「か行」漢検4級の四字熟語一覧
海内奇士【かいだいのきし】
類まれなほどすぐれた人物のこと。
階前万里【かいぜんばんり】
万里の彼方の出来事も近く階前の出来事と同じであるとの意。
遠方の地の行政上の得失も、天子にははっきりとわかっており、臣下が欺くことはできないことをいう。
回山倒海【かいざんとうかい】
非常に勢いが盛んであること
夏雲奇峰【かうんきほう】
夏の入道雲が大空につくる珍しい峰の形のこと。
格致日新【かくちにっしん】
物事の道理や本質を追い求めて知識を深め、日々向上していくこと。「格致」は「格物致知」の略。「日新」は日ごとに新しくなる、日ごとに向上する意。「格致日に新たなり」とも読む。
格物致知【かくぶつちち】
事物の道理を追究し、それを理解して、知識や学問を深め得ること。
雅人深致【がじんしんち】
世俗を離れた風流な人の趣深いさま。「雅人」は俗を離れた風流な人・奥ゆかしい人、「致」は趣・ようすの意。
家書万金【かしょばんきん】
家族からの手紙は、何よりもうれしいということ。
家常茶飯【かじょうさはん】
ごく平凡なありふれたこと。また、とるに足りないこと。
活計歓楽【かっけいかんらく】
喜びのある楽しい生活。また、 その生活をすること。ぜいたくざんまいの生活。
我田引水【がでんいんすい】
他人の思惑(おもわく)、不自由も顧みず、自分に都合がいいように言ったり、ものごとを行うこと。自分に好都合なようにとりはかう計略。
物事や他人の言動を自分の利益になるように解釈し、論じる。
家徒四壁【かとしへき】
きわめて貧しいことのたとえ。
歓天喜地【かんてんきち】
大喜びすること。思わず小躍りするような大きな喜び。身の置き所がないほどのたいへんな喜びをいう。
天を仰いで喜び、地に向かって喜ぶこと。
奇貨可居【きかかきょ】
好機はうまくとらえて、利用しなければならないというたとえ。珍しい値打ちのある物は貯えておいて、将来値が上がってから売ること。
危機一髪【ききいっぱつ】
ひとつ間違えば、非常に危険なことが起こりそうな状態。髪の毛一本のところまで危険が迫っている様子をいう。
危機や困難に陥るかどうかの、きわめて危ない瀬戸際。
旗鼓堂堂【きこどうどう】
軍隊が整然として勢いや威厳のあるさま。転じて、一般に隊列をなして行進するさまなどの形容にも用いる。また、文筆の勢いの盛んな形容。「旗鼓」は旗と太鼓という意味から軍隊という意味。「堂堂」は整然としていて威厳のある様子。
奇策妙計【きさくみょうけい】
人の意表をつくような、奇抜ですぐれたはかりごとのこと。「奇策」は人が思いつかない奇妙な策のこと。「妙計」はすぐれた計略のこと。
疑心暗鬼【ぎしんあんき】
心に疑いを抱いていると、なんでもないことまで疑わしく不安に思えてくること。
疑いがつのり何でもないことにおびえるようす。疑いの心が膨れ上がると、何でもないことにも不安や恐れを抱くものである。
貴種流離【きしゅりゅうり】
尊い身分の人が故郷から遠く離れた他郷をさすらい、さまざまな苦難や試練を体験した上で帰国すること。
鬼出電入【きしゅつでんにゅう】
目にもとまらぬ動き。予期できぬ所に急に現れたり姿を消したりすること。
奇想天外【きそうてんがい】
思いもよらない奇抜なこと、またその発想。
「奇想」は、奇抜な考えや思いつき。「天外」ははるかかなたの空の意味。
ふつうでは思いつかないような考え・発想がふと出てくることをいう。
鬼面仏心【きめんぶっしん】
表面は怖そうだが、内心はとてもやさしいこと。また、そのような人。
旧態依然【きゅうたいいぜん】
旧態依然とは、物事が昔のままで発展や進歩がないこと。
吸風飲露【きゅうふういんろ】
仙人などの清浄な暮らしのこと。人間の食べている五穀を食べずに、風を吸い露を飲んで生活する意から。「風を吸い露を飲む」とも読む。
曲折浮沈【きょくせつふちん】
道や川などが曲がりくねること。また、種々込み入っていて複雑なこと。事情が込み入っていて解決に手間どること。
教外別伝【きょうげべつでん】
悟りとは言葉や文字によるものではなく、直に心へと伝えるものであるということ。
経典などから得られる文字の上での教えとは別に、直接心に伝導せしめること。
挙国一致【きょこくいっち】
国全体が、一つの目的に向かって同一の態度をとること。
狂喜乱舞【きょうきらんぶ】
非常に喜ぶ様子のこと。
「狂喜」は、狂おしいほどに喜ぶの意味。「乱舞」は、大勢が入り乱れて踊ることの意味。転じて、踊り出してしまうほど喜ぶ様子。
驚天動地【きょうてんどうち】
世間を非常に驚かせること。
聞いた人たちをひどく驚かせるような出来事や事件の形容。
金声玉振【きんせいぎょくしん】
