著書『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』を講談社より出版

漢検準1級の四字熟語一覧と意味付き【漢字検定】

漢検準1級

「さ行」漢検準1級の四字熟語一覧

採菓汲水(さいかきっすい)

厳しい仏道修行をすること。


歳寒松柏(さいかんしょうはく)

逆境や苦難の時にあっても、志や節操を失わないこと。冬の厳しい寒さにも、松や柏が緑の葉をつけているという意から。


歳寒松柏(さいかんのしょうはく)

逆境や苦難の時にあっても、志や節操を失わないこと。冬の厳しい寒さにも、松や柏が緑の葉をつけているという意から。


採薪汲水(さいしんきゅうすい)

自然に囲まれた環境で質素に暮らすこと。


採薪之憂(さいしんのうれい)

自分が病気を患っていることを謙遜していう言葉。


左支右吾(さしゆうご)

あれこれと手を尽くして逃れたり、言い逃れをしたりすること。


三顧之礼(さんこのれい)

真心から礼儀を尽くして、すぐれた人材を招くこと。また、目上の人が、ある人物を信任して手厚く迎えること。


三枝之礼(さんしのれい)

親に対して礼儀と孝行を重んじること。


三者鼎談(さんしゃていだん)

三人が向かい合って話をすること。また、その話


三者鼎立(さんしゃていりつ)

互角の勢力を持つ三者が、並び存立していること。また、張り合って争うこと。
三つどもえ。


三十而立(さんじゅうじりつ)

三十歳で学識や道義上の自信を得て思想が確立すること。孔子がみずからの一生を回顧して述べた語。


三牲之養(さんせいのよう)


三尺童子(さんせきのどうじ)

子どものことで、だいたい七~八歳の子。成人に比して「小さな子どもでさえ」という意味も持つ。


山藪蔵疾(さんそうぞうしつ)

大事をなす大人物は多少欠点はあってもあらゆる人を包み込む器量があるということのたとえ。また、立派ですぐれたものにも、多少の欠点はあるものだということ。


三諦円融(さんだいえんにゅう)


参天弐地(さんてんじち)

天や地と同じくらい大きな徳を積むこと。天地に匹敵するほどの気高い徳があること。


山濤識量(さんとうしきりょう)

すぐれた識見や器量をもつ人のたとえ。


三分鼎足(さんぶんていそく)

鼎の足のように天下を三分して三つの国が並び立つこと。


山礪河帯(さんれいかたい)


坐臥行歩(ざがこうほ)

立ち居振る舞いをいう。座ったり、寝たり、歩いたりする。


坐作進退(ざさしんたい)

立ち居振る舞いのこと。日常の動作。座る、立つ、進む、退くの意から。


座薪懸胆(ざしんけんたん)

将来の成功や活躍のために、苦労をいとわず、つらい生活をじっと耐え忍ぶ意。つらい生活を耐えることで、敵愾心や闘志をかきたてること。


斬衰斉衰(ざんさいしさい)

喪服の種類。


残息奄奄(ざんそくえんえん)

息も絶え絶えで、今にも死にそうなこと。いまにも滅びそうな苦しいさま。


紫幹翠葉(しかんすいよう)

山の木々がみずみずしく美しいさま。


只管打坐(しかんたざ)

余念を交えず、ただひたすら座禅すること。


史魚屍諫(しぎょしかん)

史魚のように、自らの亡骸によって主君をいさめること。


四弘誓願(しぐぜいがん)

すべての仏や菩薩のもつ四つの願い。衆生無辺誓願度、煩悩無量誓願断、法門無尽誓願学、仏道無上誓願成。


屍山血河(しざんけつが)

非常に激しい戦闘のたとえ。


獅子身中(しししんちゅう)

内部の者でありながら、害を及ぼす者のこと。また、恩を受けていながら裏切って害悪をなす者のこと。もとは、仏の弟子でありながら仏教に害をなす者をさす。獅子の体内に寄生する小さな虫が、獅子を死なせてしまうことがあるということから。


