「か行」漢検5級の四字熟語一覧
開心見誠【かいしんけんせい】
まごころをもって人に接し、かくしだてしないこと。
下意上達【かいじょうたつ】
下位のものの意見を上位のものに伝えること。
開巻有益【かいかんゆうえき】
読書は大変ためになるものだということ。本を開けば、何かしら得るところがあるということ。
改過自新【かいかじしん】
自分の過ちを改めて、気分を新たにすること。自らを省み、そして進歩向上すること。
解衣推食【かいいすいしょく】
人を深くおもいやること。人に恩を施すこと、人を重用すること。
回天事業【かいてんのじぎょう】
世の中の情勢を一変させるほどの大きな事業、大きな仕事のこと。
開物成務【かいぶつせいむ】
万物を開発してあらゆる事業を完成させること。また、人々の知識を開いて世の中の事業を成就させること。人間や禽獣に至るまで、閉じふさがり通じないものを開き、それぞれの事物の当然の職務や事業を成就し完遂させる意から。もと易の目的を述べた語。「開」は閉じふさがり通じないものを開き発展させる意。
外交辞令【がいこうじれい】
相手に好感を持たせる、外交上、社交上の応対語。転じて、口先だけのお世辞。
夏下冬上【かかとうじょう】
炭火のおこし方。
下学上達【かがくじょうたつ】
初歩的なことから学びはじめて、少しずつ高度な心理や哲理に到達するということ。身近なところから学びはじめて、進歩向上していくこと。
家給人足【かきゅうじんそく】
生活が豊かで、満ち足りているということのたとえ。
科挙圧巻【かきょあっかん】
試験で最も優秀な成績を収めること。
学知利行【がくちりこう】
人が踏み行うべき道を学んで理解することで、その正しさを認識して、実践すること。
夏虫疑氷【かちゅうぎひょう】
見聞が狭いことのたとえ。見聞の狭い人は広い世界を理解しえないたとえ。見識の狭い人が自分の知らないことを信じようとしないこと。冬を知らない夏の虫は、冬に氷というものがあるのを信じない意から。見識や見聞が狭い人を卑しめていう語。
花朝月夕【かちょうげっせき】
春秋のさかりの気候のよい時のこと。陰暦二月中旬と八月中旬の春秋のさかりの時節。また、春秋の季節の楽しいひとときをいう。花の咲く春の朝と名月の照る秋の夕べ、また、それを楽しみめでる意。のちに陰暦二月十五日を花朝、八月十五日を月夕というようになった。
花鳥風月【かちょうふうげつ】
自然の風景や風物のこと。自然の美しさのこと。自然を題材にした詩歌などをたしなむ風流にも例えられる。
活殺自在【かっさつじざい】
他を自分の思い通りに扱うこと。生かすも殺すも思いのままにできるという意から。
家貧孝子【かひんこうし】
家が貧しいと孝行な子供ができるということ。また、人は逆境のときこそ真価があらわれるということ。
感奮興起【かんぷんこうき】
心に深く感じて奮い立つこと。
完全無欠【かんぜんむけつ】
どこから見ても欠点や不足がまったくないこと。非の打ち所のないこと。
官官接待【かんかんせったい】
地方自治体の職員が中央官僚を公金(税金)を使ってもてなすこと。
観感興起【かんかんこうき】
目に見て心に感じ、感動して奮い立つこと。
眼高手低【がんこうしゅてい】
眼識は高くても、実際の技能や能力は低いこと。知識はあり、あれこれ批評するが、実際にはそれをこなす能力がないこと。
また、理想が高いものの実力がそれに伴わないこと。
眼光紙背【がんこうしはい】
書物などの読解力が高いこと。書物や文字の表面だけでなく、深い内容・意味まで鋭く洞察力を働かせて読むたとえ。
顔常山舌【がんじょうざんのした】
過酷な刑を受けてもなお、主君や国家に忠節を尽くすこと。
危急存亡【ききゅうそんぼう】
危険が迫っていて生きるか死ぬかの局面に立たされていること。危機が差し迫り、生き残れるか滅びるかという重大な瀬戸際のこと
起死回生【きしかいせい】
