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漢検準1級の四字熟語一覧と意味付き【漢字検定】

漢検準1級

漢検準1級に出題される四字熟語一覧を五十音順に並べました。

【レベル対象漢字数】
大学・一般程度(約3000字

【領域・内容】
典拠のある四字熟語を正しく理解している。

典拠のある四字熟語一覧は、「四字熟語の典拠・出典一覧」をご覧ください。

勉強しやすいように、対象となる四字熟語を意味付きで掲載していますので、漢字検定準1級の合格に是非お役立てください。

その他の級はこちらをご覧ください。

【索引】漢検準1級の四字熟語 検索

索引
あ行 か行 さ行
た行 な行 は行
ま行 や行 ら行
わ行

「あ行」漢検準1級の四字熟語一覧

愛及屋烏(あいきゅうおくう)

溺愛、盲愛のたとえ。


哀鴻遍野(あいこうへんや)

いたる所に戦いに敗れた兵士やさまよう難民がいるさま。


曖昧模糊(あいまいもこ)

はっきりとしない様。あやふや、不明瞭なこと。


浅瀬仇波(あさせあだなみ)

思慮の浅い人は、とかくとるにたりない小さなことにも大さわぎすることのたとえ。深い淵より浅い瀬の方がはげしく波立つ意。


阿世曲学(あせいきょくがく)

学問の真理をまげて、世間や時勢に迎合すること。また、そうした人。


可惜身命(あたらしんみょう)

体や命を大切にすること。


阿鼻叫喚(あびきょうかん)

悲惨な状況に陥り、泣き叫び救いを求めるさまのたとえ。


阿附迎合(あふげいごう)

相手のご機嫌をとり、気に入られようとしてへつらい従うこと。


按甲休兵(あんこうきゅうへい)

戦いをやめること。


安車蒲輪(あんしゃほりん)

老人をいたわり手厚く待遇することのたとえ。


按図索駿(あんずさくしゅん)

理論だけの実際には役立たない考えや意見のこと。馬に乗ったこともないのに、絵や書物の知識だけで、優秀な馬を見つけようとすること。


暗箭傷人(あんせんしょうじん)

闇討ちをしたり、ひそかに中傷したりする卑劣な行いのこと。


暗中摸索(あんちゅうもさく)

手がかりもない中であれこれ試みること。試行錯誤。


按兵不動(あんぺいふどう)

好機の到来を、様子をうかがいながらじっと待つこと。


以夷征夷(いいせいい)

外国を利用して他の国をおさえ、自国は戦わずに利益を収め安全を図ること。
異民族を利用して異民族をおさえる。敵国をおさえるのに他国の力を利用する。


意気軒昂(いきけんこう)

元気いっぱい、大いに気持ちが高揚しているさま。元気で気力に満ちているさま。意気込みがさかんで、誇らしげで自信に満ちあふれているようす。威勢よく奮(ふる)い立つ。


衣錦之栄(いきんのえい)

成功して故郷に錦(にしき)を飾る名誉をいう。


郁郁青青(いくいくせいせい)

草木が芳しく(かんばしく)良い香りを放ち、青々と生い茂っているようす。


夷険一節(いけんいっせつ)

どんな時も自分の信念を忠実に守り続けること。
平穏なときも険しく厳しいときも、節義を変えず貫くたとえ。また、職責を全うすること。


衣繍夜行(いしゅうやこう)

功名を上げ、また出世しても故郷に錦を飾らなければ誰も知るものがいないたとえ。暗い夜に華やかな刺繍をした服を着て歩く意。


一飲一啄(いちいんいったく)

人が分に安んじてそれ以上求めないことのたとえ。ちょっと飲み、ちょっとついばむ。ささやかな飲食の意。


一日之長(いちじつのちょう)

一日早く生まれた意。少し年長であること。転じて、ほんの少し経験があり、技能などが他よりわずかにすぐれていること。自分の経験・能力・技能などを謙遜していう語。


一入再入(いちじゅうさいじゅう)