獅子奮迅(ししふんじん)

獅子が奮い立って、猛進するような激しい勢い。またそのうような猛烈な勢いで活動することをいう。


梓匠輪輿(ししょうりんよ)

大工と家具職人や車台・車輪を作る職人。


死屍累累(ししるいるい)

数多くの死体が折り重なって転がっている様子。


自然淘汰(しぜんとうた)

自然界で、生態的な条件や環境などにより、上手く適合するものは生存を続け、そうでない劣勢のものは自然に滅びていくこと。転じて、長い間には劣悪なものは滅び、優良なものだけが自然に生き残るという意味。


四塞之国(しそくのくに)

四方を山や川に囲まれて攻めにくく守りやすい要害の国をいう。


七十古稀(しちじゅうこき)

七十歳の高齢まで生きられるのは古来より稀である。


七顛八倒(しちてんばっとう)


七堂伽藍(しちどうがらん)

七つの堂のそろった寺。


七歩之才(しちほのさい)

すぐれた詩文をすばやく作る才能。「七歩」は七歩歩くこと。
中国三国時代、魏の曹丕・曹植の兄弟はともに詩才に恵まれていた。父曹操の死後、即位して文帝となった曹丕は弟の才能をねたんで迫害し、あるとき曹植に「七歩歩く間に詩を一首作れ。できなければ殺す」と言った。これを聞いた曹植は「私は豆で、あなたは豆殻。豆と豆殻は同じ根から生まれたのに、豆殻は火となって釜の中の豆を煮て苦しめる。兄弟なのにどうして苦しめるのですか。」という詩を作った。これを見た曹丕は深く恥じたという故事から。


七歩八叉(しちほはっさ)

詩文を作るすぐれた才能。七歩あるく間に詩を作り、八たび手を腕組みする間に賦を作るという意味。


悉皆成仏(しっかいじょうぶつ)

生きとし生ける一切の有情のものが、すべて成仏すること。


漆身呑炭(しっしんどんたん)

仇討ちのために、さまざまな苦労をすること。


疾風怒濤(しっぷうどとう)

時代や社会の状況が激しく変化することのたとえ。
時代や事態が激しく変化するさまのたとえ。


紫電一閃(しでんいっせん)

一瞬や極めて短い時間のこと。
きわめて短い時間のたとえ。
事態の急激な変化の形容。
わずかな時間での急な変化のこと。


資弁捷疾(しべんしょうしつ)

生まれつき弁舌が巧みで、行動がすばやいこと。


子墨客卿(しぼくかくけい)

詩文を作る人。文人。


七五三縄(しめなわ)

神前や神事の場所に張る縄。鳥居や神殿に飾ったり、神域を区別するために用いたりする。


四面楚歌(しめんそか)

周りを敵に囲まれて苦しい立場に陥ったこと
誰の助けもなく孤立すること


社燕秋鴻(しゃえんしゅうこう)

出会ったかと思うとまたすぐ別れることのたとえ。


釈根灌枝(しゃくこんかんし)

大切でない部分に心を奪われて、物事の根本を忘れること。また、本質的な原因を探求しないで結果だけを問題にすること。


杓子果報(しゃくしかほう)

運に恵まれること。


杓子定規(しゃくしじょうぎ)

すべてに一つの基準や感覚を当てはめて判断・処理しようとする応用や融通の利かないやり方、態度。応用、融通のきかない考え方、方法論。


車水馬竜(しゃすいばりょう)

車馬の往来のにぎやかなさま。非常ににぎわっているさま。


周章狼狽(しゅうしょうろうばい)

大いにあわてること。非常にあわてうろたえること。


終南捷径(しゅうなんしょうけい)

終南山には仕官への近道がある。また、正規の段階をふむことなく官職につく法をいう。終南山に隠居して隠者のふりをすると名を世に知られ士官の道が得やすいという意味。


秋風索莫(しゅうふうさくばく)

秋風が吹いて、ものさみしい様子のこと。
盛んだった物事の勢いが衰えて、ものさみしいことのたとえ。


秋風落莫(しゅうふうらくばく)

