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以心伝心の読み方・意味とは?(語源由来・出典・類義語)
【四字熟語】
以心伝心
【読み方】
いしんでんしん
【意味】
無言のうちに心が通じ合うこと。考えていることが言葉を言わずにお互いが理解しあう間柄のこと。
”意心伝心”や”異心伝心”と書くのは間違い!
なるほど、それはつまり、「言葉を使わずに、心で感じ合う」ってことやな。教える人と学ぶ人の間で、言葉よりも深いところで、何かを伝えるんやな。
これは、「言葉だけではない、心からのコミュニケーションの大切さ」を教えてくれる言葉やで。
【語源・由来】
もともとは仏教用語のひとつで、仏法の教えをを言葉や文字を借りず、師の心から弟子の心に伝えること。もともと禅宗で用いられる。「心(こころ)を以(もっ)て心(こころ)に伝(つた)う」と訓読する。
禅宗とは、座禅によって悟りの境地を得ようとする宗派なので言葉による教えよりも目に見えないものを大切にしていた。
【典拠・出典】
『禅源諸詮集都序』<上>
【類義語】
・意気投合(いきとうごう)
・教外別伝(きょうげべつでん)
・拈華微笑(ねんげみしょう)
・不言不語(ふげんふご)
・不立文字(ふりゅうもんじ)
・維摩一黙(ゆいまいちもく)
【英語訳】
telepathy 形式ばった表現では、tacit understanding
以心伝心(いしんでんしん)の解説
カンタン!解説
「以心伝心」っていうのは、言葉や文字を使わずに、心と心でお互いの気持ちを理解することを表すんだよ。
これは、ちょっと難しいけど、ある人が何も言わなくても、その人の気持ちが分かる、そんな感じだね。
この言葉は、禅宗という宗教の中で使われていたもので、言葉や文字で表せない大切な教えを、先生から生徒へ心で直接伝えることを表していたんだ。
「心を以て心に伝う」って読むんだけど、これは「心から心へ伝える」っていう意味だよ。
この言葉の出典は、昔の中国の書物「禅源諸詮集都序」から来ているんだ。
以心伝心(いしんでんしん)の使い方
明日の試合勝てるか不安だな・・・。夜ご飯は願掛けでカツ丼がいいなあ。
おかえりなさい!お母さんが今日の夜ご飯カツ丼だって!
わあい!今日カツ丼が食べたいと思っていたんだ!
お母さんと以心伝心だね!早く手を洗って食べよう!
以心伝心(いしんでんしん)の例文
- 僕と彼は幼馴染なので以心伝心の間柄だ。
- チームメイトとは以心伝心なので顔を見なくても言いたいことがわかる。
- 以心伝心の仲だと思って伝えずにいたら「ちゃんと言葉で言って!」と怒られてしまった。
- 妻と娘は以心伝心なので父親の自分は少し羨ましい。
- 彼女の考えは以心伝心でわかっていた。
以心伝心(いしんでんしん)の文学作品などの用例
- 故に小説の法則なんどは所謂以心伝心にて、得ていい難き物多かり。<坪内逍遥・小説神髄>
- それだけでもう中畑さんには、なんの事やら、ちゃんとわかるのだそうである。以心伝心というやつだそうである。〈太宰治・帰去来〉
もともとは禅宗の言葉で、教えたり学んだりすることを言葉に頼らず、心から心へと直接伝えることを意味していたんだ。