布を幾度も染めること。染色の濃いこと。染色のための液体に一度入れ、さらにもう一度入れる意。


一望千頃(いちぼうせんけい)

一目でかなたまで広々と見渡されること。


一夜検校(いちやけんぎょう)

ごく短い間に裕福になること。「検校」は昔、盲人の最上級の官名をいった語。一夜にして検校になる意。江戸時代、大金を納めて俄検校になったものをこのように呼んだことから。


一竜一猪(いちりょういっちょ)

学ぶと学ばぬとによって著しく賢愚の差ができることのたとえ。努力をするしないで一方は竜となり、一方は豚となる意。


一蓮托生(いちれんたくしょう)

①結果の善し悪しに関わらず、最後まで行動や運命をともにすること。また、事の善悪にかかわらず仲間として行動や運命をともにすること。
②よい行いをした者は死後に生まれ変わって極楽浄土で同じ蓮華の上に生まれ変わること。(仏典にはなく、日本の浄土信仰から生まれた考え)


一割之利(いっかつのり)

鉛でつくった切れ味の悪い刀でも一度は物を断ち切ることができる。凡庸な人でも時には力を出せる時がある。多く自分の微力を謙遜していう語。


一竿風月(いっかんのふうげつ)

自然に親しみ、のんびりと人生を楽しむこと。俗世にとらわれず、自然の中でのんびりと心ゆくまで自由な生活を送ること。自然の風物を楽しみ、俗事を忘れること。


一竿風月(いっかんふうげつ)

自然に親しみ、のんびりと人生を楽しむこと。俗世にとらわれず、自然の中でのんびりと心ゆくまで自由な生活を送ること。自然の風物を楽しみ、俗事を忘れること。


一虚一盈(いっきょいちえい)

あるいはむなしく、あるいは満ちる。常に変化して一定の形を保つことなく、測りがたいことのたとえ。むなしいときもあれば、満ちるときもある。


一琴一鶴(いっきんいっかく)

役人が清廉なこと。一張りの琴と一羽の鶴の意。また、旅支度が簡易なことのたとえ。


一顧傾城(いっこけいせい)

絶世の美人のたとえ。美女がひとたび振り返れば君主が惑わされて国を傾ける意「城」はいわゆる城とも町や国の意とも解釈できる。


一壺千金(いっこせんきん)

ふだんは価値がないものでも、時と場合によっては、それが計り知れないほど役に立つこと。「壺」はひょうたん・ふくべの意。ひょうたん一つが水に溺れそうになったとき浮き袋代わりになり、千金の価値を発揮するということ。


一弛一張(いっしいっちょう)

弦を強く張ったり、ゆるめたりすること。転じて、人に厳しく接したり、やさしく接したりすること。政治家・上司、また教育者の心得で、時には厳格に、時には寛大に程よく人に接するべきことをいう。また、現在では取引所の用語として、相場が小幅に高下を繰り返すこと。


一種一瓶(いっしゅいっぺい)

それぞれが一品の酒の肴と一瓶の酒を持ち寄って宴会をすること。気心の知れた者同士が、互いに持ち寄って催す肩の凝らない宴会をいう。


一生不犯(いっしょうふぼん)

一生涯にわたって全ての淫事を禁ずる戒めを守り、男女の交わりをしないこと。生涯女性と接しないこと。仏教での僧侶の戒律のこと。


一水盈盈(いっすいえいえい)

水満ちわたる一筋の川。互いに心惹かれながら、相見たり言葉を交わしたりできないたとえ。「盈盈」は水が満ち溢れるさま。一説に、端麗な女性にたとえた語ともいう。


一炊之夢(いっすいのゆめ)

人の世の栄華のはかないことのたとえ。


一世木鐸(いっせいのぼくたく)

世の中の人々を、教え導く人。社会の指導者。新聞の論説委員などの敬称、また自称。


一世之雄(いっせいのゆう)