勢いが衰えてものさびしいさま。秋風がものさびしく吹くさま。


衆妙之門(しゅうみょうのもん)

万物の出てくる根源。


夙興夜寝(しゅくこうやしん)

朝は早く起き、夜は遅く寝て、日夜、職務に精励すること。


輸攻墨守(しゅこうぼくしゅ)

攻める方も守る方も知略を尽くすたとえ。公輸般(盤ともいう)が強く攻め墨子が固く守るという意味。「輸」は魯国の名工で城を攻める兵器の雲梯(雲まで届くはしご)を作った。「公輸」は号で、呼び名は別に「魯般」「魯班」ともいう。「墨」は諸子百家の一人墨翟のこと。「墨守」という語は墨翟が城を固く守った故事から、固く守ること。


守株待兎(しゅしゅたいと)

いたずらに古い習慣やしきたりにとらわれて、融通がきかないたとえ。また、偶然の幸運をあてにする愚かさのたとえ。木の切り株を見守って兎を待つ意から。


首鼠両端(しゅそりょうたん)

ぐずぐずしていて、どちらか一方に決められないことのたとえ。
また、形勢をうかがって心を決めかねていること。日和見(ひよりみ)。


出谷遷喬(しゅっこくせんきょう)

出世すること。


出藍之誉(しゅつらんのほまれ)


酒嚢飯袋(しゅのうはんたい)

無知無能の人。


珠聯璧合(しゅれんへきごう)

りっぱな才能のある人々が集まるたとえ。転じて、新婚を祝う語として用いられる。


株連蔓引(しゅれんまんいん)

株やつるがつらなっているように、関係した者が残らず罰せられること。


春蛙秋蝉(しゅんあしゅうぜん)

無用の言論。


舜日尭年(しゅんじつぎょうねん)


駿足長阪(しゅんそくちょうはん)

すぐれた人物が、困難を恐れずに自分の才能を試してみたいと思うこと。


小家碧玉(しょうかへきぎょく)

貧しい家庭に育った美しい娘のこと。また、とるにたらないような家の大事な宝物のこと。


小人之勇(しょうじんのゆう)

思慮の浅い人の、ただ血気にはやる勇気。


消息盈虚(しょうそくえいきょ)

移ろい行く時間の流れ。生と死や盛衰が繰り返されて変化し続けていくこと。時の移り変わり。


掌中之珠(しょうちゅうのたま)

自分のいちばん大事なたからもの。手の中に握りしめている大切な珠玉という意味。最愛の妻や子どもをさす場合が多い。


松柏之寿(しょうはくのじゅ)

長生き。長寿を祝うことば。また、節度を守って変わらないこともいう。松や柏の木が、いつも緑の葉を保ち、樹齢が長いことから。


賞罰之柄(しょうばつのへい)

賞罰を行う権力のこと。


焦眉之急(しょうびのきゅう)

危険や急用が切迫している事態のこと、またその度合いを強調していう。眉が焦げるほど火の勢いが迫ってきて危険であるという意味。緊急事態。


蕉風俳諧(しょうふうはいかい)

松尾芭蕉とその一派の俳風。言葉の面白みより、言外の余情を重んじ、さび・しおりなどの新しい意意識に基づく作風を起こし、俳諧を芸術的に大成した。


昭穆倫序(しょうぼくりんじょ)

先祖の霊を祀っている宗廟の順番に決まりがあるということ。


鐘鳴鼎食(しょうめいていしょく)

富貴の人の生活。


笑面夜叉(しょうめんやしゃ)

顔は笑っていても心の底に一物あること。陰険な人や裏表のある人にいう。


杵臼之交(しょきゅうのまじわり)

身分にこだわらない交際。主人と使用人との身分の違いを超えた交際。


処女脱兎(しょじょだっと)

始めはたいしたことのないように見せかけて、後には見違えるほどの力を発揮するたとえ。始めは少女のようにしとやかに弱々しくみせかけて相手を油断させ、後にはうさぎのような突進で圧倒する変化の妙を示す兵法。


