「さ行」漢検4級の四字熟語一覧
祭政一致【さいせいいっち】
神を祭ることと政治は一体であるという考え。または、そのような政治形態のこと。
歳寒三友【さいかんさんゆう】
冬に友とすべき三つの植物、松と竹と梅。
歳月不待【さいげつふたい】
時間は、あっという間に過ぎ去ってしまい、人の都合などかかわりないものだということ。年月は、無情に過ぎて行き、待ってはくれないという意味。
昨非今是【さくひこんぜ】
今までのまちがいに気づくこと。また、そのことによって、今までの過ちを悟って悔いること。
山紫水明【さんしすいめい】
自然の景色が清らかで美しいこと。太陽の光で照らされた山や川は清らかで澄んで見えること。
才色兼備【さいしょくけんび】
すぐれた才能と美しい容姿の両方をもっていること。多くは女性についていう。
三老五更【さんろうごこう】
中国、周代に、天子が父兄の礼をもって養った長老のこと。
山中暦日【さんちゅうれきじつ】
俗世を離れて悠々と暮らすこと。
三舎退避【さんしゃたいひ】
相手にとてもかなわないと思って遠慮する、恐れ避けること。
三軍暴骨【さんぐんばくこつ】
大軍が戦争に大敗し、数多くの兵士が死ぬこと。戦いの激しさや悲惨さをいう。
山簡倒載【さんかんとうさい】
酒浸りの人。
三位一体【さんみいったい】
三者が協力して一体になることをいう。つまり、三つの別々の要素が、一つのもののように固く結びつくこと。三人が気持ちを一つにして(心をあわせて)物事にあたること。仏教では、仏は法身・応身・報身の三身が一体となったものとするところから。
子為父隠【しいふいん】
お互いに悪いところがあってもそれを隠し、かばいあうことが父と子の正しい道であるということ。
四海兄弟【しかいけいてい】
真心と礼儀を尽くして他者と関わることで、世界中はみんな兄弟のように仲良くなるということ。
また、そうすべきであるということ。
色即是空【しきそくぜくう】
万物の本質は空である。仏教で、現世に存在する形あるもの物質的なものはすべて実体ではなく空であり、無であるという教え。
四荒八極【しこうはっきょく】
世界の隅々まで。世界のあらゆる場所のこと。
自己矛盾【じこむじゅん】
論理や実践において、自己の中に自己を否定するものを含んでいること。
四書五経【ししょごきょう】
聖人や賢人の言行や教えなどを記した儒教の聖典。
耳熟能詳【じじゅくのうしょう】
何度も繰り返して耳で聞いていると、詳しく説明できるようになる。また、物事を知りつくしていること。
四十不惑【しじゅうふわく】
人は、四十歳になると、自分の生きてきた道に自信を持ち、あれこれ迷わなくなるということ。
志操堅固【しそうけんご】
志や考え・主義などを堅く守り、何があっても変えないさま。
四鳥別離【しちょうべつり】
親子の悲しい別れ。巣立つ四羽のひな鳥を見送る親鳥の別れの悲しみの意から。「四鳥」は四羽のひな鳥。
詩腸鼓吹【しちょうのこすい】
詩を作る情をかきたてるうぐいすの声をいう。
失笑噴飯【しっしょうふんぱん】
あまりのおかしさを押さえきれずに、食べている飯を噴き出して笑ってしまうこと。また、その飯のこと。
七珍万宝【しっちんまんぽう】
多くの宝物のこと。
実事求是【じつじきゅうぜ】
事実の実証にもとづいて物事の真理を追求すること。
思慮分別【しりょふんべつ】
物事に深く考えを巡らし、判断すること。
自力更生【じりきこうせい】
他人の援助に頼らず、自分の力で生活を改め、正しく立ち直ること。
春日遅遅【しゅんじつちち】
春の日が長くて、暮れるのが遅いこと。また、春の日がうららかでのどかなこと。
熟慮断行【じゅくりょだんこう】
