【四字熟語】
悪衣悪食
【読み方】
あくいあくしょく
【意味】
質素で粗末な衣服や食物。
豊かでない生活のたとえ。
【語源・由来】
「悪衣悪食」の「悪」は「粗末である」意を表します。「悪食」は「あくじき」と読むと「ゲテモノ食い」、「いかもの食い」、つまり「普通の人の食べないものを食べる」の意があります。
【典拠・出典】
『論語』「里仁」
【類義語】
・粗衣粗食(そいそしょく)
・節衣縮食(せついしゅくしょく)
・粗衣糲食(そいれいしょく)
・草根木皮(そうこんぼくひ)
【対義語】
・錦衣玉食(きんいぎょくしょく)
・暖衣飽食(だんいほうしょく)
・飽衣美食(ほういびしょく)
【英語訳】
・shabby clothes and plain foods
悪衣悪食(あくいあくしょく)の使い方
ああ! それにしても暗い映画だったよね。
本当にそうね。
主人公はあんなに才能があるのに、貧しくて絵の学校にも行けないんだから。
悪衣悪食を恥とも思わないでがんばっていたのにね。ラストでは泣けたわ・・・・・・。
悪衣悪食(あくいあくしょく)の例文
- 悪衣悪食は恥ではない、むしろ利権にとらわれ卑しい行為を繰り返すことこそ恥とすべきだ。
- 彼は悪衣悪食の人で、根っからの研究者だ。
- 悪衣悪食に甘んじても学問の道に進もうと考えている。
- 悪衣悪食で笑われようとも、それを意にも介さなかった。
まとめ
【悪衣悪食】は論語『里仁』に記されている孔子の「悪衣悪食を恥ずる者は、未だ与(とも)に議するに足らず」ということばを由来としています。これは、学問を志すほどの者は、自分の服装や食物の粗末なことを恥ずかしく思っているようでは、まだ人の道についてともに語り合う値打ちはない、という意味です。学問を志す者は、物質的な欲望を超越し、虚栄心に動かされないようにしなければならないという強い言葉ですが、物理的に貧しくて、みずぼらしい身なりで赤貧に甘んじなくてはならないにせよ、虚栄心を捨てるということは非常に難しいことです。虚栄心と自尊心、履き違えないようにすることが大切ですね。