黍離之歎(しょりのたん)

祖国が滅亡したことを嘆くこと。東周の大夫が西周の宮殿に黍が生い茂っているのを見て嘆いた「黍離」という詩から。


支葉碩茂(しようせきも)

支族まで繁栄する。本家はもとより分家まで栄えること。


芝蘭玉樹(しらんぎょくじゅ)

すぐれた人材。すぐれた子弟。また、すぐれた人材を輩出すること。


芝蘭結契(しらんけっけい)

美しくうるわしい交際。君子や善人などすぐれた人の交際にいう。


芝蘭之室(しらんのしつ)

善人(良き友)のたとえ。


芝蘭之交(しらんのまじわり)

美しくうるわしい交際。君子や善人などすぐれた人の交際にいう。


指鹿為馬(しろくいば)

道理の通らないことを無理に押し通すこと。また、間違いを認めず押し通すこと。鹿を指差し馬とするという意味。


辛苦遭逢(しんくそうほう)

ひどい困難や苦しみにであうこと。


神工鬼斧(しんこうきふ)

人間わざとは思えないほどすぐれた細工や作品のこと。


参差錯落(しんしさくらく)

ふぞろいな物が入り混じっている様。


参商之隔(しんしょうのへだて)

遠く離れて会うことのないたとえ。また夫婦や兄弟の別離や仲たがいのたとえ。


薪水之労(しんすいのろう)

人に仕えて骨身を惜しまず働くこと。また、たきぎをとったり水を汲んだりするというような日常の雑事を指す場合もある。


時雨之化(じうのか)

いつくしみ深い君主の教化が及ぶことのたとえ。有徳者や聖人の教えが、人民に広がっていくこと。


慈烏反哺(じうはんぽ)

子が親の恩に報いて孝養を尽くすこと。親孝行のたとえ。情け深いからすが幼いときの恩を忘れず、老いた親に口移しで餌を与える意から。


持盈保泰(じえいほたい)

満ち足りて安らかな状態を長く保つこと。富や地位を守るには慎重に行動して災いを招かないようにすることをいう。


自家撞着(じかどうちゃく)

同じ人の言動や文章などが前後で矛盾していること。自分で自分の言行に反することをすること。


爾雅温文(じがおんぶん)


而今而後(じこんじご)

今からのち。これから。今この瞬間から先の未来を指す言葉。


日月星辰(じつげつせいしん)

太陽や月、星などの天体が交わるところ。天空。空。


自然法爾(じねんほうに)

少しも人為的な力が加わらないあるがままの姿であること。


慈悲忍辱(じひにんにく)

いつくしみの心が深く、どんな苦難も耐えしのぶこと。仏教語で、僧として必ず守るべき道をいう。


獣蹄鳥跡(じゅうていちょうせき)

世の中が乱れてけものや鳥が横行すること。


儒林棟梁(じゅりんのとうりょう)

儒学者の世界で、重任にある人のこと。


純真無垢(じゅんしんむく)

心にけがれや偽りがなく、純粋で清らかなこと。
自然のままで、飾り気がないこと。


純情可憐(じゅんじょうかれん)

純粋で邪心がなくて、清らかで愛らしいこと。


醇風美俗(じゅんぷうびぞく)

人情が厚くうるわしい風俗や習慣。


冗員淘汰(じょういんとうた)

官庁などで無駄な人員を整理すること。


上求菩提(じょうぐぼだい)

菩薩が上に向かって悟りの道を求めること。菩薩が行う自利の行。


城狐社鼠(じょうこしゃそ)

君主や権力者の陰に隠れて、悪事を働く人のこと。


情緒纏綿(じょうしょてんめん)


常住坐臥(じょうじゅうざが)

日常、座っているときでも寝ているときでも、いつも。ふだんの生活で。四六時中。


常套手段(じょうとうしゅだん)

