の意味(語源由来・出典・類義語)

意味

【四字熟語】
一縷千鈞

【読み方】
いちるせんきん

【意味】
危険のはなはだしいことの形容。一本の糸で千鈞の重さを支える意。

四字熟語の博士
「一縷千鈞」という四字熟語は、非常にデリケートで危険な状況を表しているんだ。
一本の細い糸で、非常に重いものを吊るす、というイメージから来ているんだ。
助手ねこ
ええっ、それって「超ギリギリな状況」ってことやな。
たった1本の細い糸で超重たいものを吊るすなんて、それが切れたら大変やもんね。
この言葉は、「すごくデリケートなバランスでの危険な状態」を示してるんやで。

【語源・由来】
「一縷の任を以て千鈞の重きを係く」の略。

一鈞は約七・七キログラム

【典拠・出典】
文選』枚乗「上書諫呉王」

【類義語】
一触即発(いっしょくそくはつ)
一髪千鈞(いっぱつせんきん)
危機一髪(ききいっぱつ)
千鈞一髪(せんきんいっぱつ)
・累卵之危(るいらんのき)

一縷千鈞(いちるせんきん)の解説

カンタン!解説
解説

「一縷千鈞」っていうのは、すごく危険な状況や、ヒヤヒヤするような状態を表す言葉だよ。想像してみてね、一本のすごく細い糸で、とっても重いものを吊るしてるみたいな状態。すごく緊張するよね!

「一縷」っていうのは、一本のすごく細い糸のことを言ってるし、「わずかにつながっている」という意味もあるんだ。一方、「鈞」っていうのは昔の重さの単位で、大体6.36キログラムくらいを意味するんだよ。

この言葉の由来は、『文選もんぜん』という本に書かれている、枚乗という人が書いた「呉王ごおうに忠告する手紙」から来てるんだよ。でも、この言葉を使う時は、とにかくすごくピリピリした、危険な状況を指すことが多いんだ。

一縷千鈞(いちるせんきん)の使い方

健太
ともこちゃん。あの木の上に猫がいるよ。降りられないみたいだ。助けに行ってくるよ。
ともこ
雨でぬれているし、この木に登るのは一縷千鈞よ。
健太
大丈夫、落ちても怪我をしない高さだと思うよ。
ともこ
気を付けてね。

一縷千鈞(いちるせんきん)の例文

例文
  1. 一縷千鈞と一獲千金はにているけれども、一度に大金を手にしようと欲張ると、一縷千鈞、危険が隣り合わせにある。
  2. この近道は、一縷千鈞、急がば回れで安全な道を行きましょう。
  3. 一縷千鈞、危険な綱渡りをするようなものです。
  4. それは一縷千鈞、もっと安全かつ確実な方法を考えましょう。
  5. 健太くんは、一縷千鈞な職業に就いているので、毎日心配です。
ABOUT US
北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)

四字熟語の逆引き検索



error: 右クリックは無効です。