その時代で最も優れた英雄。当代の最もすぐれた人物。「一世」はその時代の意。


一世木鐸(いっせいぼくたく)

世の中の人々を、教え導く人。社会の指導者。新聞の論説委員などの敬称、また自称。


一張一弛(いっちょういっし)

ある時には締め、ある時には緩めること。上司または教育者の心得で、時には厳格に、時には寛大に程よく人に接するべきこと。厳格にしたり寛大にしたりすることや、盛んになったり衰えたりすること。また、現在では取引所の用語として、相場が小幅に高下を繰り返すことも表します。


一朝之患(いっちょうのうれい)

一時の心配をいう。また、思いがけず突然起こる心配事。前者の意味のとき「一朝」は一朝の意から、わずかな時間、一時的の意。後者の意味の場合はある朝の意から思いがけないときの意。


一飯之恩(いっぱんのおん)

一回の食事をごちそうになった恩義。ほんの少しの恵み。また、ささやかな恩義であるが、それを忘れてはいけないという戒め。


一碧万頃(いっぺきばんけい)

青い海や湖などが、限りなく広々と広がっているさま。


乙夜之覧(いつやのらん)

天子が書物をご覧になること。昔、中国で天子が午後十時ころ仕事を終え、就寝する前に読書をしたことからいう。


移木之信(いぼくのしん)

政治を行なうものは、人民から信頼されるにたる人物であることを明らかにすべきであるということ。転じて、約束を実行することのたとえ。


衣履弊穿(いりへいせん)

貧賤の人の服装をいう。衣服や靴がつかれ破れる意。


引縄批根(いんじょうへいこん)

力を合わせて、他人を根こそぎ排斥すること。また、はじめ擦りより後に手のひらを返した者たちに、報復してうらみをはらすこと。


允文允武(いんぶんいんぶ)

武道・学芸、ともにすぐれていること。もと文武を兼ね備えた天子の徳をたたえたことば。


烏合之衆(うごうのしゅう)

規律も統制もなく、ただ寄り集まっているだけの集団。秩序のない人々の集まりや軍勢にいう。からすの集まりが無秩序でばらばらであることから。


有智高才(うちこうさい)

生まれながら頭の働きがよく、学習によって得た才能も優秀なさま。またはその人。


内股膏薬(うちまたこうやく)

自分なりの考えや方針がなく、利害や都合次第であちらについたり、こちらについたりする、節操のない人のたとえ。


烏鳥私情(うちょうのしじょう)

親孝行をしたいという気持ち。


鬱鬱葱葱(うつうつそうそう)

植物が鬱蒼と茂ること。生気に満ちて盛んな様子。


烏白馬角(うはくばかく)

ありえないこと。絶対にあるはずがないこと。


烏飛兎走(うひとそう)

月日が慌ただしく過ぎていくこと。


有耶無耶(うやむや)

いい加減なこと。曖昧なこと。
胸がモヤモヤしているさま(主に明治時代に使用)


雲霞之交(うんかのまじわり)

俗世を超えた交友。一般的な関係を超越した交友関係のこと。


雲蒸竜変(うんじょうりょうへん)

英雄・豪傑が機会を得て世に出るたとえ。


雲中白鶴(うんちゅうのはっかく)

世俗を超越した高尚な境地にいる人。高潔な人。


雲濤煙浪(うんとうえんろう)

①雲やもやでおおわれた波のこと。
②はるか水平線で雲に届いてみえる波のこと。


運否天賦(うんぷてんぷ)

人の運不運は天命によるということ。運命を天にまかせること。


雲竜井蛙(うんりょうせいあ)

地位の高下、貴賎、賢愚など隔たりのはなはだしいこと。


盈盈一水(えいえいいっすい)

男女が思いを交わしながら会うことができない苦しみやつらさをいうたとえ。


永劫回帰(えいごうかいき)