才知や人徳が調和して、よく備わっているたとえ。すぐれた人物として大成することをいう。本来、鐘を鳴らして音楽を始め、磬を打って音楽をまとめ収束する意。
近所合壁【きんじょがっぺき】
近くの家々のこと。隣近所。
金谷酒数【きんこくのしゅすう】
詩を作れない者に対して、罰として飲ませる酒のこと。
金城鉄壁【きんじょうてっぺき】
非常に守りの堅いことのたとえ。また、非常に堅固で、付け込むすきがないことのたとえ。金や鉄のようにきわめて堅固な城壁の意から。
金口木舌【きんこうぼくぜつ】
すぐれた言論で、世の人を指導する人のたとえ。口が金属で、舌が木で作られた大鈴の意から。
空即是色【くうそくぜしき】
固定的な実体がなく空(くう)であることで、はじめて現象界の万物が成立するということ。万物の真の姿は実体がなく空だが、その空は一方的にすべてを否定する虚無ではなく、それがそのままこの世に存在する物の姿でもある意。
空空寂寂【くうくうじゃくじゃく】
空虚で静寂なさま。執着や煩悩ぼんのうを除いた静かな心の境地。無心。転じて、何もなく静かなさま。また、思慮や分別のないさま。
君子万年【くんしばんねん】
君子(徳の高い人)長寿であること。または長寿を祈る語。
君子三戒【くんしのさんかい】
君子がつつしまなければいけない三つの戒めのこと。君子たる者は若いときは色欲を戒め、壮年時代には人と争うことを戒め、年取ってからは欲深にならないように戒めなければいけないということ。
群雄割拠【ぐんゆうかっきょ】
多くの実力者たちが、各地に勢力を張って対立し、競い合うこと。
傾国美女【けいこくのびじょ】
絶世の美女のこと。
形影相同【けいえいそうどう】
心の善悪がその行動にあらわれること。体が曲がれば影も曲がり、体がまっすぐになれば影もまっすぐになるように、「形」と「影」はいつも同じであることからいう。「形影」は時分の体と自分の影。
軽薄短小【けいはくたんしょう】
軽くて薄く、短く小さいこと。
また、内容が薄っぺらくて中身がないことのたとえ。
外題学問【げだいがくもん】
うわべだけの学問のこと。
現状維持【げんじょういじ】
現在の状況や状態、情勢などをそのまま変えずにおくこと。また、現在の状況や状態、情勢がそのまま変わらないこと。
言行一致【げんこういっち】
言葉に出したことと、その行動が同じであること。
言文一致【げんぶんいっち】
日常用いている話し言葉によって文章を書くこと。また、特に明治時代を中心に行われた文体の改革運動をいう。明治初期に文学界では二葉亭四迷、山田美妙、尾崎紅葉らが小説に試み、明治末期以降に確立した。
堅白同異【けんぱくどうい】
まったく矛盾することを無理やりこじつけることのたとえ。詭弁きべんを弄ろうすることのたとえ。
言笑自若【げんしょうじじゃく】
どのようなことがあっても、平然としているたとえ。
元軽白俗【げんけいはくぞく】
唐の時代の詩風は軽薄で卑俗であるということ。
兼愛無私【けんあいむし】
自他の区別なく、広く人を愛して区別がないこと。中国戦国時代の墨子の思想。
兼愛交利【けんあいこうり】
人を区別なく広く愛し、互いに利益を与え合うこと。中国戦国時代の墨子の思想。
厚顔無恥【こうがんむち】
ずうずうしくて恥知らずなさま。他人のことを一切考えずに、自分の思い通りに行動することや態度のこと。
好機到来【こうきとうらい】
またとない、よい機会がめぐってくること。絶好の機会に恵まれること。
項背相望【こうはいそうぼう】
人の往来がはげしいことの形容。
口中雌黄【こうちゅうのしおう】
一度口にしたことをすぐに取り消して訂正するたとえ。転じてでまかせをいうこと。
高談雄弁【こうだんゆうべん】
声高に談論すること。とうとうと議論すること。
攻城野戦【こうじょうやせん】
野原や平地で戦闘をして、城を攻めること。最前線で奮闘すること。
向上機縁【こうじょうのきえん】
天に昇る機会。
光彩陸離【こうさいりくり】
光が乱れ輝き、まばゆいばかりに美しいさま。または、物事が、他を圧してすばらしい様子。
香囲粉陣【こういふんじん】
たくさんの美人に囲まれるたとえ。
国色天香【こくしょくてんこう】
すばらしい香りと国一番の美しさ。牡丹の別名。のちに、美人の形容。
刻舟求剣【こくしゅうきゅうけん】
時勢の推移を知らず、古い考えや習慣を固守する愚かさのたとえ。
極楽往生【ごくらくおうじょう】
死んだ後に極楽浄土に生まれ変わること。そこから安らかに死ぬことをいう。
刻露清秀【こくろせいしゅう】
すがすがしい秋の景色のたとえ。
極悪非道【ごくあくひどう】
この上ないほど悪く、道理にはずれていること。また、そのさま。
五里霧中【ごりむちゅう】
物事の状況や手掛かりがつかめず、判断に迷うこと。事情がわからない中、手探りで行動すること。