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人間関係の四字熟語一覧(意味付き)

仲間や絆、信頼関係など、人間関係を表す四字熟語をまとめました。

人間関係を表す二字熟語は、「人間関係の二字熟語」をご覧ください。

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「あ行」の人間関係の四字熟語

合縁奇縁(あいえんきえん)

人と人との関係で、互いに親しくなったり、いがみあったりする、それは不思議な因縁によるものだという事。男女、夫婦、友人の巡り合わせについていう。


握髪吐哺(あくはつとほ)

立派な人材を求めるのに熱心なこと。


意気投合(いきとうごう)

互いの気持ちや考えなどがぴったり合うこと。


以心伝心(いしんでんしん)

何も言わなくても互いの気持ちが通じ合うこと。


異体同心(いたいどうしん)

肉体は違っても、心はお互いに一致していること。関係がきわめて深いたとえ。


一期一会(いちごいちえ)

生涯に一度だけ会うこと。また、生涯に一度限りであること。一生に一度のことと考えてそのことに専念する意。もと茶道の心得を表した語で、どの茶会でも生涯にただ一度だと考えて常にまことをつくすべきことをいう。


一族郎党(いちぞくろうとう)

有力者を中心に、共通の利害関係で結ばれた関係者。


一蓮托生(いちれんたくしょう)

①結果の善し悪しに関わらず、最後まで行動や運命をともにすること。また、事の善悪にかかわらず仲間として行動や運命をともにすること。
②よい行いをした者は死後に生まれ変わって極楽浄土で同じ蓮華の上に生まれ変わること。(仏典にはなく、日本の浄土信仰から生まれた考え)


一家団欒(いっかだらん)

家族が集まってむつまじく楽しむこと。


一子相伝(いっしそうでん)

学問・技芸などの奥義を直系の子供一人にのみ伝えて他人にもらさないこと。ひとりの子供にのみ伝授する意。


一宿一飯(いっしゅくいっぱん)

一晩泊めてもらったり、一度食事をめぐまりたりするという意味から、通りすがりにちょっと世話になること。むかし、博徒の間では、生涯の恩義とされた。ちょっとした恩義でもそれを忘れてはいけないという戒めにも用いる。


一心同体(いっしんどうたい)

心も体も一つの人間であるかのように、強い絆を持っていること。


倚門之望(いもんのぼう)

子の帰りを待ちわびる親の情のたとえ。


有象無象(うぞうむぞう)

取るに足りない種々雑多な人々。つまらない人や物。多くの人々を卑しめていう。


益者三楽(えきしゃさんごう)

人の好む三つの有益なもの。また、益を得る三つの楽しみのこと。一つは、礼儀と音楽(雅楽)をほどよくおこなうこと。二つは、他人の美点を話題にすること。三つは、すぐれた友人を多くもつこと。


益者三友(えきしゃさんゆう)

交際して有益な三種の友人のこと。三益友。正しいと思うことを直言する正直な人、誠実な人、博識な人。人と付き合うに当たって、友人をどう選ぶかを述べた語。


依怙贔屓(えこひいき)

気に入ったものに心をよせて助けること。
自分の気に入っている者や、関係のある者だけの肩をもつこと。
また、特に一方に心をかたむけ公平でない行動をとること。


鴛鴦之契(えんおうのちぎり)

外見だけでなく、心から結ばれているむつまじい夫婦仲。


遠慮会釈(えんりょえしゃく)

控えめで、思いやりを持った態度で接すること。他人に対して態度を慎みその心を思いやること。


音信不通(おんしんふつう)

便りや訪問が途絶え、連絡がつかないこと。


温凊定省(おんせいていせい)

親に忠実に仕えて孝行すること。


怨憎会苦 (おんぞうえく)

怨憎む者にも会わなければならない苦しみのこと。仏教で説く、人間界の八つの苦しみの一つ。

「か行」の人間関係の四字熟語

外交辞令(がいこうじれい)

相手に好感を持たせる、外交上、社交上の応対語。転じて、口先だけのお世辞。


偕老同穴(かいろうどうけつ)

夫婦の仲がよいことのたとえ。仲のむつまじい夫婦の関係を結ぶこと。


活殺自在(かっさつじざい)

他を自分の思い通りに扱うこと。生かすも殺すも思いのままにできるという意から。


侃侃諤諤(かんかんがくがく)