十分に考えた上で、思い切って実行するということ。
主客転倒【しゅかくてんとう】
事物の大小、軽重などを取り違えること。主な物事と従属的な物事の立場が入れ替わること。
縦横無尽【じゅうおうむじん】
自由自在に物事を行うさま。思う存分という意味。
手舞足踏【しゅぶそくとう】
うれしくて思わず小躍りすることのたとえ。躍り上がって大喜びすることの形容。両手で舞い、両足で飛び跳ねるという意味。
出将入相【しゅっしょうにゅうしょう】
文武の才を兼ね備えた人物のたとえ。朝廷から出れば将軍として軍を指揮し、朝廷の中にいれば宰相として力を発揮する。
熟思黙想【じゅくしもくそう】
物事を沈黙してじっくりと考えること。
十年一剣【じゅうねんいっけん】
長年武芸の修養をつんで、力を発揮する機会を待つこと。
舟中敵国【しゅうちゅうてきこく】
自分の味方だと思っていた側近や親近者がそむき離れるたとえ。味方でも敵になることがあるということ。
衆口一致【しゅうこういっち】
全員の言うことがぴったり合うこと。
秀外恵中【しゅうがいけいちゅう】
容姿が美しく心もやさしいこと。また、外見が立派で心もさといこと。女性についていう語。
食前方丈【しょくぜんほうじょう】
きわめてぜいたくな食事のこと。ごちそうが自分の前に、一丈四方もいっぱいに並べられる様子。
小心翼翼【しょうしんよくよく】
気が小さくて、びくびくしていること。
笑止千万【しょうしせんばん】
非常にばかばかしくて、おかしいこと。また、そのさま。いかにも気の毒という場合に使われることもある。
諸法無我【しょほうむが】
いかなる存在も不変の本質を有しないという仏教の根本思想。宇宙間に存在する有形・無形のすべての事物や現象は我(生滅変化を離れた永遠不滅の存在とされるもの)ではないということ。
上援下推【じょうえんかすい】
適任者として上から引き立てられ、下からも推されること。
信賞必罰【しんしょうひつばつ】
褒めるべき功績のある者は必ず褒めて褒美を与え、罪を犯した者は必ず罰すること。賞罰を正しく行うこと。
震天動地【しんてんどうち】
大変な出来事。大事件。天地を震動させる意味。またそのような大音響や大騒動を意味します。
人品骨柄【じんぴんこつがら】
人柄や風采(ふうさい)。
尽善尽美【じんぜんじんび】
完璧で欠けるものがないこと。
人跡未踏【じんせきみとう】
まだ一度も人が足を踏み入れたことが無いこと。
新進気鋭【しんしんきえい】
新たに進み出て意気込みが鋭いこと。また、その人。
人面桃花【じんめんとうか】
美人の顔と桃の花。かつて美人と出会った場所に行っても、今はもう会えないという場合にいう言葉。また、内心で思いながら会うことのできない女性をいう。
人面獣身【じんめんじゅうしん】
顔は人間で身体は獣。妖怪を形容する語。
尽忠報国【じんちゅうほうこく】
忠義を尽くして国の恩に報いること。
身体髪膚【しんたいはっぷ】
からだ全体のこと。
新鬼故鬼【しんきこき】
新たに死んで霊魂となったものと昔からの霊魂。
身軽言微【しんけいげんび】
身分が低くて、言うことが人に重んじられないこと。
神色自若【しんしょくじじゃく】
落ち着いて顔色一つ変えないさま。
尋章摘句【じんしょうてきく】
こまかいところに気をとられ、大局的なものの見方ができないこと。
神機妙算【しんきみょうさん】
人知では思い付かないようなすばらしいはかりごと。
名参謀が立てる名戦略。
勝算の大きい戦術や作戦のたとえ。
人面獣心【じんめんじゅうしん】
冷酷で、恩義や人情をわきまえず、恥を知らない人のこと。
人の顔をしていながら、心は獣のような人間ということから、破廉恥で無慈悲、残虐な人間に対して用いる。