同じような場合に、いつも決まって取られる手段のこと。
また、ありふれた方法や手段のこと。


乗輿車駕(じょうよしゃが)

天子の乗る車。天子の使う物。転じて、天子のこと。


乗輿播越(じょうよはえつ)

天子が都を落ち延びて他国をさすらうこと。


常鱗凡介(じょうりんぼんかい)

ごくありふれた人のたとえ。普通の魚やごくありふれた貝類。


上漏下湿(じょうろうかしゅう)

貧乏なあばら家のさま。屋根からは雨が漏り、床からは湿気が上がってくるという意味。


人為淘汰(じんいとうた)

動植物の遺伝・突然変異を利用して人工的に優秀な新種を作ること。バイオテクノロジー。動植物は自然淘汰が自然の法則であるが、バイオテクノロジーは人為的に淘汰を行う。


人主逆鱗(じんしゅのげきりん)

君主や権力者のひどい怒りを買うことのたとえ。


水魚之交(すいぎょのまじわり)

離れることができない、親密な間柄や交際のたとえ。水と魚のように切っても切れない親しい関係をいう。君主と臣下、また、夫婦の仲がよいことなどについても用いる。


翠色冷光(すいしょくれいこう)

冷ややかな青い光の形容。また、月の光の形容。


水滴石穿(すいてきせきせん)

わずかな力でも積み重なると非常に大きな力を発揮すること。


水天一碧(すいてんいっぺき)

空と海とがともに青々としてただ一色に連なり、区別がつかないさま。


水到渠成(すいとうきょせい)

学問をきわめると自然に徳もそなわるということ。また、物事は時期がくれば自然に成就するということ。


推本溯源(すいほんそげん)

物事の根本を究め求めること。


趨炎附熱(すうえんふねつ)

時の権力のある者につき従うこと。


寸指測淵(すんしそくえん)

愚かなこと。また、不可能なこと。


随侯之珠(ずいこうのたま)

貴重な宝玉、天下の至宝をいう。中国春秋時代、諸侯の随候が傷ついた大蛇を助け、そのお礼に大蛇がくわえてきたという宝玉のこと。


随珠弾雀(ずいしゅだんじゃく)

使い方や使うものが適切ではないこと。または、利益が少なく損失が多いこと。


杜撰脱漏(ずさんだつろう)

粗末で誤りの多いこと。ぞんざいで誤脱も多いこと。


青雲之志(せいうんのこころざし)

徳をみがいて立派な人物になろうとする志。また、立身出世しようとする功名心。


精衛填海(せいえいてんかい)

不可能なことを企て、徒労に終わること。また、いつまでも悔やみ続けること。


斉駆並駕(せいくへいが)

力や能力に差がないこと。


西施捧心(せいしほうしん)

病に悩む美女のようす。また、同じ行いでも人によって場合によって善悪の差が生まれるたとえ。


西狩獲麟(せいしゅかくりん)

魯の哀公十四年、西方に狩りに行って麒麟を得た故事。


西戎東夷(せいじゅうとうい)

西方と東方の異民族。また異民族の総称。えびす。異民族を卑しんでいう語。


清浄無垢(せいじょうむく)

清らかで汚れのないこと。また仏教の語では心が清らかで煩悩がないこと。


盛粧麗服(せいそうれいふく)

盛んによそおい美しい服を着る。十分に化粧をして美麗な服を身につけるという意味。


清濁併呑(せいだくへいどん)

度量の広いこと、包容力の大きいこと。度量が広く包容力の大きいたとえ。
善も悪も分け隔てなく受け入れること。
賢人と愚人、どちらも差別しないで受け入れてしまう、度量の大きい人物を評するときに用いる。


井底之蛙(せいていのあ)

知識や考えが狭くて、他にもっと広い世界のあることを知らない者をあざけっていう語。井蛙(せいあ)。井の中の蛙(かわず)。


生呑活剥(せいどんかっぱく)

