「か行」漢検3級の四字熟語一覧
海内無双【かいだいむそう】
この世に並ぶものがないほど優れていること。
改頭換面【かいとうかんめん】
うわべだけを改めても、中身は何も変わっていないこと。外見をとりつくろったところで中身は変わらないこと。似たりよったり。
怪力乱神【かいりょくらんしん/かいりきらんしん】
奇怪なこと、力わざのこと、秩序を乱すようなこと、神秘的なこと。また、怪しく不思議で人知ではかり知れないもののこと。
河魚腹疾【かぎょのふくしつ】
国家が腐敗して、内部から崩壊すること。
隔岸観火【かくがんかんか】
他人の災難に対して、手を貸そうとせずに、ただ傍観していること。
佳人薄命【かじんはくめい】
美人はとかく薄幸であること。美人は美しく生まれついたため数奇な運命にあって、とかく幸せな一生が送れないものであること。また、美人はとかく短命であること。立派な人について言う場合もある。
割鶏牛刀【かっけいぎゅうとう】
取るに足りない小さなことを処理するのに、大げさな方法を用いるたとえ。小さな物事を裁くのに、大人物や大げさな方法・手段などは必要ないということ。また、それらを戒めた語。鶏をさばくのに牛を切る大きな包丁を用いる意から。
下陵上替【かりょうじょうたい】
世の中が大いに乱れた様子。下克上が行われている世をいう。下の者が上をしのいで、上の者が衰える意。
緩歌慢舞【かんかまんぶ】
ゆるやかに歌い、ゆるやかに舞うこと。
感慨無量【かんがいむりょう】
はかりしれないほど身に染みて感じること。言葉にあらわすことのできないほどの感動。
緩急自在【かんきゅうじざい】
速度などを遅くしたり早くしたりして、思うままに操ること。状況などに応じて緩めたり厳しくしたりして、思いのまま操作すること。
換骨奪胎【かんこつだったい】
古人の詩文をもとに独自の作品を作ること。他人の詩文、また表現や着想などに創意工夫を加えて自分のものとして作り出すこと。
冠前絶後【かんぜんぜつご】
ずばぬけてすぐれている形容。また、非常に珍しいことの形容。今までで最高であって、これからもないであろうという意から。
官尊民卑【かんそんみんぴ】
政府・官吏を尊く、民間・人民を卑しいとすること。
肝胆相照【かんたんそうしょう/かんたんあいてらす】
お互いに心の奥底までわかり合って、心から親しくつき合うこと。心の底まで打ち明け深く理解し合っていること。「肝胆」は肝臓と胆嚢。転じて、心の底、まごころ。また、肝臓と胆嚢が近くにあることから密接な関係のたとえ。
管仲随馬【かんちゅうずいば】
管仲が戦いの帰り道で道に迷ったとき、一度通った道を覚えているとされる老いた馬の知恵を借りようと、これを放ってそのあとに従い道を見出した故事。もと管仲のような知恵者ですら馬の知恵に頼るのに、人が聖人の知恵に頼らないことを戒めた語。のち転じて、先人の経験を尊重するたとえ。また、人には得意不得意があるたとえとして用いられることもある。
肝脳塗地【かんのうとち】
むごたらしい死にざまや殺され方のこと。また、忠誠を誓って、どんな犠牲も惜しまないことのたとえ。死者の腹から内臓が飛び出し、頭が割られて脳味噌が出て泥まみれになっているさま。死者の肝臓や脳が泥まみれになっている意から。
気炎万丈【きえんばんじょう】
意気込みが他を圧倒するほど盛んであること。盛んな意気を示し、威勢のよい言葉を吐くこと。
奇怪千万【きかいせんばん】
普通では考えられないくらい不思議なさま。また、ひどくけしからぬこと。
奇奇怪怪【ききかいかい】
非常にふしぎであやしいようす。たいへん奇怪であること。
喜怒哀楽【きどあいらく】
喜び、怒り、かなしみ、楽しみの代表的な4つの感情のこと。人はさまざまな出来事に触れ、さまざまな感情を抱くものであるということ。
九夏三伏【きゅうかさんぷく】
夏のこと。また、夏の最も暑いころをいう。
器用貧乏【きようびんぼう】
何にでも器用なため、一事に集中できず大成できないこと。また、その人のこと。
または、そのような器用さを都合よく利用され、個人としての実績を上げることが出来ないこと。
挙棋不定【きょきふてい】
物事を行うのに一定の方針がないまま、その場その場で適当に処理するたとえ。また、物事を行うのになかなか決断できないことのたとえ。本来は、碁石を手に持ち上げたものの、打つところがなかなか決まらない意。
虚気平心【きょきへいしん】
感情をなくして心を落ち着けること。心をむなしくして平静にすること。また、その心境。
虚虚実実【きょきょじつじつ】
互いに策略や手段を尽くして戦うこと。また、うそとまことを取り混ぜて、相手の腹を読み合うことにもいう。「虚」は守りの弱いところ、「実」は守りの堅いところ。実を避け虚をついて戦う意。
虚往実帰【きょおうじっき】
師などから無形の感化や徳化を受けるたとえ。行くときは何も分からずに空っぽの心で行って、帰るときには充実して、十分に満足している意から。
虚実皮膜【きょじつひまく】