遠慮せず、正しいと思うことを主張して議論すること。また議論のさかんなことをいう。
ひるまず述べて盛んに議論をするさま。はばかることなく直言するさま。


肝胆相照(かんたんそうしょう)

お互いに心の奥底までわかり合って、心から親しくつき合うこと。心の底まで打ち明け深く理解し合っていること。「肝胆」は肝臓と胆嚢。転じて、心の底、まごころ。また、肝臓と胆嚢が近くにあることから密接な関係のたとえ。一般に「肝胆相照らす」と訓読を用いる。


管鮑之交(かんぽうのまじわり)

互いによく理解し合っていて、利害を超えた信頼の厚い友情のこと。きわめて親密な交際のこと。「管」は春秋時代、斉の名宰相の管仲。「鮑」は鮑叔牙が。単に鮑叔ともいう。管仲と若いときから仲がよく、仲を斉の桓公に推挙した。「交」は「こう」とも読む。


旧雨今雨(きゅううこんう)

古い友人と新しい友人のこと。


挙案斉眉(きょあんせいび)

妻が夫を尊び尽くすことのたとえです。また、夫婦が互いに尊敬して礼儀を尽くすことです。「案」は食事などを載せる膳のこと。「案を挙ぐること眉に斉しくす」とも読む。


玉昆金友(ぎょっこんきんゆう)

他人の兄弟をほめていう語。すぐれた兄弟の意。


琴瑟相和(きんしつそうわ)

人と人の仲、特に夫婦の仲がむつまじいことのたとえ。

近所合壁(きんじょがっぺき)

近くの家々のこと。隣近所。


金襴之契(きんらんのちぎり)

きわめて親密で固い友人関係のこと。


空谷跫音(くうこくきょうおん)

孤独な暮らしをしているとき、思いがけず知人が訪れたり、珍しい便りをもらうなどの喜びのたとえ。


愚問愚答(ぐもんぐとう)

つまらない質問と、回答のこと。


形影一如(けいえいいちにょ)

仲むつまじい夫婦のたとえ。また、心の善し悪しがその行動に表れるたとえ。からだとその影は常に離れず寄り添い、同じ動きをすることからいう。


月下氷人(げっかひょうじん)

仲人。媒酌人。縁を取り持つ人。


喧喧囂囂(けんけんごうごう)

多くの人が、口やかましくさわぐこと。
また、やかましく騒ぎ立てて、収拾がつかないようすのこと。


高山流水(こうざんりゅうすい)

すぐれて巧みな音楽、絶妙な演奏のたとえ。また、自分を理解してくれる真の友人のたとえ。または、けがれのない澄んだ自然のこと。


合歓綢繆(ごうかんちゅうびゅう)

男女が親しく愛し合うさま。


甲論乙駁(こうろんおつばく)

いろいろな意見が出たり、お互いがあれこれ主張して意見がまとまらないこと。


呉越同舟(ごえつどうしゅう)

敵同士が、同じ場所に居合わせたり。協力したりすること。


骨肉相食(こつにくそうしょく)

親子兄弟など肉親同士が争うこと。 「骨肉」は、親子兄弟などの血族。 「骨肉こつにく相あい食はむ」と読み下す。


孤立無援(こりつむえん)

たった一人で助けがない状態のこと。

「さ行」の人間関係の四字熟語

三角関係(さんかくかんけい)

三者間の関係、特に三人の男女間の複雑な恋愛関係。


慈烏反哺(じうはんぽ)

子が親の恩に報いて孝養を尽くすこと。親孝行のたとえ。情け深いからすが幼いときの恩を忘れず、老いた親に口移しで餌を与える意から。


四海兄弟(しかいけいてい)

真心と礼儀を尽くして他者と関わることで、世界中はみんな兄弟のように仲良くなるということ。
また、そうすべきであるということ。


子子孫孫(ししそんそん)

末代まで。孫子の代まで。代々。子孫の続く限りの意。


四鳥別離(しちょうべつり)

親子の悲しい別れ。巣立つ四羽のひな鳥を見送る親鳥の別れの悲しみの意から。「四鳥」は四羽のひな鳥。


舐犢之愛(しとくのあい)

親が子をむやみに愛すること。


慈母敗子(じぼはいし)