死にかかった病人を生き返らすこと。転じて崩壊(ほうかい)や敗北などの危機に直面した場面を、一気によい方向に立て直すことをあらわす。絶望的な状態が劇的に好転することをいう。
起承転結【きしょうてんけつ】
「起」で話題を提起し、「承」でこれを発展、「転」で視点を転換、「結」でしめくくる文章や話の構成や順序のこと。
喜色満面【きしょくまんめん】
喜びが顔いっぱい表れていること。喜びを隠しきれず、うれしそうな表情のようす。顔中に喜びや嬉しい気持ちが満ちあふれているさま。
疑事無功【ぎじむこう】
疑いながら、またためらいながら事を行うようでは、成果は期待できないということ。
帰馬放牛【きばほうぎゅう】
戦争が終わって平和になることのたとえ。また、再び戦争をしないたとえ。戦備を解くことで平和を宣言し、不戦の意志を示す。
逆取順守【ぎゃくしゅじゅんしゅ】
道理にそむいたやり方で天下を奪い、道理にかなったよい政治でそれを守ることです。
急転直下【きゅうてんちょっか】
事態が急変して解決、結末に向かうこと。
九死一生【きゅうしいっしょう】
九割がた助からない命が、かろうじて助かること。
旧雨今雨【きゅううこんう】
古い友人と新しい友人のこと。
急流勇退【きゅうりゅうゆうたい】
物事が順調にいっている時に、節義を保つために潔く退くこと。「勇退」は勇気をもって退くという意味から、きっぱりと職を辞すること。
九腸寸断【きゅうちょうすんだん】
非常につらく悲しい思いのこと。
救世済民【きゅうせいさいみん】
世の中を救い、人々を苦しみから助けること。
牛飲馬食【ぎゅういんばしょく】
むやみにたくさん飲食すること。
共存共栄【きょうぞんきょうえい】
互いに助け合って、ともに繁栄すること。
挙措失当【きょそしっとう】
事に当たって対処の仕方や振る舞いが適当でないこと。
挙足軽重【きょそくけいちょう】
ある人のわずかな挙動が全体に影響を及ぼすたとえ。小さな動きが全体に大きな影響を及ぼすたとえ。二つの勢力の間にあって第三者が左右どちらかに少し足を挙げて踏み出せば成り行きが決まってしまう意から。
挙止進退【きょししんたい】
人の立ち居振る舞いや身の処し方。
胸中成竹【きょうちゅうのせいちく】
ある物事を始めるときに、あらかじめ見通しをつけて、準備を整えておくこと。
鏡花水月【きょうかすいげつ】
はかない幻のたとえ。目には見えるが、手に取ることのできないもののたとえ。また、感じ取れても説明できない奥深い趣のたとえ。詩歌・小説などの奥深い味わいのたとえ。
強悪強善【きょうあくきょうぜん】
悪人であればあるほど悔い改めた時に善人になること。
機略縦横【きりゃくじゅうおう】
策略を時に応じて自在にめぐらし用いること。「機略」ははかりごと・策略の意。「縦横」はたてとよこ。転じて、自由自在の意。思うままに動かすこと。
議論百出【ぎろんひゃくしゅつ】
いろいろな意見が数多く出ること。
金科玉条【きんかぎょくじょう】
絶対的なよりどころとなる教訓や信条。
金玉満堂【きんぎょくまんどう】
黄金や珠玉などの宝物が家の中に満ちあふれていること。
金城湯池【きんじょうとうち】
非常に守りの堅いたとえ。また、他から付け入り攻め込みにくい堅固な備えのたとえ。
空前絶後【くうぜんぜつご】
今までに起きたことがなく、これからも起きないようなこと。非常に珍しいこと。
空理空論【くうりくうろん】
実際からかけ離れている役に立たない考えや理論。
苦学力行【くがくりっこう】
働いて自らの学資を得て、苦労しながら懸命に勉学に励むこと。
君子不器【くんしふき】
器物はある用途にのみ有効であるが、君子はそうした一能一芸にのみすぐれるのではなく、広く何事にも通用する才能をもつということ。
君子三楽【くんしのさんらく】
君子の三つの楽しみ。父母が健在で兄弟も元気なこと。言動が正しく人や天に恥じるような後ろめたい点がないこと。すぐれた人材を教育して、立派な人物にする機会をもつことの三つ。
君子九思【くんしのきゅうし】