芸は実と虚の境の微妙なところにあること。事実と虚構との微妙な境界に芸術の真実があるとする論。江戸時代、近松門左衛門ちかまつもんざえもんが唱えたとされる芸術論。
挙措進退【きょそしんたい】
人の立ち居振る舞いや身の処し方。
金殿玉楼【きんでんぎょくろう】
金や玉で飾り立てた御殿。
勤倹力行【きんけんりっこう】
仕事に励みつつましやかにし、精一杯努力すること。
空中楼閣【くうちゅうろうかく】
蜃気楼のこと。そこから根拠のないことがら。実際からかけ離れた空想的な物事を言う。
愚公移山【ぐこういざん】
何事も根気よく努力を続ければ、最後には成功することのたとえ。
苦口婆心【くこうばしん】
相手を気づかい、何度も教えさとすこと。「苦口」は厳しいいさめの言葉。口に苦いことから苦言ともいう。「婆心」は老婆のような慈愛の心。老婆心。
愚者一得【ぐしゃのいっとく】
愚か者でも、ときには役に立つような知恵を発揮するということのたとえ。
愚問愚答【ぐもんぐとう】
つまらない質問と、回答のこと。
群軽折軸【ぐんけいせつじく】
微細なものでも数多く集まれば大きなものになるたとえ。
鯨飲馬食【げいいんばしょく】
むやみにたくさん飲み食いすること。また、一度にたくさんのものを飲み食いすること。鯨のようにたくさんの酒や水を飲み、馬のように多く食べる意から。
鶏口牛後【けいこうぎゅうご】
大きな集団や組織の末端にいるより、小さくてもよいから長となって重んじられるほうがよいということ。
刑故無小【けいこむしょう】
故意に犯した罪は小さな罪でも刑罰を与えること。故意による罪を罰するのに、その犯した罪が小さいということは問題にならないという意から。
軽慮浅謀【けいりょせんぼう】
あさはかで軽々しい考えや計略。
激濁揚清【げきだくようせい】
清らかなもの、善なるものを揚げて、にごったもの、不正なものを取り除くことのたとえ。「濁」は、濁った流れのことから転じて、不正や悪徳のこと。「激」は、激しく当たって砕け散らすこと。「清」は、水が澄みきっていること。転じて、清らかなもの。また、善のたとえ。「濁を激して清を揚ぐ」と読み下す。
血脈貫通【けつみゃくかんつう】
文章などの構成が終始一貫してよく統一がとれていること。身体中に血の流れがめぐり通じている意から転じていう。
堅甲利兵【けんこうりへい】
非常に強い兵力のこと。
権謀術数【けんぼうじゅっすう】
巧みに人をあざむくためのたくらみやはかりごと。
賢良方正【けんりょうほうせい】
賢く善良で行いが正しいこと。また、その人。また、漢唐以降の官吏登用試験の科目の名。
巧言令色【こうげんれいしょく】
口先や顔つきだけで愛想よくして、人に媚びへつらうこと。
高材疾足【こうざいしっそく】
すぐれた才能や手腕があること。また、そのような人のたとえ。
黄中内潤【こうちゅうないじゅん】
才能や徳を表に出さず、内に秘めていること。
功徳兼隆【こうとくけんりゅう】
成し遂げた事績と備わっている人徳とがきわめて盛んなこと。
黄道吉日【こうどうきちにち】
日がらのよい日。吉日。
功成名遂【こうせいめいすい】
立派な仕事や事業を成し遂げて、名声を得ること。「功成り名を遂ぐ」の形で用いることが多い言葉。
孔席墨突【こうせきぼくとつ】
物事に忙しく奔走して休む暇のないたとえ。「孔席暖まらず墨突黔まず」を略した言葉。
考績幽明【こうせきゆうめい】
成績を調べて賢明な者を進め、暗愚なものを退けること。
好事多魔【こうじたま】
よい出来事にはじゃまが入りやすいこと。
光彩奪目【こうさいだつもく】
目を見張るばかりの美しい輝きやいろどり。
巧言乱徳【こうげんらんとく】
巧みに飾った言葉は、人を惑わして徳の妨げになること。
高論卓説【こうろんたくせつ】
すぐれた意見や議論のこと。
黒歯彫題【こくしちょうだい】
おはぐろをした歯と入れ墨をした額のこと。
孤苦零丁【こくれいてい】
身寄りがなく生活に苦しむこと。
孤軍奮闘【こぐんふんとう】
支援する者がない中で、一人で懸命に努力すること。
古今無双【ここんむそう】
昔から今に至るまでで比べられる人がいないほど優れているということ。
枯樹生華【こじゅせいか】
非常な困難の中で活路が開かれるたとえ。また老い衰えた人が生気が取り戻すことのたとえ。
孤城落日【こじょうらくじつ】
勢いが衰えてきて助けもなく心細いさま。孤立して援軍のない城が、沈もうとする夕日に照らされている光景のこと。
克己復礼【こっきふくれい】
私欲を抑制し、社会の規範や礼儀にかなった行動をすること。
刻苦勉励【こっくべんれい】
大変な苦労をして、勉学などにつとめはげむこと。
鼓舞激励【こぶげきれい】
盛んにふるいたたせ励ますこと。
孤峰絶岸【こほうぜつがん】
文章や詩などが他より格段にすぐれているたとえ。
孤立無援【こりつむえん】
たった一人で助けがない状態のこと。
困苦欠乏【こんくけつぼう】
生活するのに必要な物の不足で苦しむこと。