尋常一様【じんじょういちよう】
他と変わりなく、ごくあたりまえなさま。
慎始敬終【しんしけいしゅう】
物事を始めから終わりまで気を引き締めてやりとおすこと。また、物事をするには始めと終わりが肝心だということ。
寸歩不離【すんぽふり】
すぐそばにいること。また、関係が非常に密接であること。
生離死別【せいりしべつ】
このうえなく悲痛な別れ。生きながら離ればなれになることと死んで永遠に別れること。
精疲力尽【せいひりきじん】
つかれはてること。
青銭万選【せいせんばんせん】
すぐれた文章のたとえ。
青史汗簡【せいしかんかん】
歴史書のこと。
誠歓誠喜【せいかんせいき】
まことに喜ばしい。
晴好雨奇【せいこううき】
晴天でも雨天でもすばらしい景色のこと。自然の眺めが晴天には美しく、一方、雨が降ったら降ったですばらしいこと。「奇」は普通とは違ってすぐれている意。「水光瀲灔として晴れ方まさに好く、山色空濛として雨も亦た奇なり」の略。「雨奇晴好」ともいう。
精神一到【せいしんいっとう】
精神を集中すればどんなことでも成功する。どのように困難なことでも、精神を集中して一生懸命に努力すれば、必ず成功する。
世外桃源【せがいとうげん】
俗世間から離れた別天地、理想郷のこと。
石破天驚【せきはてんきょう】
このうえなく音楽が巧妙なこと。また、詩文が非常に奇抜ですぐれていること。
積羽沈舟【せきうちんしゅう】
小さなものでもたくさん集まれば大きな力になるということ。
是是非非【ぜぜひひ】
物事の善悪を客観的にはっきり決めること。
正しいことは正しいとし、悪いことは悪いとして、道理にしたがって、私心をはさまず、公正に判断すること。
正しい判断を表すことば。定見のないこと。
雪裏清香【せつりせいこう】
雪の中にほのかなにおいを漂わせるという意味。梅は百花にさきがけて雪をしのいで咲くのでいう。「雪裏」は雪の降る中、まら雪の積もった中。
切歯腐心【せっしふしん】
非常に激しく怒ること。
是非善悪【ぜひぜんあく】
物事のよしあし。
是非曲直【ぜひきょくちょく】
物事の善悪・正不正のこと。
千客万来【せんきゃくばんらい】
多くの客が入れ替わりひっきりなしに来て絶え間がないこと。
商売繁盛のたとえ。門前市を成す。
千軍万馬【せんぐんばんば】
多くの兵士と多くの軍馬。大軍。非常に大きな軍隊。また、その勢いが強いことの形容。
数多くの戦いを経験していること。転じて、豊富な社会経験があること。
多くの苦労を重ねたしたたかな老練の人を形容する。
千言万語【せんげんばんご】
非常にたくさんの言葉。また、たくさんの言葉を話すこと。さらにくどくどと言うこと。
たくさんのことばを費やして、人を説得するときなどに用いられる。
善隣友好【ぜんりんゆうこう】
隣の国と友人のように仲よくすること。また、隣の国と友好的な外交関係を結ぶこと。「善隣」は隣国・隣人と仲良くすること。
善男善女【ぜんなんぜんにょ】
仏道の教えに帰依した人々。後に広く仏教を信仰する人々のことを指す。また、寺院に参詣したり霊場を巡礼したりする人を指す語。仏教語。良家の男子・女子という意味の梵語の意訳。彼らは前世あるいは今世に善行を積んだので、在家の身で仏法を聞くことができたとされる。
前途有望【ぜんとゆうぼう】
将来成功する可能性を大いに秘めていること。
前途多難【ぜんとたなん】
これから先に多くの困難や災難が待っていること。これから先多くの困難や災難が待っているさま。また、待っているだろうことが予期されること。
先制攻撃【せんせいこうげき】
敵が、戦いの準備などをしている間に、先手を取って攻撃をしかけること。向かってくる相手より先に攻めること。