教育には時には厳しさが必要なたとえ。母親が慈愛に満ち溢れすぎていると、その子はかえって親不孝な道楽者ができる。甘いだけの母親にはわがままな甘えた子ができる。


四面楚歌(しめんそか)

周りを敵に囲まれて苦しい立場に陥ったこと
誰の助けもなく孤立すること


衆議一決(しゅうぎいっけつ)

多くの人の議論や相談によって、意見がまとまり決まること。


主客転倒(しゅかくてんとう)

立場が逆転すること。


情意投合(じょういとうごう)

お互いの気持ちがよく通じ合うこと。


支離滅裂(しりめつれつ)

統一なくちりぢりばらばらな状態、筋道が通っていないこと。めちゃめちゃ。


唇歯輔車(しんしほしゃ)

お互いに助け合う密接な関係。


水魚之交(すいぎょのまじわり)

離れることができない、親密な間柄や交際のたとえ。水と魚のように切っても切れない親しい関係をいう。君主と臣下、また、夫婦の仲がよいことなどについても用いる。


寸草春暉(すんそうしゅんき)

両親からの恩や愛情は大きく、それに子がほんのわずかさえ報いることがむずかしいことのたとえ。


寸歩不離(すんぽふり)

すぐそばにいること。また、関係が非常に密接であること。


噬指棄薪(ぜいしきしん)

母と子の気持ちが通じあうこと。


生殺与奪(せいさつよだつ)

生かすも殺すも、与えることも奪うことも自分の思うままになること。絶対的な権力を握っていることをいう。


清風故人(せいふうこじん)

秋になってさわやかな風が吹いてくるのは、久しぶりに友人が訪ねてくれたようだということ。


全生全帰(ぜんせいぜんき)

親からもらった体を傷つけることなく生を全うするのが、真の親孝行だということ。


千里結言(せんりのけつげん)

遠方の友と約束した言葉。


善隣友好(ぜんりんゆうこう)

隣の国と友人のように仲よくすること。また、隣の国と友好的な外交関係を結ぶこと。「善隣」は隣国・隣人と仲良くすること。


糟糠之妻(そうこうのつま)

貧しいときから一緒に苦労を重ねてきた妻。


相互扶助(そうごふじょ)

お互いに助け合い支え合うこと。


相思相愛(そうしそうあい)

男女が互いに愛し合っていること。非常に睦まじい男女の仲のこと。
また、個人や会社などでお互いを必要としあっていること。


双宿双飛(そうしゅくそうひ)

夫婦の仲がむつまじく、常に離れることがないこと。


相即不離(そうそくふり)

関係が非常に密接で切り離せないこと。区別がつかないほど密接な関係のこと。


属毛離裏(ぞくもうりり)

子と父母との深いつながりのこと。


損者三友(そんしゃさんゆう)

交際して損をする三種の友人のこと。うわべだけの不正直な人、誠実さのない人、口先だけ達者な人を友とするのは害であるということ。


樽俎折衝(そんそせっしょう)

なごやかに交渉すること。武力を用いず飲食をともにしながらかけひきをする外交交渉のこと。

「た行」の人間関係の四字熟語

大器晩成(たいきばんせい)

偉大な人物は、大成するまでに時間がかかること。大きな器は、作り上げるのに長い時間がかかるということ。スケールの大きな人は、若い頃はあまり目立たないけど、ある程度年をとっていくと、本来の力が発揮されて、最後には大物になるということをいう。


大同団結(だいどうだんけつ)

いくつかの団体・政党などが、共通の目的に向かって、小さな意見の違いを越えて一つにまとまること。


談論風発(だんろんふうはつ)

盛んに語り論ずること。「風発」は風が吹くような盛んな勢いであること。


知己朋友(ちきほうゆう)

交際のある友人のすべてのこと。


竹馬之友(ちくばのとも)

幼友達のこと。幼いころ竹馬に乗って、一緒に遊んだ友達の意。


朝雲暮雨(ちょううんぼう)

男女の情愛のこと。


喋喋喃喃(ちょうちょうなんなん)

小声で親しげに話しあうさま。男女がむつまじげに語りあうさま。


丁丁発止(ちょうちょうはっし)

激しく議論し合うさま。
剣や刀で音や火花を散らして激しく打ち合うような、激しく議論などを戦わせる様子。


跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)

悪人などがはびこり、我がもの顔に振る舞うこと。
世間から疎まれるような人たちが好き勝手に振舞い、横暴な態度をとること。


天涯孤独(てんがいこどく)