世の中は同じ事象が永遠に繰り返すということ。


詠雪之才(えいせつのさい)

文学的才能の優れた女性のこと。女性の詩文の才をほめる言葉。


栄耀栄華(えいようえいが)

おおいに栄えて、ぜいたくを尽くす。また、富や権勢を誇り、おごり高ぶること。
人や家などが華やかに栄えること。


益者三楽(えきしゃさんごう)

人の好む三つの有益なもの。また、益を得る三つの楽しみのこと。一つは、礼儀と音楽(雅楽)をほどよくおこなうこと。二つは、他人の美点を話題にすること。三つは、すぐれた友人を多くもつこと。


鴛鴦之契(えんおうのちぎり)

外見だけでなく、心から結ばれているむつまじい夫婦仲。


燕雁代飛(えんがんだいひ)

人と人がすれ違いで遠く隔てられているたとえ。
「代」はかわる、かわるがわるの意味。
「燕雁(えんがん)代わって(かわるがわる)飛(と)ぶ」と訓読する。


掩耳盗鐘(えんじとうしょう)

自分で自分を欺くたとえ。浅はかな考えのたとえ。
浅はかな考えで自分を欺き、悪事を隠したつもりでも、いつの間にか知れ渡っているたとえ。
また、自分の良心に背くようなことをしながら、無理にそれを思わないようにしているたとえ。
自分の耳をふさいで鐘を盗むという意味から。


宛転蛾眉(えんてんがび)

顔かたちが美しいさま。美人の形容。


円融三諦(えんにゅうさんだい)

完全にとけあっている三諦 (3つの真理,3つの見方) 。 隔歴 (きゃくりゃく) 三諦に対する言葉。 空,仮,中の三諦は天台宗において展開され受継がれてきた独自の思想で,円融三諦とは,働きに応じて三諦の区別はあるが,その本体は一つで三者が互いに円満し合い融通し合って一諦がそのままただちに他の二諦であるという意味。


鳶飛魚躍(えんぴぎょやく)

万物が自然のあるべき姿に従い、自由に楽しんでいることのたとえ。またそのような自然の理の作用のこともいう。君主の恩徳が広く及び、人々がそれぞれの能力によって、それぞれ適所を得ていることのたとえ。


円木警枕(えんぼくけいちん)

苦労して一生懸命に勉学に励むことのたとえ、また物事に精励して寝る間も惜しむこと。


鳶目兎耳(えんもくとじ)

よく見える目と、よく聞こえる耳。それを備えたジャーナリストなどをいう語。


横説竪説(おうせつじゅせつ)

自由自在に述べたてること。縦横に説き述べること。


横草之功(おうそうのこう)

非常に容易なことのたとえ。また、きわめてわずかな功労のたとえ。


椀飯振舞(おうばんぶるまい)

1《2が原義。「大盤 (おおばん) 振る舞い」と当てて書くこともある》盛んなもてなし。また、金品などを気前よく人に施すこと。
2椀飯の儀礼の影響を受けた江戸時代の正月の行事。一家の主人が親類縁者を招いて盛んな宴会を催したこと。また、その宴会。節 (せち) 振る舞い。


屋烏之愛(おくうのあい)

きわめて愛情の深いこと、また偏愛・溺愛のたとえ。


屋梁落月(おくりょうらくげつ)

沈みかけた月が暗雲を押し開いて、屋根の梁を照らし、再び光明を見い出すこと。友人を思う切ない心情をいう。


温柔敦厚(おんじゅうとんこう)

人柄が温かくてやさしく、真心のこもっていること。


遠塵離垢(おんじんりく)

仏教で、現世での迷いを断ち切ること。


乳母日傘(おんばひがさ)

子どもが、恵まれた環境で大切に育てられること。また、過保護に育てられること。


温文爾雅(おんぶんじが)

心がおだやかで礼儀にかない、文章、言語、風俗などのかどがとれて美しいこと。

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北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)

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