千秋万歳【せんしゅうまんざい】
歳月の非常に長いこと。また、長寿を祝う言葉。「千」「万」は数の非常に多いことを示す。「秋」「歳」はともに年のこと。千年、万年の非常に長い年月の意。「万歳」は「ばんぜい」「まんざい」とも読む。
千姿万態【せんしばんたい】
さまざまに異なる姿や形のこと。また、さまざまに姿や形を変えること。「千」「万」は数の多いことを示す。
千紫万紅【せんしばんこう】
さまざまな花の色の形容。また、色とりどりに咲いている花のこと。「千」「万」は数の多いことを示す。
千慮一得【せんりょのいっとく】
愚者の考えの中に一つくらいはよいものがある。
千慮一失【せんりょのいっしつ】
どんなに賢い者にも多くの考えの中には一つぐらい誤りがある。また、十分に用意しても思いがけない失敗があること。
先難後獲【せんなんこうかく】
難事を先にして利益を後回しにする意。まず人のために困難なことを行って、自分の利益になることは後回しにすること。また、はじめに難事を行えば、後でその利益を得られること。利益を得るためには、まず困難なことを行わなければならないという教え。「先難」は困難を先に行うこと。「後獲」は人に遅れて利益を取ること。または後に利益を得られるという意味。「難きを先にして獲るを後にす」と訓読する。
前程万里【ぜんていばんり】
これからの道のりが非常に遠いこと。また、将来の可能性や希望が大きいこと。前途有為なこと。
千村万落【せんそんばんらく】
多くの村落。多数の村ざとをいう。
千状万態【せんじょうばんたい】
いろいろ、さまざまな様子。
千乗万騎【せんじょうばんき】
非常に多数の車と騎馬のこと。
千秋万古【せんしゅうばんこ】
永遠の歳月。
扇影衣香【せんえいいこう】
貴婦人が多く寄り集うさま。
千思万考【せんしばんこう】
何度も考えること。また、あれこれ考えて思いをめぐらすこと。「千」「万」は数の多いことを示す。「思」は細かいことを考える。何回も思考してみるという意味。
千山万水【せんざんばんすい】
たくさんの山や川。山や川が続くこと。深山幽谷の形容。また、旅路の長くけわしいことの形容。
千差万別【せんさばんべつ】
それぞれが様々に変わっていること
前人未到【ぜんじんみとう】
過去にだれも到達したり足を踏み入れたりしていないこと。いままでだれも成し遂げたことがないということ。
千変万化【せんぺんばんか】
種々様々に変化すること。
草木皆兵【そうもくかいへい】
相手の勢いなどに恐れおののくあまり、何でもないものに対しても、自分の敵であるかのようにひどく恐れ、怯えること。
送故迎新【そうこげいしん】
前任者を送り、新任の人を迎えること。
草行露宿【そうこうろしゅく】
草の生い茂った野原を分けて進み、野宿をしながら旅をすること。
相即不離【そうそくふり】
関係が非常に密接で切り離せないこと。区別がつかないほど密接な関係のこと。
属毛離裏【ぞくもうりり】
子と父母との深いつながりのこと。
即時一杯【そくじいっぱい】
後の大きな利益や喜びより、たとえ小さくても今のそれの方がいいということ。
即断即決【そくだんそっけつ】
その場で直ちに決めること。間髪をおかずに決断を下すこと。
速戦即決【そくせんそっけつ】
戦いの際に、即座に敵の主力を撃破すること。戦闘を長期化させず、短い時間のうちに勝利をおさめようとすること。また、その戦法。転じて、短時間で物事の決着をつけたり仕事を処理したりすること。
率先垂範【そっせんすいはん】
人の先頭に立って物事を行い、手本を示すこと。
即決即断【そっけつそくだん】
間をおかず判断すること。