他人の詩文などをそっくり盗用すること。また、他人の言葉や考えを鵜呑みにして受け売りするだけで、独自性・創造性のないことのたとえ。「生呑」は生きたまま丸のみすること。「活剥」は生きたまま皮などを剥はぎとること。「活剥生呑」ともいう。


碩学大儒(せきがくたいじゅ)

学問の奥義をきわめた大学者のこと。


尺山寸水(せきざんすんすい)

高い山から見下ろす景観。


碩師名人(せきしめいじん)

宋濂の文より。大学者や名声の高い人。大いなる徳を備えた人や声望のある人。


積薪之嘆(せきしんのたん)

後から来た者が重用され、以前からいる者が下積みの苦労をする悩みのこと。


積水成淵(せきすいせいえん)

小さなものでもたくさん集まれば大きな力になるということ。また、努力を重ねれば物事が成就するということ。


尺寸之功(せきすんのこう)

わずかな功績。


尺寸之地(せきすんのち)

ほんの少しの土地。


尺寸之柄(せきすんのへい)

わずかの権力。


刺草之臣(せきそうのしん)

一般の人民。


尺短寸長(せきたんすんちょう)

どんなにすぐれた人にも短所があり、どんなに劣った人にも長所があるということ。


尺璧非宝(せきへきひほう)

時間は何よりも貴重であるということ。


折衝禦侮(せっしょうぎょぶ)

武勇によって敵をくじき、敵の侮りを防ぎとめ恐れさせる。


雪中松柏(せっちゅうのしょうはく)

志や節操が固いことのたとえ。


窃位素餐(せついそさん)

ある地位にいて職責を果たさずにむだに録をもらっていること。


切切偲偲(せつせつしし)

ねんごろに事こまかく善をすすめて、励ますこと。


雪泥鴻爪(せつでいのこうそう)

人間の行為など一時的ではかないものであることのたとえ。


旋乾転坤(せんけんてんこん)

国の政局を一新すること。


先見之明(せんけんのめい)

将来を見通す聡明さ。将来にある事態が起こることを前もって見通す眼力のこと。


先庚後庚(せんこうこうこう)

物事を過ちのないようにていねいにすること。物事を変更する場合には、その前後にていねいに説明すること。


千錯万綜(せんさくばんそう)

さまざまに入り交じることこと。


千射万箭(せんしゃばんせん)

弓道で射手の心構えを説いた語。弓を射る場合は常に、千本、万本の矢を射る場合でも、あとの矢をたのむことなしに、今射る一本の矢をおろそかにしてはならないということ。「千射」は千本の矢を射ること。「万箭」は万本の矢。


千乗之国(せんじょうのくに)

兵車千台を出すことのできる諸侯の国。


川上之歎(せんじょうのたん)

時間が過ぎ去ることへの嘆き。


栴檀双葉(せんだんのふたば)

偉大な人物は小さい時からすぐれているということ。


千成瓢箪(せんなりびょうたん)

豊臣秀吉の馬印。


穿壁引光(せんぺきいんこう)

苦学のたとえ。貧困にもかかわらず、熱心に学問に励むこと。


千篇一律(せんぺんいちりつ)

作られた多くの文章や芸術作品などが、どれも同じ調子や体裁で変わりばえのしないこと。転じて、どのようなことでも機械的に一つのマニュアルに従って処理して、融通がきかないこと。また、平凡で何の特徴もないこと。「千篇」は数多くの詩文のこと。「一律」はすべて同じ調子で変化がないこと。「篇」は「編」とも書く。


千里命駕(せんりめいが)

はるかな遠方からおいでになること。


是耶非耶(ぜかひか)

善悪の判断に迷うこと。


是非之心(ぜひのこころ)

物事の是と非を正しく判別できる能力。よいことをよいとし悪いことを悪いと分別することのできる心。


善巧方便(ぜんぎょうほうべん)

機に応じた方法にきわめて巧みなこと。また、その方法。


前虎後狼(ぜんここうろう)

一つの災いを逃れても、またもう一つの災いが襲ってくることのたとえ。


前車覆轍(ぜんしゃのふくてつ)