身寄りがひとりもなくて、ひとりぼっちのこと。
まら、故郷を遠く離れて、ひとりぼっちで暮らすこと。


天涯比隣(てんがいひりん)

故郷を遠く離れていても、すぐとなりにいるような親しい関係のこと。


同床異夢(どうしょういむ)

同じ立場や、仲間同士であっても、目的や考え方がちがうということ。
一緒に仕事をしていても、意見が一致しないこと。


桃李成蹊(とうりせいけい)

徳がある人のもとにはだまっていても自然に人が集まってくるということ。

「な行」の人間関係の四字熟語

二人三脚(ににんさんきゃく)

二人が協力して一つの物事に取り組むことのたとえ。また、二人が並び、互いの内側の足首を紐で結んで、二人合わせて三脚で走る競技。


拈華微笑(ねんげみしょう)

言葉によらず、心から心へ伝えること。

「は行」の人間関係の四字熟語

白雲孤飛(はくうんこひ)

旅先で親を思うことのたとえ。


百花斉放(ひゃっかせいほう)

学問や芸術が、自由にまた盛んに行われること。


百家争鳴(ひゃっかそうめい)

さまざまな立場の人が自由に議論をすること。


百鬼夜行(ひゃっきやこう)

悪人どもが時を得て、勝手に振る舞うこと。また、多くの人が怪しく醜い行為をすること。


氷炭相愛(ひょうたんそうあい)

世の中にありえないことのたとえ。また、友人どうしが互いに戒めあうたとえ。


表裏一体(ひょうりいったい)

二つのものの関係が、表と裏のように密接で切り離せないこと。


比翼連理(ひよくれんり)

男女の情愛の、深くむつまじいことのたとえ。相思相愛の仲。夫婦仲のむつまじいたとえ。「比翼」は比翼の鳥のことで、雌雄それぞれ目と翼が一つずつで、常に一体となって飛ぶという想像上の鳥。「連理」は連理の枝のことで、根元は別々の二本の木で幹や枝が途中でくっついて、木理が連なったもの。男女の離れがたく仲むつまじいことのたとえ。


布衣之交(ふいのまじわり)

身分や地位などを問題にしない心からの交際。また、庶民的なつきあい。


巫山雲雨(ふざんうんう)

男女の情交をいう。


父子相伝(ふしそうでん)

学術や技芸などの奥義を父からわが子だけに伝えること。


夫唱婦随(ふしょうふずい)

夫婦の仲が非常によいことのたとえ。夫が言い出し、妻が従うこと。


不即不離(ふそくふり)

二つのものの関係が深すぎもせず、離れすぎもしないこと。つかず離れず、ちょうどよい関係にあること。


刎頸之交(ふんけいのまじわり)

首を切られても悔いないほど、固い友情で結ばれた交際。心を許し合った非常に親密な交際。


文武両道(ぶんぶりょうどう)

学芸と武道の意。また、その両方にすぐれていること。


暮雲春樹(ぼうんしゅんじゅ)

遠くの友を切になつかしむ情。

「ま行」の人間関係の四字熟語

無知蒙昧(むちもうまい)

知恵や学問がなく、愚かなさま。


明鏡止水(めいきょうしすい)

邪念がなく、澄み切って落ち着いた心の形容。


免許皆伝(めんきょかいでん)

武術や技術などの奥義を、師匠が弟子に残らず伝えること。

「や行」の人間関係の四字熟語

夜郎自大(やろうじだい)

自分の力量を知らずに、いばっている者のたとえ。

「ら行」の人間関係の四字熟語

雷陳膠漆(らいちんこうしつ)

友情が深く堅いこと。


戮力協心(りくりょくきょうしん)

物事を一致協力して行うこと。


離合集散(りごうしゅうさん)

人々がより集まって仲間をつくったり、また別々に分かれたりすること。


立身出世(りっしんしゅっせ)

成功して、有名になること。
社会的に認められ、世間に知られるようになること。


落花流水(らっかりゅうすい)

散る花と流れ去る水のことで、去りゆく春をいった語。転じて、人や物が落ちぶれることのたとえ。また、男女の気持ちが互いに通じあうことのたとえ。


累世同居(るいせいどうきょ)

幾代にもわたる同族が子々孫々同じ家にいっしょに住むこと。

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北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)

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