【四字熟語】
燕雀鴻鵠
【読み方】
えんじゃくこうこく
【意味】
大人物の志はちっぽけな者には理解できない、ということ。
小人物には大人物の大きな志はわからない。
「燕雀」はツバメやスズメのような小さい鳥で、小人物をさし示す。
「鴻鵠」はハクチョウやツル、コウノトリのような大きな鳥の意味で大人物にたとえる。
「燕雀いずくんぞ鴻鵠(こうこく)の志(こころざし)を知らんや」の略。
小人物に大人物の気持ちがわかるはずがない。
小人物に大人物の気持ちがわかるはずがない。
【語源・由来】
陳勝(ちんしょう)は、かつて日雇い労働者だったとき、雇い主に「お互いに出世しても忘れないようにしような」と言った。
雇い主は「日雇いの身分で何を言うか」と笑ったところ、陳勝は「燕雀に鴻鵠の志が分かろうか」と言って嘆息した。
やがて陳勝は秦(しん)に反旗を翻し、一時期権力を握った。
【典拠・出典】
『史記』「陳渉世家」
【類義語】
・鴻鵠之志(こうこくのこころざし)
・図南鵬翼(となんほうよく)
・凌雲之志(りょううんのこころざし)
・凌霄之志(りょうしょうのこころざし)
・壮士凌雲(そうしりょううん)
【英語訳】
A small bird (sparrow, petty person) cannot understand the desire of a great bird (eagle).
燕雀鴻鵠(えんじゃくこうこく)の使い方
健太君、授業中また居眠りしてたでしょ!
ん? ともこ君に僕が眠っていたか、起きているのか、分かるのかい?
分かるわよ。テストも近いっていうのに、寝ちゃって大丈夫?
ただ眠っているわけじゃないんだよ。睡眠学習さ。大いなる目標があって、眠ってるってわけだよ。ともこ君には燕雀鴻鵠で分からないかな。
また、へらず口たたいて。いびきかいて寝てたくせに、開き直るんじゃないの!
燕雀鴻鵠(えんじゃくこうこく)の例文
- 燕雀鴻鵠というものの、彼の志は凡人の私達では理解不能だ。
- 貧しい家庭に育ち満足な教育も受けられなかった男が、立身出世を目指し勇猛果敢に天下統一を目指す物語のタイトルが「燕雀鴻鵠」だ。
- 背丈は小さいが男らしさをアピールしている彼が、他人に受け入れられないのは、背丈とともに人間としての器の小ささも見抜かれているからだ。大きな口を叩く彼を燕雀鴻鵠という気持ちで見ていた。