先人の失敗は、後の人の戒めになるということ。


前途遼遠(ぜんとりょうえん)

目的達成までの道のりや時間が、まだ長く残っているさま。今後の道のりがまだ遠くて困難なさま。「前途」は将来、目標までの今後の道のり。「途」は道のりのこと。「遼遠」ははるかに遠いさま。「遼」は道が延々と長く続いている意。


全豹一斑(ぜんぴょういっぱん)

もののごく一部を見て、全体を推測したり批評したりすることのたとえ。見識がきわめて狭いことのたとえ。「一斑」は豹の斑点の一つ。「全豹」は豹全体。転じて、物事の全容のこと。狭い管から豹をのぞき、見えた一つの斑点から豹全体を類推するという意。


前狼後虎(ぜんろうこうこ)

つぎつぎと災難・危害におそわれるたとえ。


総角之好(そうかくのよしみ)

幼な友達との交わり。幼いころからの親友。


喪家之狗(そうかのいぬ)

元気がなく、やつれている人。


僧伽藍摩(そうぎゃらんま)

寺院の建物の総称。寺院の意味。


痩躯長身(そうくちょうしん)

背が高く、痩せていること。


蒼狗白衣(そうくはくい)

世の変化の速いたとえ。


叢軽折軸(そうけいせつじく)

小さなものでもたくさん集まると大きな力になるということ。


糟糠之妻(そうこうのつま)

貧しいときから一緒に苦労を重ねてきた妻。


桑弧蓬矢(そうこほうし)

男子が志を立てること。


荘周之夢(そうしゅうのゆめ)

万物一体観に立つ人の心境・境地。また、人生のはかないことのたとえ。


壮士凌雲(そうしりょううん)

俗世間を遠く超越したいと願う高尚なこころざし。また、志気盛んに大いに飛躍しようとするこころざし。


曾参殺人(そうしんさつじん)

誤ったうわさも多くの人が口にしているうちに誰でも信じるようになるたとえ。


曾参歌声(そうしんのかせい)

貧しくても高潔で私欲にとらわれないことのたとえ。


甑塵釜魚(そうじんふぎょ)

とても貧しいことのたとえ。


蒼然暮色(そうぜんぼしょく)

夕暮れどきの、あたりが薄暗くなっている様子。


桑田碧海(そうでんへきかい)

世の中の変化が激しいこと。


桑蓬之志(そうほうのこころざし)

男子が志を立てること。


草茅危言(そうぼうきげん)

民間人の国政に対するきびしい批判の声。


聡明叡知(そうめいえいち)

聖人のもつ四つの徳のこと。転じて、生まれつき才能があり、賢くて先々まで見通せること。物事に通暁していて、すぐれた才知があること。


草木禽獣(そうもくきんじゅう)

地に生きるすべてのもの。


楚越同舟(そえつどうしゅう)

仲の悪い者どうしが、同じ場所や境遇にいること。もとは、反目しあいながらも利害が一致するときには協力しあうという意味。


楚材晋用(そざいしんよう)

ある部所の人材をほかの部所でうまく重用すること。また、自国の人材が他の国に登用され流出すること。


楚囚南冠(そしゅうなんかん)

捕らわれの身になっても故国を忘れないこと。また、捕らわれて他国にある者のこと。


粗酒粗餐(そしゅそさん)

安物の酒と粗末な食事のこと。客に出す料理や酒を謙遜していうことば。


鼠窃狗盗(そせつくとう)

こそどろのたとえ。


率土之浜(そっとのひん)

国中。全国。


素波銀濤(そはぎんとう)

白い波。また白い雲やもやのたとえ。


楚夢雨雲(そむううん)

男女が情を交わすこと。


象箸玉杯(ぞうちょぎょくはい)

ぜいたくな生活をすること。


粟散辺地(ぞくさんへんち)

粟粒の散らばったような世界の果ての小さな国。特に中国などから見て日本をいう語。

ABOUT US
北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)

四字熟語の逆引き検索



error: 右クリックは無効です。