君子である者が思い心がけるべき九つのこと。
群疑満腹【ぐんぎまんぷく】
心が多くの疑問でいっぱいになること。また、多くの人がみな疑いの心を抱くこと。
経世済民【けいせいさいみん】
世の中を治めて、人々を苦しみから救うこと。また、そのような政治のことをいう言葉。
形名参同【けいめいさんどう】
口に出して言うことと実際に起こす行動を一致させること。
敬天愛人【けいてんあいじん】
天を敬い人を愛すること。「敬天」は天をおそれ敬うこと。「愛人」は人をいつくしみ愛すること。西郷隆盛(号は南洲)が学問の目的を述べた語として有名。
月下氷人【げっかひょうじん】
仲人。媒酌人。縁を取り持つ人。
厳正中立【げんせいちゅうりつ】
交戦国のどちらにも味方せず、あくまでも中立の立場を守ること。転じて、一般に争い事の当事者のどちらにも味方せず、中立の立場を守ること。
言者不知【げんしゃふち】
物事をほんとうに知っているものは言わないものだ。
言易行難【げんいこうなん】
口で言うのはたやすいが、言った事を実行するのはなかなかむずかしいということ。
減収減益【げんしゅうげんえき】
企業会計などの決算において、前年度の決算や、前年の同じ時期の4半期決算、などと比較した場合に、売上が減少し、且つ、利益も減少していること。
高陽酒徒【こうようのしゅと】
酒飲みのことをいう。または、世俗を捨てた酒飲みだとみずからをあざけっていう言葉。
皇統連綿【こうとうれんめん】
天皇の血筋が絶えることなく続いていること。
紅灯緑酒【こうとうりょくしゅ】
歓楽と飽食のたとえ。また、繁華街や歓楽街のようす。
交頭接耳【こうとうせつじ】
ひそひそ話のこと。
口耳四寸【こうじよんすん】
他人から聞いた学問の内容を、自分でよく理解せずにそのまま人に伝える学問のたとえ。他人の受け売りで底の浅い学問や知識のたとえ。
口耳講説【こうじこうせつ】
人の話を聞いて、十分に理解しないままにすぐ人に話すこと。受け売りのこと。
高山流水【こうざんりゅうすい】
すぐれて巧みな音楽、絶妙な演奏のたとえ。また、自分を理解してくれる真の友人のたとえ。または、けがれのない澄んだ自然のこと。
高山景行【こうざんけいこう】
徳が高く素晴らしい人、品性や行いが立派なもののたとえ。
高下在心【こうげざいしん】
物事の成否は自分自身の心がけ次第で決まるということ。また、賞罰などを自分の思うままにすること。
公明正大【こうめいせいだい】
公平で良心に恥じるところがなく正しいこと。隠し立てせず、正しく立派なさま。
行雲流水【こううんりゅうすい】
何事にも執着せずに自然のなりゆきにまかせて行動することのたとえ。
公平無私【こうへいむし】
私的な感情や利害をはさまず、公平に判断すること。
古往今来【こおうこんらい】
昔から今に至るまでということ。昔から。
呼牛呼馬【こぎゅうこば】
相手の言うのにまかせて、自分では逆らわないことのたとえ。「牛と呼び馬と呼ぶ」とも読む。
国利民福【こくりみんぷく】
国家の利益と民衆の幸福。
黒風白雨【こくふうはくう】
暴風とにわか雨。暴風雨。
古今東西【ここんとうざい】
いつでもどこでも。昔から今に至るまで。あらゆる場所において。
古今独歩【ここんどっぽ】
昔から今に至るまでで比べるものがないほど優れているということ。
故事来歴【こじらいれき】
古くから伝わっている事柄について、由来、歴史や伝来の事情を指す言葉。
五十知命【ごじゅうちめい】
五十歳で天命を知ること。
後生大事【ごしょうだいじ】
非常に大事にすること。そのことを揶揄して用いることが多い。
五風十雨【ごふうじゅうう】
天気や気候が順調で農作物の生育に理想的な気候である様子。転じて、世の中が平和で穏やかな状態であることのたとえ。
困知勉行【こんちべんこう】
苦しんで学び、努力して物事を実行すること。
言語道断【ごんごどうだん】
言葉では表せないほどのひどいこと。もってのほか。